日常消費のワインを取りに行く。また六リッターほど別けてもらうのである。先日の温暖化の話などをする前に、先客がいた。カールスルーへからのお客さんであったようで、高級ワインを二千五百ユーロほどごっそりと買い付けて、その木箱八箱ほどの山は、男衆が週明けに取りに来るらしい。どこかの奥様であって、息子さんが醸造所に電話をしてきて、物色しに来ると当日の朝電話があったと言う。
なるほど、アドヴァイザーのお勧めに従って、僅かな試飲の後に選りすぐった様であった。アドヴェントからクリスマスにかけて多くの客人を呼んでパーティーをするのだろう。それにしてもドイツ最高級のグランクリュのみが繰り出されるパーティーなどは、残念ながら想像外である。外交筋の例えばベルリンでの明仁天皇の晩餐会でも、これほどのワインは出されない。
当然のことながら個人や会社絡みのパーティーの方が選りすぐられる可能性は無くはないが、会が大きくなるほど多種多様な人種が集まるので、ワインの選定は難しい。勿論料理に合わせるのが先決ではあるが、人数が増えれば好みによっても二種類は用意したい。
また、食事に高級ワインを出すとすると、どうしてもその価値を十分に知らしめることは難しい。しかし、その高級感の主張よりも料理が良かったと思わせる方が重要であろうとも想像する。反対に、ワインに集中する事は料理の味覚にも集中させる事になるのでかなり高級な食事会となる。
英国もクリスマス前のアルコール買い付けははなはだしく、強いリカーが高く山のように積まれている大きな倉庫が一挙に空っぽになると言う。リカーをダースで買って行く英国人には恐れ入る。
グランクリュとプリミエクリュを一種筒試飲する。2005年産のものはまだ開いていないが、大きな期待が出来る。プリミエクリュは、夏前と比べると大分変わってきているが、香りが丸まった分、逆に閉じた感じがするのが面白い。味の広がりがこれから出てきそうである。グランクリュを何れ木箱入りで買ってもよいなとは思うが何時の事になるだろう。
こうした高級ワインは、お呼ばれで出会うのも楽しみではあるが、慈しみながら楽しむ方がどんなにか素晴らしいか。以前は、ダース毎で買い付けしていたが、最近は目星を付けて、よいところを必要な量だけ購入するようになったので、余計にそのお気に入りの一つ一つのワインの熟成や経年変化に注意を働かすようになった。頻繁な買い付けと試飲は、何よりもその様子を観察するために最も参考になる。
こうして今年の収穫に関して、あの6月15日の突然の霰に被害について聞いた。やはり果実の表面が傷ついて表皮が破れやすくなったと言う。8月の寒気も災いして、収穫量はかなり落ちる。例年の三分の一ぐらいと言う。手摘みのセレクションが十分でないところと、高級ワインとの差が大きく出るだろうと予測している。(試飲百景)
写真は2006年6月15日16時撮影
なるほど、アドヴァイザーのお勧めに従って、僅かな試飲の後に選りすぐった様であった。アドヴェントからクリスマスにかけて多くの客人を呼んでパーティーをするのだろう。それにしてもドイツ最高級のグランクリュのみが繰り出されるパーティーなどは、残念ながら想像外である。外交筋の例えばベルリンでの明仁天皇の晩餐会でも、これほどのワインは出されない。
当然のことながら個人や会社絡みのパーティーの方が選りすぐられる可能性は無くはないが、会が大きくなるほど多種多様な人種が集まるので、ワインの選定は難しい。勿論料理に合わせるのが先決ではあるが、人数が増えれば好みによっても二種類は用意したい。
また、食事に高級ワインを出すとすると、どうしてもその価値を十分に知らしめることは難しい。しかし、その高級感の主張よりも料理が良かったと思わせる方が重要であろうとも想像する。反対に、ワインに集中する事は料理の味覚にも集中させる事になるのでかなり高級な食事会となる。
英国もクリスマス前のアルコール買い付けははなはだしく、強いリカーが高く山のように積まれている大きな倉庫が一挙に空っぽになると言う。リカーをダースで買って行く英国人には恐れ入る。
グランクリュとプリミエクリュを一種筒試飲する。2005年産のものはまだ開いていないが、大きな期待が出来る。プリミエクリュは、夏前と比べると大分変わってきているが、香りが丸まった分、逆に閉じた感じがするのが面白い。味の広がりがこれから出てきそうである。グランクリュを何れ木箱入りで買ってもよいなとは思うが何時の事になるだろう。
こうした高級ワインは、お呼ばれで出会うのも楽しみではあるが、慈しみながら楽しむ方がどんなにか素晴らしいか。以前は、ダース毎で買い付けしていたが、最近は目星を付けて、よいところを必要な量だけ購入するようになったので、余計にそのお気に入りの一つ一つのワインの熟成や経年変化に注意を働かすようになった。頻繁な買い付けと試飲は、何よりもその様子を観察するために最も参考になる。
こうして今年の収穫に関して、あの6月15日の突然の霰に被害について聞いた。やはり果実の表面が傷ついて表皮が破れやすくなったと言う。8月の寒気も災いして、収穫量はかなり落ちる。例年の三分の一ぐらいと言う。手摘みのセレクションが十分でないところと、高級ワインとの差が大きく出るだろうと予測している。(試飲百景)
写真は2006年6月15日16時撮影
収穫量が落ちるということは、今年のぶどうでできるワインのお値段は高くなるということですか?
あと、私の解釈が正しいなら、今年のぶどうでできる安いワインの味は落ちるってことなのかしら?
心配です。
全世界で流通量で最も多いのがこうしたワインです。不味いと思われるようなワインは、そうしたワインの原料となります。
高級ワインはもともと出荷量が限られていますので、個別銘柄を減らして、出来るだけ価格に反映しないような配慮をします。つまり、良いものは、探して当てて早めに買わないと売り切れになります。