娘さんとは何度も会ったが、奥さんとは初対面。
家の中はすっかり片付いて、他人の家のよう。
お線香を上げて、本当に今日がお別れだと思った。
故人のこと、今後のことなどを話した。
やはり、この家は引き払うのではないか。
また一つ、親しかった人や慣れた場所が減る。
娘さんは、パソコンのインストラクターだ。
聡明で美人。しっかりしているが、含羞がある。
帰り際に、パソコン操作上、現在の問題点の解決法を尋ねた。
見事な即答だった。
故人は、嫁に行かないで、と言ってたそうだ。父親は皆そう考えている。
出来れば、この娘さんの行き先を、見守っていてあげたい。
著名人の講演料も、ベラボウなんだそうだ。
例えば、90分間の講演料は、
クリントン前大統領3,000万円
パウエル前国務大臣1,400万円
グリーンスパン前連邦銀行総裁1,500万円
と、吃驚(ビッグ)な金額。
所沢市民大学での、先生の講演料は○○円だ。
他の場所の場合は○○○円だ。(単位は万円)
具体的な金額は、市民大学の関係者にコッソリ聞いたが、先生の営業活動に差し支えるから、明かせない。
ただ、お住まいの所沢の市民に、今回、十二分に貢献したことは明かしてもいいいだろう。
市民は先生に感謝しなければならない。(越境聴講の森男も大感謝)
先生は「年収300万円で暮らす方法]という著書でしこたま稼ぎ、講演で稼ぎ、教授で稼ぎ、TVで稼ぐ。
年収はいかばかりか?。
TV出演の日は、早朝2時のご出勤。所沢なんて鄙に住まず、便利な六本木に住めば良いのに...........。
閑話休題。他人の財布を詮索するのは、下品な行為。次に進める。
森男が大きな会社を辞めて、勤め直して2回目の会社は、町の小さな不動産屋だった。
ここの社長は講演好き。(好きが昂じて、市会議員から県会議員に出世してしまったのは、お目出度い)
詳しいことは忘れたが、講演好きを組織して、講演を売り出す会社(団体?)があった。
商品一覧表に拠ると、この社長は1時間2万円の講演料。
セールスポイントは
・中小企業の経営者。実地に体験したビジネスで得た、経営の要諦を、分かり易く解説。
てなもんだった。(そんな大それた「経営の要諦」なんか、本当に持ってるのかい?)
他の先生たちも大体こんなものだった。
この程度で2万円も稼げるなら、森男だって、最後の7年間は出向先で、波乱万丈を体験した。
その前には、業績がぐらぐらし始めた大会社で、「業務改革の進め方」と称する他人の開発した手法を、社内巡業講演をした経験もある。
かなり、動揺しました。
こんなところに、埋もれてていいのか、と。
でも、社内巡業は大変辛いものがあった。冷や汗三斗だった。
伊達に2万円を取れるものじゃない。
森永先生は高額な講演料を受取る資格は、十二分にある。
先生も仰る。
「足るを知る」
そして、自ら「足らざるを知れ」。
川越市で開かれる[彩の国大学コンソーシアム公開講座]は、全13講座中8講座の受講を申し込んだのに、全て満席キャンセル20人以上待ち。去年はガラガラだったのに。
所沢市民大学OB会主催、発足8周年記念後悔講演会に出席した。
講師は、経済アナリスト・独協大学教授・TVコメンテーターの森永卓郎先生。
演題は「格差社会を幸せに生きる方法」。
会場は満席。補助椅子を出して、約400人弱の99.9パーセントがGGBBだった。
海外旅行のお土産や、フリップを持ち込んだ講演は面白過ぎて、メモを取れなかった。
ばらばらで、聞き違ったかも知れ無いが、記憶に残ったお話を書いてみる。
・日本はアメリカに次ぐ世界2位の格差社会になった。
・皆が同じ様に豊かだと、豊かさは感じない。貧乏な人が居ないと、豊かさは感じられない。
竹中平蔵大臣は、豊かさを感じられる様に、日本を格差社会に誘導した。
竹中大臣は、日本をアメリカにしようとしている。
・先生は、慶大の金子勝教授と、意見は同じ。たった1点違うところは竹中評価だ。
・竹中大臣を金子教授はバカと言うが、頭は優秀で、性格が悪いのだ。
・小泉総理はアーチストで、実は何も分かってないというより、考えてない。
・アメリカの経済を支えているのは、日本がアメリカ国債を買い続けているからだ。
・財政赤字の○百兆円は、日本が保有するアメリカの国債を売却すれば、お釣りがくる。
