goo blog サービス終了のお知らせ 

山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。
と思っていたけど、もうそんな年齢じゃなくなってきた。

「心臓突然死からの生還」(高松健)

2021-08-22 00:43:23 | 読書

「心臓突然死からの生還~アメリカで受けた手術体験~」(高松健)という本を読みました。

実は、昼間から、この本について書こうと奮闘しているのですが、詳細を書いていると非常に大変で、これはもううまくまとまらないからかやめておこうという結論に至りました。

本当に大雑把に言えば、この方は、アメリカに仕事で赴任中に起こった心臓病を、アメリカの高度な心臓外科手術や的確な処置によって乗り越え、次々に起こる危機を数年にわたって克服し、無事日本に帰国したということです。

その間の出来事や治療方法、手術内容などが詳しく記されており、心臓病治療がどういうものであるのか、またアメリカの医療制度の日本との違いなどが、よく分かりました。

特に、医療保険が無いという点で、アメリカでは驚くべき金額の医療費が請求され、それを適宜支払うことによって医療行為が行われる、逆に言えば支払いができなければ医療行為は受けられないということで、その状況を知ることができました。

治療を受ければ、各医師やスタッフからそれぞれに請求書が渡されて払うことになるし、病院は1日も早く退院して、点滴や注射は自宅で患者が自分でするなども、やはり医療保険制度がないことで、日本とは違う状況となっています。

この人は、医療を受けるにあたり、英語力や経済力もあったことから、医師の説明を受けコミュニケーションをしっかりとり、また職場や近所の知人や妻などの協力のもと、良い治療体制が整えられて、困難な心臓病を乗り越えて来ることができたようです。

このような体験記は貴重なものであり、この本の巻末には知人医師の解説や感想なども書かれていました。また、奥さんの手記もところどころに入っており、ご本人のみならず周囲に関わる人の視点での記録も読むことができました。

難しいバイパス手術や、ICD(植え込み式除細動器)の役割り、ICDに起きる誤作動や、植え込みに伴う感染問題と対策など、心臓病治療が一筋縄ではいかないことがよくわかりました。

・・・

幸い、私にも私の周囲にも心臓の悪い人はいないのですが、冠動脈などが詰まらないように、食べ物や生活習慣にも気を付けたいものです。

なぜ、この本を読もうと思ったかといえば、以前、放送大学で「循環器の健康科学」というオンライン授業を受講したことがあり、少し関心があったからでもあります。

オンライン授業は教科書がないので、今となってはどんなことを勉強したのかよく覚えていないのですが、心臓は心房・心室などの血液の動きの仕組みは、なかなか難しくて理解できにくいものでした。

今回読んだ本で、心房細動は危険ではないが、心室細動は血液を送り出すポンプの役割を失うことで、即、命が危険な状況だと知りました。

放送大学では、運動が大切であり、心臓病になった人が治療後に運動を続けるか続けないかで、予後に大きな違いあるとのこと。運動を続ける人は健康を保てるということを習った記憶があります。1人で運動を継続することは大変なので、そういうプログラムのある場に継続的に参加することが有効だと言っていたと思います。

・・・

人は有益な情報収集をするとともに、周囲の人々と連携して歩んで行くことが重要ですね。

・・・

今回読んだこの本の著者である高松健氏は、著者略歴によれば、三洋化成工業の米国法人社長だった人です。

1999年に最初の心筋梗塞から闘病が始まり、2002年に退社。2006年にこの本が発行されています。
1937年生まれなので、御健在であれば84才ですね。
心臓バイパス手術(2001年)の時に、バイパスに使われた血管2本のうちの1本は動脈ですが、もう1本は静脈を使っており、静脈は動脈より長持ちしないとのことでしたので、それから20年経過した現在は、どうなられているか心配です。

この人の著書には、「少年期~レクイエムと初恋と~」というのがあるようなので、こちらも読んでみたいと思います。

 

コメント