★「真夏の甲子園はいらない」玉木正之・小林信也編の本の名前だが、
Amazonに注文したらすぐ来たので読んでみた。
全編に「夏の甲子園大会はいらない」と言う本の題名通りの論説で終始しているが、共感するところが多かった。
私自身は兵庫県の高校大学で野球をしたこともあって、
当時は高校野球の夏の予選は甲子園だったし、
大学のリーグ戦が甲子園球場だったので、
人生で一番多く野球をやったのは「甲子園球場」と言うウソのような経験なのだが、ホントなのである。
そんなこともあって、甲子園球場にそんなに特別な想いもないというか、
私にとっては普通の野球場の一つなののだが、
野球学校の大会となってしまった今の夏の甲子園大会は、別の意味でもう要らないのではと思うのである。
少なくとも我々の時代は甲子園に出してたのは特に兵庫県は公立校が殆どで、
神戸一中、神戸二中、明石高校、芦屋高校などだったのである。
★ この本の主張は痛列だった。
何故か、息子も孫たちもスポーツはサッカーをやったので、
日本のサッカー界の生い立ちも何となく解っているのだが、
Jリーグが出来て、サッカーは同じスポーツながら、野球とは異なった歩み方をしたと思う。
その結果は約30年経って今ではサッカー人口のほうが野球より多いようなことになったのも、
何となく野球界の旧態依然とした旧い思考と体制にあるような気がしてならない。
その一つが夏の甲子園大会で暑さの中では運動は止めましょうというこのコロナ時代に、
何故かマスコミの朝日新聞やNHKが後押ししてるのは、不思議と言えば不思議である。
★私自身は自分もやってたスポーツで、野球そのものに愛着もあるのだが、
この本を読んでみて、改めて「夏の甲子園大会は要らない」と思ったのである。
多分、反対される方も多いだろうと思うが、夏の甲子園が始まるこの時期に
「夏の甲子園大会は要らない」と思うかっての野球人がいることを知って欲しい。
この本の著者の小林信也さんも高校時代は相当のレベルの野球人だった方で、野球の素人ではないのである。
680円とそんなに高くもないのでこの本をお読みになるのもいいかなと思う。
★ 決して昔の甲子園の夏の大会に不満があるわけではなく
むしろ懐かしい想い出なのだが、
今の夏の甲子園大会は野球学校の大会化してしまっている。
そんな野球学校の多くの部員はアルプスで応援する「応援団員化」してしまっているのが、現実なのである。
旧制中学の神戸一中時代も春の大会に甲子園に出たのだが、
高校2年の夏は明石高校で甲子園の土を踏んでいる。
今は20人になったが、当時は14人と少なかった。
昭和25年(1950)の夏である。