アメリカは国債売却を恐れている。安倍さんはブッシュに売却を仄めかすだけでいい。
莫大な「みかじめ料」を要求しなくなる。(みかじめ料とはヤクザの所場代のようなもの)
・日本は1億総中流国家から、貧乏人の国になった。
生活保護を受けている家庭は激増したが、実際の数はもっと多い。
給食費が払えない児童が○%になった。(不確かだが、2割だったか)
預金0円家庭が○軒に1軒だ。(○は確か4~5軒)
・女は金持ち以外の男とは、絶対結婚しない。
イケメンならする。女は男を、イケメン・フツメン・ブスメン・キモメンに男は分類している。
結婚出来ない男は、人形に恋をして、秋葉原に行く。そして「萌え!」と言う。(持参の実物で爺婆を啓蒙)
・銀行員は給料がいい。給料のいい家庭の子弟は馬鹿だ。
教育費に金がかかって、夫は馬車馬のように働かねばならない。
しかし、定年に達すると、退職金と年金の半分を獲得して、奥方に出ていかれる。
・先生は多勢のお金持ちを知っている。お金持ちは皆、焦燥感に捉われている。
ライバルの出現、粉飾決算の暴露、製造物責任訴訟、株主代表訴訟等々心労が多い。
・だから、年収300万円で満足すべきだ。100万円では、生活できない。
足るを知るべきだ。
・先生はホリエモンより、税金が高い。日本の税制はそうできている。
・欧州の市民は、収入は日本より少ないが、時間・心が豊かだ。
・イタリアは欧州の再貧国だったが、今は豊かだ。産業は空洞化してない。
中国とは違う製品で、世界の市場を確保している。(持参のイタリア土産で喜ばす)
発想が豊かなのだ。原因は生活を楽しんでいるからだ。
・生活を楽しむためのモットーは
「歌って、飲んで、恋をしよう」
だ。
ざっと、こんなもんだったと思う。
森男は、先生の愉快な名調子に圧倒されて、メモを取れなかった。
会場はしばしば爆笑に包まれた。GGBBは目が覚めた。
先生のお話しは、少しずつ思い出して、換骨奪胎して、さも自分の意見のように、今後のブログに書いてゆくつもりだ。
他の新聞を見てないので、公平な見方は出来ないが、朝日新聞は、安倍さんが嫌いのようだ。
森男も安倍さんには好感をもってないから、構わないが、やはり朝日の偏向は間違いないと思う。
今朝だけの記事の見出しでも、
・安倍氏の集金力急伸 5年で倍増、3億円
・資金も「安倍雪崩」 個人献金前年の4倍
・安倍氏、村山談話の根幹判断示さず 歴史認識不明確のまま
・「ポスト目当て」「情けない」 「安倍雪崩」に批判強く
・あいまい戦術でいいのか
と、決して好意的とは言えない。
但し、面白い記事があった。上の写真です。
見出しは
・小泉チルドレン 懐に格差 自民初当選組の資金力
です。
朝日新聞を止めない理由の一つは、表や図版の分かり易さと美しさだ。
図は縦軸に収入、横軸に交付金依存率をとって、有名なチルドレンを貼り付けている。
付属の表は、政治資金の多い5人と、政治資金が少ない6人だ。
分かり易くていい。
そこで、森男は考えた。自分はどこかと。
例の杉村太蔵議員の、更に右下でした。
ところで、日銀の福井総裁は、例の儲けをどこに寄付したんだろう。
はした金だから、寄付なんて、忘れているんじゃなかろうか。
被害者のご両親、加害者の両親。それぞれ分別のある今時珍しい人たちだ。
被害者が一番気の毒だが、加害者の心を想像すると、切なくなる。
真面目過ぎたのだ。
結局、真相は闇の中になってしまうのだろうが、周りで騒ぎ立てない方がいいと思う。
みの・もんたさんを先頭に、煽り過ぎる。
溝口健二の映画「雨月物語」は、世界的に評価が高い。
確かに、映像は大変美しい。
色は付いて無いが、豪華な衣装は、色彩を感じられるし、白黒の画面は幽邃で、怪しさに満ちて、しかも美しい。
京マチ子の能面のような化粧も怖いけれど、美しい。
朽木屋敷も荘重で、趣味がいい。
映像的には、文句のつけようが無い。
しかし、ひねくれ森男には文句がある。
最後が長すぎる。
田中絹代が扮する幽霊宮城の語りは、要らない。
映画は、映像に語らせてもらいたい。日本映画は、現代作品でも最後が長すぎる。
音楽が安っぽい。
音楽は一流の作曲家だった早坂文雄が担当しているが、どうも厚みが無い。
あの頃の日本映画は、全体に音楽を軽視している。
