山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。
と思っていたけど、もうそんな年齢じゃなくなってきた。

すっきりしないこと

2007-08-08 23:53:34 | 未分類過去
またまた、朝青龍のことになるが、何がすっきりしないかと言って、今回のことで、本人がどのように考えているのかが全くわからないことだ。
「自分はサッカーをやったのは悪いとは思っていない」でもよいし、「やはり無理をしてでも巡業に出るべきだった」でもよい。
そしてまた、処分について「不服だ!」でもいいし、「自分で撒いた種だから仕方が無いが、ショックだ」でも良い。
どう考えようと、本人の主張が聞きたい。どう思っているのかを知りたい。
そこで初めて考え方の違いがわかったり、その人のことが理解できる。
何を思ってそういう行動をとったのか、ということが理解できる。

あやまったとか、反省しているという話は聞かないから、きっと本人は納得ができないのではなかろうか。
だったら、ぜひとも本人の意見が聞きたいが、それも言っていないところを見ると、そういう反発ができないような異様な世界なんだろう。

そして、一方的に出場停止だの謹慎だのという処分が下っている。
そして、うつ病の一歩手前だということになって、今度は、周りが、国に帰すか、いや日本にいたほうがいいとか、治療が先だとか、治療を優先にしたら処分の意味がないとか、本人の意志をおいてああだこうだと言っている。
適応障害やうつ病のようになっているひとに、謹慎を強いることなんかありえないだろう。治療が優先に決まっているのだ。それでは頑張りが足りないだの、懲らしめにならないだの、処分が下ったら自宅と稽古場の往復で、しこを踏みにいかなきゃならないのに・・・などということをどうして他人が決定するのかわからない。
また、テレビでは町行く人にアンケートなどをとり、朝青龍がモンゴルに帰ることを許可する人、しない人などとしている。なんで、町行く人がそんなことを許可したりしなかったりする権利があるのか?
全ては、朝青龍の自由だよ。
相撲をやめるのも続けるのも自由だし、どこで治療をするのかも本人の自由だ。

だいたい、相撲界というのはわからない。
自宅謹慎って、もし私でも仕事場と家を往復する以外どこにも行ってはいけないなどと聞いたら、ただでさえうつ病になりそうだ。
人間の生活をそこまで規制する権利はあるのだろうか?
なんのための人生なのだろう。

相撲しかとりえのない人間が相撲をやめたらどうなっちゃうのかわからないけど、自分に合わない世界なら自らやめたほうがいいだろう。

私も自分の精神を傷つけられる環境からは自分から逃げてきた。そうしなければ、本当につぶされる。もし順応できなくても居座りたいなら、自分の主張を貫き通すしかない。
「巡業を休んでモンゴルでサッカーをして何が悪い、秋場所に出させろ!」と大暴れしてもらいたいくらいだ。

でも、もうそんな元気もなく憔悴したままの横綱だという。
本当に残念なことだ。
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心に傷を負わせてしまった子

2007-08-08 18:59:38 | 未分類過去
朝青龍に関する報道を聞いていると、次々に日本語学校や日本語ボランティアのことが思い出されてならない。もう、いい加減にやめようと思うが・・・。

たとえば、着任したばかりの学校で、授業中に授業を聞かないで何かをしきりに書いている子がいた。そういう子でも普通当てられればあわてて教科書を開くとかするものだが、その子はまるで授業に戻る気もないようだった。
それで、その子の席のところまで行って、「何をしているんですか?」と聞いたのだが、それでもうつむいたままそれを書き続け、こちらの言うことには無視して何も答えなかった。
「何をしているんですか?ってきいているんですよ」と言っても、まるで意固地である。
そのうち「日本語わからないよ」などと言った。
中上級にもなって、何をしていますか?という言葉がわからないわけないでしょ、と思うわけだが、後になって考えると「おまえは何をしているんだ!」というのは質問ではない場合もある。だから、単に怒られているのか、と思っていたのかもしれない。

「何を書いているんですか?」などと繰り返し聞くと、近くのクラスメートが、「先生かわいそうですよ。専門学校に行こうと思って一生懸命書いてるのに・・・」などと言った。
どうやら、願書のための志望動機とか何かを準備していたらしいのだ。しかし、そういうものは授業中以外に書くべきものであろう。だが、締め切りが迫っている、夜はバイトをしている、書く時間がない、授業を休むと出席日数が足りなくなる、などの理由で、形ばかり授業に参加しながら願書を書いていたらしい。
「それなら、そう言いなさい。ちゃんと理由を言えばわかるんだから」などと言ったのだが、その子は全く私の言うことに反応を示さなかった。
回りの学生がその子のことを代弁するという形でしかコミュニケーションが取れないのだ。
それで、会話をしなければ何も通じない、人が聞いているのに無視をすることが一番悪い、それでいいと思って日本で暮らしているのなら日本に居る意味がない、そんなことならもう国に帰りなさい、などといろいろ言ってしまった。
その子は、それでも全く態度を変えないで私を無視して書き続けた。
そして、次の週から私の授業だけを休み、ついに卒業するまで私の授業にはでなかったのだ。

日本に来る中国人は国では裕福なほうだという。そして、一人っ子で甘やかされている。
私は途中からそのクラスの授業を持ったので事情がわからなかったのだが、そのクラスは中上級とはいえ、いろいろなレベルの寄せ集めで、その子は年も若く、おとなしい性格で、あまり意欲のあるタイプではなかったようだ。なんとか適当な専門学校を見つけて進学するというふうな状況の子だったらしい。
だから、日ごろから、まあなんとなく授業を受けているというふうだったのかもしれない。それでも昔からいる教師なら気心が知れていて問題はおこらなかったのだろう。
ところが、外部から急にやってきた私が、いきなりきつく言ったので、私を避けるようになってしまったようだ。人見知りがはげしい子だったのかもしれない。出席すれば、フォローもできたと思うのだが、会うこともできないのだからどうしようもなかった。他の先生の授業は普通に出ているということで、完全登校拒否になったわけではなかったのが、せめてもの救いだ。
同僚の先生に相談すると、そのうちけろっとして出てきますよ、と言ってくれたが
結局卒業するまで私の授業だけは二度と受けなかった。

日本語学校には、そういうおとなしくて心を閉ざしぎみの子や、注意すると逆切れするような非常にふてぶてしい男子学生などもいた。どっちにしても、まともなコミュニケーションをしようとはしない。朝青龍がマスコミの質問にも答えずに、無視したままブスッとして歩いていく姿をみると、どことなく共通した雰囲気をかんじないでもない。

そもそも、その本人の行動が非常識だし、本人に原因があるわけだと思うが、事実上そこまで本人を傷つけてしまったわけだから、私が加害者である。
じゃあ、いったいどうしたらよかったのかわからない。授業中、勝手なことをしていて、教師が何かを聞いても返事もしないようなことを、そのままにしておいていいはずはないと思う。

卒業パーティーの時に顔を見たが、教師からあやまる理由もないし、過去のことを蒸し返してまた不愉快な思いをさせるのもどうかと思い、そのままになった。

あれからもう5年以上たつと思うが、あの子はどんな人間に成長したのだろうか。
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