足環とフラッグをつけたオオソリハシシギが一羽、地域のため池に飛来して話題となりました。
長距離の渡りをするシギ・チドリ類は、特に地球の環境変化の影響を受けやすく、
近年著しく数が減少しており深刻な状況です。シギ・チドリ類を保護するためには、
繁殖地や越冬地の環境だけでなく、渡りの中継地や渡りルートの環境も保全する必要があります。
機会さえあれば、私も標識調査に協力したいと常々思っていました。
長距離の渡りをするシギ・チドリ類は、特に地球の環境変化の影響を受けやすく、
近年著しく数が減少しており深刻な状況です。シギ・チドリ類を保護するためには、
繁殖地や越冬地の環境だけでなく、渡りの中継地や渡りルートの環境も保全する必要があります。
機会さえあれば、私も標識調査に協力したいと常々思っていました。
標識調査を行っている山階鳥類研究所へ報告しようと思いましたが、すべての項目を正確に記載するのは難しそうです。
知識の浅い私には、どうにも敷居が高く感じられ、二の足を踏んでしまいました。
運良くSNSで交流のあったバードリサーチの研究員の方にアドバイスを頂いて情報提供できました。
その際、K4のオオソリハシシギが宮城県の「鳥の海」で放鳥されたらしいと教えていただきました。
「鳥の海」は、宮城県南部、阿武隈川河口の南側に位置する海水と淡水が混じる汽水湖。
東西約2.3km、南北約1.2km、その名の通り、多くの水鳥が集まり、
宮城県内で、シギ・チドリの観察・撮影に最も適した場所の一つだそうです。
標識調査を行う人を鳥類標識調査員(バンダー)といいます。
鳥を捕獲して標識をつけるには豊富な経験と知識、特別な許可が必要です。
バンダーはボランティアで、野鳥への愛情や情熱ぬきには務まらない活動です。
今回、宮城県亘理町(わたりちょう) 鳥の海で、
K4のオオソリハシシギを放ったバンダー・Hosoyaさんと連絡を取ることができました。
このオオソリハシシギは8月25日に鳥の海で放鳥されたそうです。
写真の兵庫県のため池で確認されたのは、8月末と伝え聞いています。
私が現地で観察した際は、水位の下がった池の干潟で採食や羽休めをしていました。
この中継地は、Hosoyaさんにとって、予想外の場所と環境だったそうです。
K4のオオソリハシシギは、数日滞在の後、9月4日か5日未明に再び旅立っていきました。
宮城県仙台のバンダー・Hosoyaさん、得難い貴重な経験をさせて頂きありがとうございました。
バードリサーチのMoriyaさん、適切なアドバイスをくださってありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
◆宮城県の探鳥地
https://goopass.jp/animal/bird/bird-miyagi
◆なんでこんなにも多い?兵庫が「ため池王国」と呼ばれる理由
https://kobedx.kobe-np.co.jp/n/na6b5cb72b76e
◆渡り鳥と足環- Bird Banding - 環境省/山階鳥類研究所
https://www.yamashina.or.jp/hp/ashiwa/ashiwa_index.html#wrapper
https://www.yamashina.or.jp/hp/ashiwa/ashiwa_index.html#11
リンク先の記事から、私なりに要点をまとめてみました。
●鳥類標識調査(バンディング)とは、1羽1羽の鳥が区別できるよう記号や番号をつけた標識(足環など)を鳥につけて放し、
その後、標識のついた鳥を見つけ、記号や番号を確認し、鳥の移動や寿命について正確な知識を得るための調査方法のひとつ
●標識調査のデータは、野鳥に関する基礎的な生態を知る手がかりとなり、野鳥と生息地の保護に役立つ
●足環はアルミニウムや軽量の合金製、1つ1つに異なった番号が刻印されている
●足環に刻まれた小さな番号を読みとるには、その鳥を再び捕獲しなければならず難しい。
そこで、観察だけで鳥の個体情報を得られるよう視認性を高める工夫をプラス。
プラスチック製のカラーリング(首環や足環)
シギ・チドリの足にカラーフラッグ(プラスチッ クの旗)を装着している
●フラッグ調査には多くのバードウオッチャーの協力でたくさんの情報が寄せられ、
日本国内でのシギ・チドリの移動経路が解明されている
今日も最後まで見ていただきありがとうございました。