「続・夕陽のガンマン/地獄の決斗」
原題:IL BUONO, IL BRUTTO, IL CATTIVO/THE GOOD, THE BAD AND THE UGLY
1966年 伊 160分
■監督:
セルジオ・レオーネ
■出演:
クリント・イーストウッド
リー・ヴァン・クリーフ
イーライ・ウォラック
●あらすじ
コンビを組んでお尋ね者の懸賞金をだまし取っていたジョーとテュコ。
二人はある日、逃走中の強奪犯が、20万ドルもの大金を隠した事を知る。
20万ドルを巡って、時には助け合い、時には騙しあいながら旅を続ける二人。
だがその金をねらって、セテンサという凄腕のガンマンがやってきた……。
★感想など
こちらも長い時間の割りに、それを気にしなかった作品。
但し面白さの割合は、ほとんどイーライ・ウォラックに尽きると言える。
このドル三部作を観ていて感じたのは、レオーネは新しく追加したキャラクター”のみ”描くと言う事。
他は徹底的におざなりである。
まず「荒野の用心棒」はイーストウッド単体の主演だったから、これは良し。
続いて「夕陽のガンマン」にリー・ヴァン・クリーフが追加されると、クリーフのみ描き
イーストウッドは前作で描いたキャラそのまんまで、何もいじっていない。
だからイーストウッドがクリーフに完全に喰われているとも評されているのだが
それでも「夕陽のガンマン」は脚本が抜群に面白かった。
そして、本作である。
こちらには今までの二人に加えて、イーライ・ウォラックが追加。
勿論彼だけ超イキイキと描かれている。
イーストウッドは最早居るだけと言っても過言ではないし、
リー・ヴァン・クリーフに至ってはほとんど登場しない始末だ。
こうやってドル三部作を観ると、そう感じたが、それでもこの三作は抜群に面白かった。
そう言えば、マカロニを詳しく書いた本を読んで、マカロニにはどんな映画があって
どんなスターが居たかという事が分かったから、早速このドル三部作を観たんだが
その作者は本作を超けなしてたんだよね。
だから観る前は不安で一杯だったんだけど(上映時間の長さとか)
観たらそんな感想は全然違っていた。
その作者はイーストウッドとイーライ・ウォラックを相棒と捉えていたから
劇中のイーストウッドの態度に納得出来なかったみたいだが、
私は観ている最中、別にこの二人を相棒関係とは見ていなかったので、イーストウッドには特に気にならなかったけどね。
相棒というより、この二人、単に相手を利用しあってるだけでしょ。
マカロニ・ウエスタンの世界では、その方がしっくりくる解釈だと思うけどね。
とりあえず、セルジオ・レオーネの作品が面白いのは分かった。
後二つ残っているが、どちらも三時間近くある作品だ。
だけど気にせず観れそうだ。
でもその前に「続・荒野の用心棒」観なくちゃな!