バーデンバーデンとザルツブルクでの復活祭が終わり、各々がその成果が発表されている。先ず前者は25000人の入場者を迎え占有率93%、後者は24000人、95.5%と、どうしても二者が比較される。後者の会員とその歴史から比較すれば、五年目の前者が健闘していることも分かる。後者の大ホールが2179席に対して前者が2500席である。来年は、今度は前者が「パルシファル」で、後者が「トスカ」となるので、その占有率の差が縮まるのだろう。
今年前者で公演された「トスカ」のヴィデオを観た。恐らく、初日などよりも質は高くなっているようだが、基本的な批判点はこの公演でも変わらない。演出や歌手に関しては批評を超えてそれに付け加えることはそれほどないが、演出に関してはバーデンバーデンでの公演の質を体現しているようでこれまた具合が悪い。ベルリンとの協議のやり方は分からないのだが、現監督のオペラ界での人脈から考えるとこの程度のものしかできないのも理解できる。これも次期監督に期待が集まるところで、少なくとも歌手に関してはレヴィン事務所が出て来るので全く質が変わるだろう。しかし最大の問題点は、現監督のオペラ指揮やその在り方で、これは今更なんだかんだ批判してもはじまらない。それがプッチーニとなると、より歌手を充分に歌わせることが出来ないとなると、たとえ立派な管弦楽を清潔にコントロールしてもはじまらないのである ― 改めて次期監督が2011年にフランクフルトで客演指揮した同曲公演の音を聞くと、下手さが目立つ管弦楽であってもその歌の運びなど、プッチーニの演奏に関してもこの二人のオペラ公演での実力における雲泥の差が際立つ。来年は、「五年間の功労に盛大なお別れ公演」として「パルシファル」が公演されるが、演出にも金をかけるようだから、ある程度は期待できる。何よりも音楽的に、通常のオペラ指揮者にとっても難物なので、ある程度はアドヴァンテージを付加できるのではなかろうか?
L'orchestre philharmonique de Berlin en résidence au Festspielhaus de Baden Baden
TOSCA Oper Frankfurt
Erika Sunnegårdh, Tosca Act 3 Excerpt
ハムブルクでのリヒャルト・シュトラウス作曲「影の無い女」新制作への新聞批評が載っている。これまたフランクフルトの「トスカ」と同じくアンドレアス・クリンゲンブルク演出らしいが、ケント・ナガノ指揮の管弦楽団が賞賛されている。あの楽劇で管弦楽団が主役になるというのはやはり問題が大きいかもしれない。以前のフォン・ドホナーニ指揮の演奏でもそれほど目立つことはなかったので、やはりナガノは交響楽的に鳴らしていることは障りを聞いても分かる。同時に最初期から変わらぬように鳴らし過ぎという批判もあるがそれなのになぜか交響楽団ではもう一つ成功していないのが、如何にもオペラ指揮者らしいところだろうか。一流二流とか様々あっても、ティーレマンなどの指揮者にも通じるものがある。
Die Frau ohne Schatten - Richard Strauss
先日公演のあったキリル・ペトレンコ指揮で父親がコンサートマイスターを務めていたフォアアールベルクの交響楽団の演奏会がラディオで聞けるようだ。それもブレゲンツの会場からではなく、モンタフォンの会場の録音が、月末30日日曜日と翌週に分けて放送されるようで、今秋都民劇場で座付き管弦楽団で演奏されるマーラーの交響曲五番とマーラーの歌曲である。ローカル番組の枠組みなので一回のコンサートが二回に分けられるのは、まるで嘗て大阪のABCが大フィルの演奏会をAMで放送していた時のようである。
"O Glück über mir" from DIE FRAU OHNE SCHATTEN - Conductor: Kirill Petrenko
"Falke, Falke, du wiedergefundener" from DIE FRAU OHNE SCHATTEN - Conductor: Kirill Petrenko
"Zum Lebenswasser!" from DIE FRAU OHNE SCHATTEN - Conductor: Kirill Petrenko
"Hörst du mich, Barak" (Finale Act 2) from DIE FRAU OHNE SCHATTEN - Conductor Kirill Petrenko
参照:
REICHLICH ÜBERFRACHTET (BR-KLASSIK)
