Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

ドイツワイン三昧 第四話

2005-05-06 | ワイン
 2004年4月 編集


名前
ゲオルク・モスバハー

場所
フォルスト アン デア ヴァインシュトラーセ

特記
二百年以上続くワイン農家。その後ワイン醸造所としてノウハウを継承する。ドイツを代表するワイン畑を背に量よりも質を目指す家族経営の小規模醸造所。それは春の剪定と夏の間引きに具体化される。

履行日時
2004年4月6日

試飲ワイン
2001年ダイデスハイマー・ヘアゴットザッカーの半辛口シュペートレーゼ、
2002年フォルスター・シュティフトの辛口シュペートレーゼ、
2002年ファルスター・ムーゼンハングの辛口シュペートレーゼ、
2003年ファルスター・ムーゼンハングの辛口シュペートレーゼ、
2002年ダイデスハイマー・モイズヘーレの辛口キャビネット、
2002年ダイデスハイマー・ヘアゴットザッカーの辛口キャビネット、
2003年ファルスター・シュティフトの辛口カビネット、
2003年フォルスター・エルスターの辛口カビネット、
全八種類。

感想
酒場で飲んだ2002年のワインで気がついたここの最高の美質が確かめられた。2001年と比べどこでも軽やかさにかける2002年ものが、ここでは味の重力と新鮮味が絶妙な均衡を保っている。ここのワインを印象つける香りの軽やかさと受けのよい味のよさが、この気難しい年のワインを偉大にした。2002年のヘアゴットザッカーのカビネットは、大変お買い得であった。ラインガウの同様の品質のものに比べて半額程度である。どんな食事にも会うほっそりとした繊細な味は、美しい生娘を想像させる。2002年のシュペートレーゼは、存在感ある熟女のように単品で飲む価値あり。2003年は、一般傾向として暑い夏のために糖分が高すぎ酸が少ないのでバランスが悪くなる。それでも2003年のシュティフトのように、これほどに南国フルーツ(アプリコット)の味覚のカビネットは秀逸。普通ならばアウスレーゼクラスの特徴である。食事に合わせたワインであるよりも何よりも飲み物として素晴らしい。

総論
ここでもウンゲホイヤのワインをグランクリュにするなど明らかに、高級ワイン路線を歩む。ラインナップのどのクラスをとっても同業者と比較して個性を保持しながら、究極の馴染み易い味覚を提供する。小規模生産者にしてこそ出来る繊細な配慮と価格設定は、現在のドイツワインの実力と特徴を示す。ここのワインを素直に日常消費ワインとする人は幸いである。
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