この映画は撮影の宮川一夫、美術の伊藤喜朔、そして、あまり紹介されないが衣装の甲斐庄楠音の功績が頗る大きいと思う。(宮川も伊藤も第一級の芸術家)
*甲斐庄楠音は日本画家。京都の名家出身。
作風は怪奇・醜悪。当時の大画家土田麦遷に激しく批判されて転身、映画界で活躍。溝口に重用された。
以前(8/4)、[かにや]を紹介した。
上げたり下げたりだった。
今日、お彼岸が近いので、[かにや]の新聞折込チラシが配られた。
またまた、愉快な名前のお菓子が勢ぞろい。
もちつきおどり(胡桃餅)
ぼったら餅だだちゃ豆(大豆あんころ餅)
純栗和栗モンブラン
おじょうさんめしあがれ(焼きいも羊羹)
敬老かすてら
伊利麻の幸(銘菓詰め合わせ)
あじなむさし野(同)
さやまっちゃシュー(シュークリーム)
かすてらを「敬老かすてら」だなんて、やけっぱちですね。
社長を中心に、命名会議で皆さん唸ってるんだろう。
森男は会議に参加したい。
給料は要らない。たっぷり味見もできるはず。
想像だけでも楽しいだろうな。
天気も気分もスッキリしないので、レコードを聴いた。
ボサノバである。
森男が20代の頃、小流行があったきりで、今はあまり聞かなくなった。
ボサノバは、ブラジルの情熱的なサンバのリズムに、クールなモダンジャズを程よく混ぜた、50年前の新しいポピュラー音楽。
ハーモニーが美しく、感情をあまり込めないクールな歌いかたにも特徴がある。
森男は、随分集めた。
中でも、ドリス・デイの「LATIN FOR LOVERS/DORIS DAY」がいい。ボサノバの名曲が入っていて、特に好きなものは、
「HOW INSENSITIVE」 だ。
2番目の歌詞を、慣れないが英語で写してみる。
Now he's gone away
And I'm alone with the memory of his last look
Vague and drawn and sad
I see it still all the heartbreak in that last look
How he must have asked
Could I just turn and stare
In icy silence
What was I to do
What one can do
When a love affair is over, is over
凡その意味は分かりますね。ドリス・デイはこれを、切々と歌っている。
林住期(7/29)になると、この歌の切なさがよく分かる。「love affair is over」 です。
森男は「love affair 」はとうに過ぎ、今や「all is over」。
これを理解出来ない、デリカシーが無い爺とは付き合いたくないね。
ボサノバ専門の歌手に、アストラッド・ジルベルトや、ラナ・レオンがいるが、二人ともふてくされた歌い方で嫌い。音程も怪しい。
森男が20代の頃、既にいいオバサンだったカテリーナ・バレンテ、東京に住んでいたヘレン・メリル、スペイン系のヴィッキー・カーなどの方がいい。男性ベテラン歌手も多勢歌っている。
もちろん、ドリス・デイ姉さんが、すごくいい。
先輩(9/1「爺の井戸端会議」)は、小野リサに痺れるそうだが、森男は名前だけで、歌は聞いていない。
世間は何かと言うと「癒し」とか、「和み」とか言う。なのに、何故ボサノバが流行らないのか、不思議だ。音楽業界は怠慢だ。
歳はとりたくないもので、この大切なレコードを、掃除するつもりが、間違ってゴム糊を噴射してしまった。缶の字が読めなかったのだ。
色々手を尽くした結果、洗剤でゴムを除去したが、雑音が入る。ヤフーのオークションで、完全盤を売っているだろうか。出来ればCDが欲しい。
高麗の地を開拓した、朝鮮族の王「高麗王若光」の廟所がある。約1,200年前の創建だ。
隣の[高麗神社]は、王の魂を祀り、ここは墓があると考えればいい。
聖天院の中心部分は、中門から先で、ここからは拝観料300円が必要。お寺の言い分では、正門から奥の山門、高麗殿の池、築山辺りも有料だそうだが、出入り自由だから、大目に見ていいんじゃないか。
実は、これが評判悪い。昔は只だったのに、と怒って帰ってしまう人がいる。
でも、中は住職のセンスを生かした、素晴らしい庭園や伽藍が整備中だ。
観ないで帰ってしまうのは勿体無い。それでも観ないという人に、さわりをお見せしよう。
