朝の民放TVは各局とも王貞治監督の娘さんの結婚延期報道で賑やかだった。
人は誰も、「他人の不幸は蜜の味」、だもんね。
普通ならチャンネルを変えるところだが、娘さんの話しぶりが、近頃の娘さんや芸能人には無い、非常に明晰で綺麗な言葉遣いである上、相手にも配慮した話なので、最後まで聞いてしまった。
なんでも直前までハワイ婚前旅行中で、そこで相手に違和感を抱いた由。
よく言われる格言
恋愛は美しい誤解 結婚は惨憺たる理解
ですね。
ま、結婚したわけではないが、数日間同居したら、相手の実態が次第に分かってきた、ということだろう。
普通の娘さんだったら、誤解のまま結婚、曖昧のまま老い、最後は朦朧としてしまうのだろう。察するに、娘さんは極めて理性的な人のようだ。
多分無意識に、相手を父親と比較したのだろう。誰だって王さんに敵いっこないよね。
ま、豪華な結婚式を挙げて、直ぐゴタゴタして別れるよりずっとマシではあった。
ただ、森男年代からすると、「婚前旅行」という最近の流行は、どうも釈然としない。けれども惨憺たる理解を早める、という目的からすれば良い風習か。
こういう理性的で生活力もありそうな二人は、平安時代のように、夫婦別居婚がいいのかもしれない。
昨日、横浜の家庭裁判所に呼ばれた。
叔母の弁護士が預かっていた遺言書を公開し、筆跡や印鑑が正しいことを確認するのが目的だった。
書を習っていた叔母だが、脳梗塞で倒れて長期入院中、精神状態が平静な時期に弁護士に促されて書いたものである。筆跡は見るも無残な状態だった。
しかし、一同は叔母の筆跡であることにした。
法定相続人9人中、集まったのは最後まで面倒をみた兄姉と森男と妹の4人だけだった。
叔母は計数に明るく、実の姉妹の資産形成にまで的確な助言をして、同じく数学には強いけれど生活力の無い森男の父とは、全く違う人生を送った。
極めて勝気。離婚歴あり。経済的には安穏な余生を送れたのに、身体が不自由になってからは、まだら呆けながら歯噛みをする毎日だったようだ。
男女の仲は、誤解、曖昧、朦朧の方がいいようだ。
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