
この頃の我々の世代が旅で泊まりに利用したのはいつもユースホステル。
安く楽しく泊まれ、楽しい時間をミーティングで過せるのは良くていつも旅で泊まるのはユースホステル、そのミーティングの時間に「明日は早発ちする人」そう言われ、いつも手を挙げて、悪いな・・・そう思いながら挨拶をそこ・・に駅に駆け込んで、
一番列車に乗って次の旅先に向う。
今日の駅も昨日乗った駅と変わらない小さな箱駅
数人の人を乗せホームを離れ
次の駅に向って列車は走る
小さな川の鉄路をゴト・・悲鳴をあげて渡る
草原が広がる
馬が走り
牛が寝そべる
牧場の側を汽車は走る
ピー・・汽笛が鳴る
あ!トンネル
一瞬暗くなって闇の中で時間が止まる
トンネルの先に海が見えて来る
抜けた瞬間
コバルトブルーの綺麗な不透明な海が広がる
海の上に小船が浮かびゆれている
ゆらり・・
波のリズムに合わせてワルツを踊っている
それともタンゴに近いかな・・・
小波が寄せる海岸に昆布が乾してある
無造作に雑然と
味が匂わない北の味覚
小母さんが一人腰まで海に浸かり昆布を拾っている
広い砂利浜に一艘の小船がぽつんと置かれ
空には鴎小船に烏
何を探している
いつもの魚か・・・
今日は干されていない
小さな集落の駅に列車が停まる
何もない
乗り降りする人も見当たらない小さな駅
駅員が一人忙しく動き回り
合図を送り
列車を送り出す
列車が再び動き
更に町を抜けて森を走り
川を渡り原野の中をひたすら終着を目指し走る
やがて目的地の明かりがぼんやりと闇に浮かぶ
目指す終着が目前に迫る
疲れと安堵
旅の余韻が私の身体を駆け巡る
満たされた心
心地よい充足感に満たされて
列車が目的地のホームに停まる
・・・
北の旅が一枚のページを閉じて終わる。

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