Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

ドイツワイン三昧 第四話 2005年版

2005-05-07 | ワイン
名前
ゲオルク・モスバハー

場所
フォルスト アン デア ヴァインシュトラーセ

特記
二百年以上続くワイン農家。その後ワイン醸造所としてノウハウを継承する。ドイツを代表するワイン畑を背に14haの耕地面積は決して小規模とは言えない。フォルストからダイデスハイムにかけて至る所に点在する地所を耕作している。

履行日時
2005年5月4日

試飲ワイン
2004年グーツリースリングの辛口キャビネット、
2004年フォルスター・シュティフトの辛口キャビネット、
2004年ダイデスハイマー・ヘアゴットザッカーの辛口キャビネット、
2004年ファルスター・エルスターの辛口キャビネット、
2004年フォルスター・ムーゼンハングの辛口キャビネット、
2004年ダイデスハイマー・モイズヘーレの辛口キャビネット、
2004年ダイデスハイマー・ラインヘーレの辛口シュペートレーゼ、
全七種類。

感想
2004年の特徴は、その酸の出方である。グレープフルーツそのものの風味と考えて良い。青林檎でもトロピカルフルーツでもない。これは、アプリコットなどと較べると、香りよりも風味と言うほうが正しい。この中で、特に目だったのは、苦味の利いたグレープフルーツ風味の2004年フォルスター・エルスターである。珍しいだけでも価値があり、値段も手頃である。更に安いフォルスター・シュティフトは、グーツリースリングと比較して矢張りバランスが良く、香味がある。2004年のヘアゴットザッカーのカビネットは、その繊細さがグレープフルーツの苦味を強調する。2004年フォルスター・ムーゼンハングは、その玄武岩の土壌からスリムに出来上がるので、グレープフルーツの熟れが十分に楽しめない。シュペートレーゼは、下位のものにもあったような恐らく酵母のダルイ口当たりがあってその値段が示す高級路線からは若干外れる。

総論
通常は、酸っぱさと苦味は決して肯定的な要素でないが、グレープフルーツの酸っぱさとその苦味を想像してもらいたい。毎朝の朝食に欠かせないように、毎晩の食事に欠かせなくなるかもしれない。しかしこれに対して、幾ら投資するかの問題である。グレープフルーツ味と較べて至極ワインらしい癖の無い風味の対抗馬があった場合、値段で比較する事になる。この独特な風味が出ている分、苦味の要素でもある重めの後味が感じられ、これは透明な高級感を奪っている。このような現象は、ラインガウなどの高級ワインにもありえるので決して攻められないが、購入時の値踏みに影響する。

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