山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。
と思っていたけど、もうそんな年齢じゃなくなってきた。

「右に曲がって左に折れて」(宮城谷聖枝)を読んだ

2016-05-05 22:20:37 | 読書


図書館に行き、直感で本を選んだ。著者は知らない人である。

裏表紙に書かれた著者紹介には、愛知淑徳短大家政科卒業(昭和44年)と書かれていた。
最近は、自分より若い人の著書を読むことが多いが、この人はかなり年上ということになる。

主人公は、診療所で働く20歳の丸山智子であり、実家は丸山食堂。同僚や職場や家族や友達のなんの変哲もない日常生活が終始描かれていた。時代背景もかなり昭和な感じである。

この小説、いつになったら、何かが起きるのか?まさかこのまま?と思いながら、やっぱり日常のままで終わった。

よくある日常の小さな出来事。どうということはないが、そこに生きて暮らす人々にとって、その場その場で1つ1つ通り過ぎていく重要な出来事なのかもしれない。一般人の生活ってこういう感じだ。ちょっとした身近な人の振る舞いが、そばにいる人の心理に影響したりするのだ。小さな経験を積み重ねて成長していくこと。家族の暮らし、職場の暮らし。友人との関係。同僚とのやり取り。経営者と労働者。縁談。結婚。等など。

そういうことが、几帳面に素直に描かれた作品だと思う。

日常の大切さ。時の経過。人生の一こま。
読み終えてみて、それが、かけがえのないことなんだなと思う。

宮城谷聖枝(みやぎたにきよえ)という人は、宮城谷昌光(本名:宮城谷誠一)という作家の奥さんだそうだ。宮城谷昌光氏は中国の歴史小説等を書いている作家らしい。
妻であるこの人は、元々作家でもなく、たしかにこの小説も素人っぽいと言えばそうなのであるが、読んでみて悪い気はしない作品であった。

作者のやさしい心・女性らしい温かいまなざしが感じられた。

本の表紙画像を載せようと思ってネットで検索したら、ない。
なんと、非売品であった。だから値段もない。平成18年清香文庫発行。
これこそ、図書館で借りて読むべき本。
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