国営放送で、還暦を迎える沢田研二が歌っていた。
水曜の夜11時からの「SONGS」である。2週目の放送だった。
なかなか良かった。
若い頃は凄い美形で尖がっていたけれど、歳相応に頬はたるみ、言動は丸くなった。華やかさはまだまだ変わらず、いい年を重ねた実りの秋である。
近頃の歌手は普段着で出演する。手抜き仕事であり、芸能人としての自覚が足りない。
そこへゆくと沢田は相変わらず派手な衣装をまとい、薄化粧もしていてなかなか偉い。
見終わって、そうだ、沢田は「君をのせて」を歌っていたはずだ、と調べたら、初回で歌っていた。初回は見逃していた。
「君をのせて」は子供向け音楽番組「夕方クインテット」で、クラリネットのフラットさんが歌っていた。そして感動した歌である。
歌詞を調べていたら、沢田が歌っていたことを知り、カレじゃぁね、と記事にしたら、それはチガウ、というコメントを頂き、気になっていた歌である。
昼間の再々放送で初回分を見た。
初回分もなかなか良かった。沢田の「君をのせて」はフラットさんに匹敵していた。
お詫びし、カレじゃぁね、は取り消します。
以前は7+1TVの「ミュージック・フェア」を贔屓にしていたが、近年は舌足らずなお子さまタレントのお騒がせ音楽番組になってしまった。
「SONGS」はオトナの番組で、国営放送にしては、珍しく画面が垢抜けている。
沢田の前には放送時間を長くして、滅多にTVに出ない実力派歌手高橋真梨子をやってくれた。これも良かった。
ただし、国営放送は矢鱈に古い映像や、思い出や、出演者の家族を話題にする。
また、担当アナの美文調・解説調の語りがヤボで煩い。
この番組くらいは、歌と映像の魅力だけ見せて欲しいものだ。
それから「SONGS」じゃなく、「歌」でいいだろ?
ついでに言うと......
火曜の夜の「国営歌謡コンサート」の男アナ。ゴマスリ、オモネリ、大声は止せ。
あんたは喋り過ぎだ。
そして、朝の「クインテット」はミニじゃなく、通しで放送してね。
「君をのせて」の歌詞は07・11・14「助け舟」を、
フラットさんのことは07・11・12「君をのせて」をご覧下さい。
沢田研二さんの若い頃の歌唱はこちらをどうぞ→♪
高橋真梨子さんは「桃色吐息」で。