林 住 記

寝言 うわごと のようなもの

なめくじ考

2009-06-26 | 重箱の隅

 

大昔の広辞苑によると、なめくじ(蛞蝓)は、

 腹足類柄眼目ナメクジ科の総称。
 体長約60mm、淡褐色で3条の暗褐色の帯がある。
 頭上に長短2対の触角があり、長い方の先に眼をもち、これに触れれば収縮。
 腹面全体の伸縮によって歩き、這った後に粘液の跡をつける。
 雌雄同体。
 暗湿所にすみ、草食性で野菜などを害する。
 日本に広く分布。「なめくじら」は別称。

とあり、なんかあたしに似ているところがある。
記憶ではカイガラが退化した貝類で、広辞苑は間違い乃至は手抜きであろう。
ぼうふらは漢字が似合うけれど、なめくじには平仮名がベッタリする。

わが猫額亭のやつらの体長は広辞苑より劣り、体色は色白で上品である。
これはあたし同様、食事が質素だからか。

こう湿度が高いと、かれらは元気に網戸にまで這い上がって来て。不気味である。
やつらを塩辛にして、生活の足しにしかねないあたしの経済力。
いまさら、出稼ぎで通い慣れた八ヶ岳高原に引っ越すわけにもゆかぬ。

対策として殺なめスプレーを買ってきて、朝昼晩とやつらに噴射している。しかるに、全く死骸を発見できない、とは如何なものか。
容器に「すばやく退治+近寄りにくくする忌避効果」とある。
これは過当表示と断じざるを得ない。

一般の殺虫スプレーは、虫が眼前で悶死するから分り易い。
しかるに、実ははこのスプレーに即効性が全く無い。
藪蚊の攻撃を避けるため暫く現場を離れていると、影も形も無くなっている。
まさか完全に融けてしまったのではあるまい。

もしそうだとしたら、製薬会社は商品開発の方向性を誤っている。
効果を消費者に認知させるために、亡骸の一部が残るようにすべきだ。

なめくじ艦隊は続々と押し寄せ、忌避効果なぞありはしない。
続々生まれてくるにしては、やつらの愛の交歓現場を押さえたことがない。
あ、そうか、雌雄同体省エネ体質で結構なことだった。

また「天然系フェノール・銅化合物・アルコールを含む透明液体」とある。
確かに少し芳香がするが、そんなものより、塩を一掴み入れればいいのだ。

この製薬会社を公取に告発する人、いませんか。


幼少時「なめくじを食せば声が良くなる」と近所のお兄さんから教わった。
お兄さんは「オレは飲んでいるぞ」と盛んに勧めた。
だけどお兄さんの声は、もっと悪くなっていきました。

 

「ぼうふら」の漢字くらい、ご自分でお調べ下さいね。
切手原画は山藤章二画伯です。



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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
座布団11枚 (森生)
2009-06-26 21:53:10
霜月一八さま

凄い本 凄いHP ですね
座布団11枚です

本 早速買います
暇をみて 歩きます
有り難うございました
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追加 (霜月一八)
2009-06-26 17:28:48
上記サイトの154話に出ています。
返信する
Unknown (Unknown)
2009-06-26 17:22:56
志ん生師匠の似顔絵を載せるとはさすがですね。
なめくじと云えば志ん生師匠のなめくじ長屋が有名ですもんね。
実は昨日、このなめくじ長屋の近くを徘徊してました。
東京スカイツリーのタワークレーンがクライミングする様子を
見に行ったのですが、その後業平の町を歩きまわったわけです。
この記事を見て「なめくじ長屋」を調べたら業平であることが分かりました。
その時は知りませんでしたが、こうして知ると業平の町に
親しみが増します。

志ん生師匠の長屋への引越しの様子なんかが「落語の舞台を歩く」と
言うサイトhttp://ginjo.fc2web.com/index.htmに出ています。


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