文春新書「新・戦争論」は、池上彰と佐藤勝の対談集である。
池上彰が聞き役で、佐藤勝が普段報道されない世界中の紛争地の情報を、怒涛のように繰り出している。
ただ、ウクライナや中近東情勢などは、池上彰が解説役でも複雑怪奇過ぎる。
この種の話題は、パワーポイントで図解しながら、逐一解説してもらわないと。
いずれにしてもこの本は「へー、そうだったのか!?」という話を満載してるので、買って損はない。
北朝鮮の日本人拉致問題なども、ヤワな世論を逆なでするような、際どい事を遠まわしに言っている。
詳しくはご自分でお読み下さいね。
二人はどうやら、地球上から戦争は無くならない、と考えている。
話し合っても、民族と宗教(というより宗派)と資源と歴史が絡めば、相互に鉾は納められないようだ。
その辺の認識は朝日新聞や大江健三郎とは大違いである。
ただ、第3次世界大戦を起こしてはいけない、日本が戦争に巻き込まれてはならない、としている。
そして以下のように続けている。
そのためには、政治・軍事のトップから馬鹿を排除することだ。
馬鹿な政治家・馬鹿な将軍は、かれらが自滅して終われば済む。
しかし馬鹿がトップにいたら、国家・軍隊が全滅します。
号泣議員がトップになったらどうします。田中真紀子も首相就任を噂された。
恐ろしいことです。
なお、馬鹿とは情報不足、情報分析能力を持っていないトップのことを指している。
そして本題から外れて、われらの晋三クンについて、以下のような憎まれ口を叩いている。
安倍さんを単細胞という人がいるけど、単細胞ではなく半細胞です。
非常に近い視野しか持っていません。
安倍さんはオバマ大統領とはしっくり行きません。
民主的な指導者よりも、プーチンや金正恩に波長が合うようだ。
インテリとは合わないのかな?
プーチンも金正恩もインテリですが、ロシア的とか朝鮮的とかいう形容詞が付く。
安倍さんの平和主義も積極的という形容詞が付きますよね。
この本の副題「僕らのインテリジェンスの磨き方」は、
第8章「池上・佐藤流情報術5カ条」をお読みくださいね。
参考になるかもしれませんよ。
150108