Ein Klangmagier, der sein Wort hält (Vorarlberger Nachrichten)
需要供給が定めるその価値 2017-04-19 | 生活
竹取物語の近代的な読解 2014-12-31 | 文化一般
今年前者で公演された「トスカ」のヴィデオを観た。恐らく、初日などよりも質は高くなっているようだが、基本的な批判点はこの公演でも変わらない。演出や歌手に関しては批評を超えてそれに付け加えることはそれほどないが、演出に関してはバーデンバーデンでの公演の質を体現しているようでこれまた具合が悪い。ベルリンとの協議のやり方は分からないのだが、現監督のオペラ界での人脈から考えるとこの程度のものしかできないのも理解できる。これも次期監督に期待が集まるところで、少なくとも歌手に関してはレヴィン事務所が出て来るので全く質が変わるだろう。しかし最大の問題点は、現監督のオペラ指揮やその在り方で、これは今更なんだかんだ批判してもはじまらない。それがプッチーニとなると、より歌手を充分に歌わせることが出来ないとなると、たとえ立派な管弦楽を清潔にコントロールしてもはじまらないのである ― 改めて次期監督が2011年にフランクフルトで客演指揮した同曲公演の音を聞くと、下手さが目立つ管弦楽であってもその歌の運びなど、プッチーニの演奏に関してもこの二人のオペラ公演での実力における雲泥の差が際立つ。来年は、「五年間の功労に盛大なお別れ公演」として「パルシファル」が公演されるが、演出にも金をかけるようだから、ある程度は期待できる。何よりも音楽的に、通常のオペラ指揮者にとっても難物なので、ある程度はアドヴァンテージを付加できるのではなかろうか?
L'orchestre philharmonique de Berlin en résidence au Festspielhaus de Baden Baden
TOSCA Oper Frankfurt
Erika Sunnegårdh, Tosca Act 3 Excerpt
ハムブルクでのリヒャルト・シュトラウス作曲「影の無い女」新制作への新聞批評が載っている。これまたフランクフルトの「トスカ」と同じくアンドレアス・クリンゲンブルク演出らしいが、ケント・ナガノ指揮の管弦楽団が賞賛されている。あの楽劇で管弦楽団が主役になるというのはやはり問題が大きいかもしれない。以前のフォン・ドホナーニ指揮の演奏でもそれほど目立つことはなかったので、やはりナガノは交響楽的に鳴らしていることは障りを聞いても分かる。同時に最初期から変わらぬように鳴らし過ぎという批判もあるがそれなのになぜか交響楽団ではもう一つ成功していないのが、如何にもオペラ指揮者らしいところだろうか。一流二流とか様々あっても、ティーレマンなどの指揮者にも通じるものがある。
Die Frau ohne Schatten - Richard Strauss
先日公演のあったキリル・ペトレンコ指揮で父親がコンサートマイスターを務めていたフォアアールベルクの交響楽団の演奏会がラディオで聞けるようだ。それもブレゲンツの会場からではなく、モンタフォンの会場の録音が、月末30日日曜日と翌週に分けて放送されるようで、今秋都民劇場で座付き管弦楽団で演奏されるマーラーの交響曲五番とマーラーの歌曲である。ローカル番組の枠組みなので一回のコンサートが二回に分けられるのは、まるで嘗て大阪のABCが大フィルの演奏会をAMで放送していた時のようである。
"O Glück über mir" from DIE FRAU OHNE SCHATTEN - Conductor: Kirill Petrenko
"Falke, Falke, du wiedergefundener" from DIE FRAU OHNE SCHATTEN - Conductor: Kirill Petrenko
"Zum Lebenswasser!" from DIE FRAU OHNE SCHATTEN - Conductor: Kirill Petrenko
"Hörst du mich, Barak" (Finale Act 2) from DIE FRAU OHNE SCHATTEN - Conductor Kirill Petrenko
参照:
REICHLICH ÜBERFRACHTET (BR-KLASSIK)
Ein Klangmagier, der sein Wort hält (Vorarlberger Nachrichten)
需要供給が定めるその価値 2017-04-19 | 生活
竹取物語の近代的な読解 2014-12-31 | 文化一般