森男が腕に撚りをかけた写真(のつもり)だ。
複数の写真を、狙った場所に載せる、というブログ操作練習も兼ねている。
始めは、本堂。堂々たる木造建築だ。ソーラーシステムで、地下部分の除湿機能も整備している。
本堂右手には、本格的な様式の[客殿]を建設中。
さらに奥は[雪山]。秩父の武甲山から続く石灰岩の最後の鉱脈で、本堂建設中に発掘された。当時は純白だった。
次ぎは、本堂前庭から真下を見下ろした風景だ。池、中門、山門とみえる。中門左は長屋門。
白砂の広場は、巨石や植栽を追加して、この写真とはやや異なっている。
門前の高麗郷秋景も楽しめる。
3枚目は、上の写真で見えていた池。住職が設計した。モーターで循環する瀧もある。
江戸時代に建てられた[書院]の屋根のむくりが美しい。[茶室]は凝り性の住職が、180度回転させて、今の景色となった。現在、庫裏を新築中。
最後は、本堂右手奥の朝鮮民族慰霊塔。右の派手な東屋は朝鮮様式。
成功した在日が、寄進した。
慰霊塔の裏山には散策路があり、眺望が素晴らしい。
ここまで来なくては、高麗の郷の良さは分かりません。
聖天院は、凝り性で美的感覚に秀でている住職と、科学知識の豊富な副住職によって、進化中です。
僅かな拝観料をケチって、巾着田の雑踏と、隣の高麗神社だけ見て帰るのは、イカンなことです。
たった4箇所を案内するだけで、半日かかりました。写真の寸法もばらばら。ああしんど。
写真を左右に振り分けたり、写真を中央にしたり、文章を写真の左右に書いたりする高等な技は、別途挑戦します。
*本堂と[阿弥陀堂]の扁額は、住職の書。全く違う字体を書き分けて見事。
市内の末寺の扁額も住職が書いている。いずれ案内します。
*慰霊塔を寄進した在日は、秩父盆地の皆野町に、韓国の国花の槿を集めた、「槿自然公園]を開設した。ご高覧のほどを。
まだ就職したい。
小遣いが欲しいからだ。先行き不安もある。
あの金さん・銀さんだって、103歳の時、CM出演料の使途を問われたら、
「老後の貯えにする」
と言っていた。
まだ69歳の森男としては、当然の希望だと思う。
高麗川駅前の[まるひろ]が開店する直前に、パート社員を募集した。
森男は張り切って応募した。
九州大分市の[トキハ]と並んで、川越市の[まるひろ]は、中央の大資本の流通業を打ち負かす、地方百貨店の雄。運営の秘密を覗いてみたかったからだ。
説明会に集まった人は、約300人の老若女ばかり!。
係りの社員に「男はダメか」と聞いたら、「そんなことないが....」と歯切れが悪い。
「男女雇用機会均等法」という錦の御旗があるんだからと、次週の面接に臨んだ。
面接官は年配の偉そうな人。
「ギフトコンシェルジェになりたい」(フランス語でギフトは何て言うのか?)
と森男は言いました。
偉そうな人は、言い難そうに、「本店なら60才過ぎの男性も雇用されてるが、当店では......」と拒否のお言葉。
政府は年金支給を先伸ばしている癖に、老若雇用機会均等法を制定してない。
だから、諦めた。
偉そうな人は、申し訳なさそうに、[お車代]を下さり、面接会場の出口までお見送り。そして、最敬礼をされた。
[お車代]は500円だった。
それ以来、[まるひろ]を贔屓にしている。
■新聞配達・・・ちょっとキツイ仕事です。
でも、短時間の割りに高収入です。
知らず知らずに体力がつきます。
体力のある限り、ずっと続けられます。
新聞配達募集チラシだ。
給料は1時間~1時間半30,000円~50,000円。3時間以上100,000円以上。
森男のライフスタイルにピッタリじゃないか。
よ~し、と思って、隅の方を見たら、
■朝4時から5時半まで働いて
子どもたちが学校へ行ってる
午前中はお昼寝・・・
と書いてあった。この新聞はダメだ。
森男は細かい。血液型はO型だ。
O型は、大雑把と聞いているが、そんなことはない。
大体、複雑怪奇な人類を、たった4分類に出来るはずはない。
零細ブログだって信用が大切だから、関連資料を集めておいたら、机の上が滅茶苦茶になってしまった。
それで、細かく分類して整理したが、最後の詰めが大雑把で、すべてが「とりあえず」。
結局、分類体系はどっかへ行ってしまい、元の木阿弥だ。
本棚だって、リホームした時は、キチンと分類収納した。
