1959年
幸田はいままでにないタイプの投手だ。ドロップとも回転が違うし角度もちょっとかわった落ちる球を唯一の武器にして投げている。コーナーへその球をうまくきめていた。スイフトもまれには投げるが、落ちる球をまぜて投げているので球にのびがあるように感じられる。しかし実際はそれほど速い球ではない。落ちる球は大きいのと小さいのと二種類使っている。普通のドロップより回転が少ないので、バッターはちょっと前に泳いで打ってしまう。タイミングを狂わしているのが幸田の成功の原因だ。直球と落ちる球を同じフォームで投げ、球に変化を持たせるから効果が非常にあがっている。幸田を打ち込む方法を考えてみると、結局投手にできるだけ打者が近寄って立ち、落ちる球の落ち際を叩くことが一番いい方法だろう。この夜の広島などはワン・バウンドのような低い落ちる外角をはずれる球にかなり手を出していた。悪球を振り、好球を見逃していた。例えば前半ウエイティングに出て一回り目の打席までよく球をみきわめ後半はそれをもとにして打つことが有効な攻め方だろう。この点広島がはじめからどんどん打って出たのは失敗だったと思う。
幸田はいままでにないタイプの投手だ。ドロップとも回転が違うし角度もちょっとかわった落ちる球を唯一の武器にして投げている。コーナーへその球をうまくきめていた。スイフトもまれには投げるが、落ちる球をまぜて投げているので球にのびがあるように感じられる。しかし実際はそれほど速い球ではない。落ちる球は大きいのと小さいのと二種類使っている。普通のドロップより回転が少ないので、バッターはちょっと前に泳いで打ってしまう。タイミングを狂わしているのが幸田の成功の原因だ。直球と落ちる球を同じフォームで投げ、球に変化を持たせるから効果が非常にあがっている。幸田を打ち込む方法を考えてみると、結局投手にできるだけ打者が近寄って立ち、落ちる球の落ち際を叩くことが一番いい方法だろう。この夜の広島などはワン・バウンドのような低い落ちる外角をはずれる球にかなり手を出していた。悪球を振り、好球を見逃していた。例えば前半ウエイティングに出て一回り目の打席までよく球をみきわめ後半はそれをもとにして打つことが有効な攻め方だろう。この点広島がはじめからどんどん打って出たのは失敗だったと思う。