愚作
朝夕は涼しく日中は夏日、あれほど聞こえていた蝉も聞こえなくなり、夏模様は日中の残暑のみか、そう思いながらいつも歩く山に入ると蝉が盛期を思わせる勢いで鳴き、谷は蒸し暑く、藪蚊は波状攻撃を仕掛けてくるし未だに夏モード。
この山の蝉たちいつまで鳴き続けるのか、そう思いながら夏日のなか汗をかきながら歩いて立ち止まって汗を拭うと爽やかな風が私の頬に触れて行く、この風のいい湿り、ひんやり感こそ秋の表情、でも、山の至る所には愚作の一枚が残る。
葛の花
花
伐って飾る花で無く
とか言って観賞する花でもなく
この季節
人知れず咲いて
野に埋もれるように朽ちる葛
いま
この濃紺紫色の花を見て
綺麗・・・
そう言って立ち止まる人は無く
葛の短い絵画展が終わる。
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