ところが、使って元に戻す時に、いい加減にしまうから、「広辞苑」が行方不明だ。
旧仮名遣いを調べようとしたが、出来なかった。だから、「シクラメンのかほり」は間違いだなんて、詰まらぬ言いがかりかもしれない。(匂いが無いのは間違いありません)
100円ショップでトレイやら、棚やらを買い集めたが、なにしろ収納が「とりあえず」だから、無駄な買物になってしまっている。
やはり、O型なのかな。
20年も前、「さらば青春」を歌って、会社中の大評判になった。
ライバルの販促の若僧は「神田川」で聞かせたが、シーンとしてしまって、森男のような手拍子は取れなかったぞ。
いい歳をして若作りの歌を披露したのが、好評の理由。それに上手かった。
小椋佳さんの歌は、メロディはいいが、歌詞は歯が浮くようで、オジサンには向いていない。
秘密の練習では、小声で歌っていた。
僕は呼びかけはしない 遠くすぎ去るものに
僕は呼びかけはしない かたわらを行くものさえ
見るがいい 黒い水が抱き込むように 流れてく
少女よ泣くのはお止め 風も木も川も土も
みんな みんな たわむれの口笛を吹く
僕は呼びかけはしない 遠くすぎ去るものに
僕は呼びかけはしない かたわらを行くものさえ
見るがいい 黒い犬が えものさがして かけて行く
少女よ泣くのはお止め 空も海も月も星も
みんな みんな うつろな輝きだ
われながら、老けたなぁと感慨にふける時、栄養剤として、このレコードを聞く。
いま、小椋佳さんの美声に合わせて、小声で歌ってみても、高音が全然出ない。
もう手拍子は貰えないや。
小椋佳さんは、東大を出て、第一勧業銀行に就職し、浜松支店長を最後に退職し、音楽専業になった。「シクラメンのかほり」他で、評判が良い。
神様は沢山のものを彼に与えた。
しかし、TVで見る最近の小椋さんは、失礼ながらぼろぼろ。
美貌は与えられなかったのだ。
森男は、あれほど痛んでないもんね。
♪蛇足♪
レコードは無くなってしまった「山水電気株式会社」の特別製。非売品。
曲の前に、4チャンネル方式で港の音や蜩の声を録音して、すこぶる美しい。
♪収録曲♪
・潮騒の詩・六月の雨・あいつが死んだ・砂漠の少年・
・街角へ来ると・雨だれの唄・木戸をあけて・さらば青春・
国立演芸場で、三遊亭円遊の落語を聞いていた時、遊動亭円木を思い出した。
小説家の辻原登さんが創作した落語家だ。
不摂生が祟って、失明した売れない落語家だ。師匠に憎まれて破門されている。
円遊の風采が、森男の想像上の円木にソックリなのだ。
「遊動亭円木]は、辻原さんの新聞連載小説の「花はさくら木」が非常に面白かったから、経歴を調べたら、「村の名前」で芥川賞を取ったことが分かった。他にも大きな賞を取っている。
文庫本で、両方とも買った。
当然「村の名前」から読み始めたが、ちっとも面白くない。一種のサスペンス小説だが、最後までつまらない。末尾の解説を読んでも、全く賛成出来ない。
「遊動亭円木」も、始めは退屈だった。筋らしい筋もなく、狭い範囲をほじくり回して、話が進まない。
投げ出そうと思い出した頃、この小説に次第に慣れてきて、登場人物が魅力的になってきた。
そして終わりに近づくと、すっかり共感して、何かほのぼのとした幸福感に捉われた。
不思議な小説だった。因みに、この文庫本を差し上げた先輩に、感想を聞くと、先輩が生まれ育った深川の特徴を上手く書き込んであって、始めから終いまで面白かったそうだ。
円木も、寄席に復帰する。
円遊さんも、頑張って下さい。
以下蛇足。
他に、「跳べ麒麟」を買い、「発熱」を友人から貰った。
前者は始めから面白いが、ブログを始めたので先に進まない。
後者は、日本経済新聞に連載されて、大変面白かったそうだ。
辻原登という小説家は、懐が深そうだ。
森男より(口惜しいが)一回り若い、ボランティア仲間が、ブログを新規開店した。
内装は素晴らしく、強力な音響機器まで据え付けてある模様だ。
負けてはいられないが、のっけから負けている。
キィ~~~ッ。
こちらはgoo。あちらはexiteだ。商店街が違うから、競合はすまい。
共存共栄を願って、当店の僅かなお客様に、店名をお知らせしよう。
良い名前だ。繁盛するだろう。弊店も、閉店に追い込まれないように、勉強しなくちゃなるまいが..........。