四季の旅人

私のブログは生きるを旅として、四季を歩きながらその表情を文に纏めているのが私のブログです。

さくら咲く

2013-04-01 | Weblog
さくら、
3月の初めから始まった開花ラッシュ、初めは大地にはこびる草花中心から始まったせいもあり、どちらかと言うと見過ごすと言うより無視された春を告げる花たち、
それが梅から辛夷、白木蓮の開花になって、その花を追うように膨らみ始めた桜の蕾、
気温の高まりと共に桜の開花は早く、一部の樹木ではかなり咲いて、卒業、別れ、旅たちに花を添える桜、
桜を何十年に亘り仰ぎ、見て来た私、後何年この桜を見続けるのだろう、
そんなことを想いながら、咲き始めた桜の下で胡坐をかいて花を仰ぐ、いい静かな時が風となって流れる。
さくら

古から咲いて来た桜
心澄む奥深い山間の里で
荒んだ町で
在る時はひっそりと人目を避け
在る時は華麗に一目憚らず咲いて来たさくら 

時代が変わっても
人の心が荒んでも
花の鮮やかさは今も古も変わらず
美しい花姿をみせるさくら 

花の季節に訪れる
卒業
別れ
旅たち(巣立ち)

いまさくらが笑みを綻ばせながら
優しく見送る。

この花ほど世代を超えて愛され、満開になると人が集う花はない。
恐らく桜を嫌いと言うものはいないだろうし、いるとしたら世ほどの偏屈かやっかみものであろう。日本人の優しさと想いが形成されるのはもちろん生い立ちとか、環境にもよるが、この桜の蕾から咲き、散りまで連れ添う優しさはこの花と共に生き、老い、終焉の過程を得ていく日本人の古里の匂いが染みついているのかも知れない。
この桜に対しての期待、わくわく、ときめきは人を好きになる時の想いに似ている。
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