「三代目襲名」
1974年 日本 96分
■監督:
小沢茂弘
■出演:
高倉健
松尾嘉代
安藤昇
渡瀬恒彦
●あらすじ
昭和12年。山口組二代目・山口登に反逆した大長八郎を殺害した同若衆・田岡一雄は懲役8年の判決を受け京都刑務所に服役していた。
その後間もなく山口は浅草に於ける興行の縺れから敵対する荒政組の手に掛かり落命するが、
死を目前に控えた彼は「三代目は田岡に」と言い残していた。
同18年、恩赦により出所した田岡は公民権を持たぬ為に兵役に付くことが出来ず悶々とした日々を送る。
終戦直後、不良外国人達の専横を目の当たりにした田岡は、次々に復員して来るかつての同志たちと自警団を組織。
翌年には正式に山口組三代目を襲名して全面対決の姿勢を見せた。
★感想など
前作「山口組三代目」の正統な続編。
田岡夫婦は同じ役だが、二代目組長の山口登役が丹波哲郎ではなくなったのが残念。
だがナレーターの酒井哲が、「仁義なき」を思い出していい感じ。
映画としては後半の戦闘シーンが、まんま「仁義なき」なノリだが、
こちらはほとんど戦争映画とも言える程である。
映画としていよいよこれから盛り上がってくる時に、本作は終わる。
本作の後、全国展開する時代を描く続編「山口組三代目 激突篇」も製作予定であったが、
山口組に利益供与していると警察の捜査を受け、製作を断念したためこの作品が最終作となった。
三作目が出来ていたら猛烈に面白かっただろうに、大変残念である。