イザベル・バードが「日本奥地紀行」でロマンチックな光景と書いた金山町遠景
山形県最上郡金山(かねやま)町。
以前からこの町に注目していた。
金山町から、駿河台大学のシンポジウムに、二人の町民が講演に来ると知って、
駆けつけた。
「森林文化都市」飯能市 100年後の子どもたちのために
元気な森の町 山形県金山町からのメッセージ
講師は金山町産業課商工景観係長藤山一栄氏と、同町農林業栗田和則氏。
司会は飯能市の岡部素明税理士。
金山町から来たお二人の講演は最高の出来だった。
大学の先生たちは見習って欲しい。
論旨は明快、情熱的で冷静だった。
金山町は、秋田杉に包括されていた特産の杉を「金山杉」としてブランド化している。また、町の景観を美化する活動を展開している。
この日は、町並みの景観整備を中心にして、町の意気込みを報告して下さった。
景観整備の詳しい内容は、町の内容豊富なHPに書いてあるから割愛するが、感銘を受けた事柄を以下に列記する。
・50年も前の欧州視察旅行で、景観整備を着想した。
・町並みを、「伝統的な」金山型住宅で整えることにした。
・町並み整備は、観光開発ではなく、町民の生活のし易さと、地場産業の活性化が目的。
・観光客・視察客は自然に増加して、その結果、町民の景観への関心が向上した。
・住宅は個人の資産だが、景観は公共の財産である。
・だから、金山型住宅に改築・新築する場合は助成金を交付する。
・毎年の住宅コンテストで、町内の職人を顕彰して、地場産業の活性化を図る。
・町並みの完成は100年後とする。
・町民を毎年ドイツに派遣して、景観整備に対する理解を深めさせている。
・東京藝術大学建築科ほか、中央の知識・意見を積極的に導入している。
・情報公開制度は日本で一番早く取り入れた。
・№1より、ONLY1を目標にしている。
・町は杉に囲まれているが、花粉症患者は殆どいない。小学校校歌では、杉花粉が肯定的に歌われる。
金山型住宅
会場には飯能市長以下、市の幹部が多勢出席し、建設業者、林業家もおられた。
講演後の質問は愉快で活発だった。
金山町出身の、飯能市立吾野小学校の先生の発言が印象的だった。
「感動した。故郷の金山町を誇りに思う。百年後が楽しみだ」。
二人の講演者は先生に歩み寄り握手。会場から大きな拍手が起きた。 町内風景
森男は新聞の折込ちらしでこの催しを知った。
だから、日高市中にちらしは配布されたはずである。
ところが、日高市の職員は一人もいなかったし、環境団体の人もいなかった。
日高市は「彼岸花の巾着田」を集金袋として、後先を考えない「観光活性化」に迷走中だ。
「よそ者」の意見を聞こうともしない田舎者の市である。
金山町の行き方とは雲泥の差である。
森男は金山町に移住したくなった。
雪深い町だそうだから移住は諦める。
哲学書から金山町を発見し、町からお二人を招いた、飯能市在住の岡部税理士を見習い、見学に行きたい。
少なくとも、[金山応援団]に入団するつもりだ。
同じ山形県ですので金山町の活動は知っていましたが、詳しく箇条書きでアップされていてその良さを再確認しました。
今後も楽しいブログお続け下さい。
いらっしゃいませ コメントを頂くと元気が出ます
有り難うございました
山形は大昔行っただけですが 藤沢周平や丸谷才一氏の本を読み 憧れております
今後とも宜しくお願いします