ピンク・フロイドの8枚目のオリジナルアルバム、The Dark Side Of The Moon(狂気)が発売されたのが1973年の3月てな事で、遂に発売50周年を迎える事となった。
レコード会社も抜かりなく50周年記念として高額BOXセットが出るそうな。
多分新規リマスターは施されているかも知れないが、基本的には2011年のリマスター・プロジェクトと同じ音源だと思うし、それ以上に一般的なファンの私なぞは到底手の出ない価格設定なので当然の事ことながら無い袖は振れないのでスルーすることに。
とは言え、せっかくの50周年、発売当時に買ったレコードでも聴いて個人的にささやかではあるがお祝いでもしようではないか。
プログレ・バンドなる彼らの存在は知ってはいたが、70年代初頭となるとビートルズ、エルトン・ジョンやサイモンとガーファンクルなど一般的なポップ・ミュージシャンのLPを買い求めていてプログレまでは手が回らなかった。
とある日曜日の昼下がり、FMラジオからレジスターの音にベースがシンクロしてかぶさりスタートするユニークな曲、Moneyが聴こえてきた。
コ、コッ、コレは一体!
プログレ・ロックってもっと研ぎ澄まされた感覚で聴くものと言う先入観があって、正反対のこのユルユルさがなっとなく気持ちをリラックスさせるような効果がある様な気がして、即近所のレコード屋に走った。
当時親から買ってもらったステレオ・プレイヤーは10数年後経年劣化で廃棄処分。その後長い年月が過ぎ去り10数年ほど前に新たにオーディオ・セットを買い求めた。
50年経った今、当時のレコードであの時のMoneyを聴くとは、非常に感慨深いものがある。
Moneyによって、オイラも彼等の発信する周波数とようやくシンクロ出来たのであった。