大橋むつおのブログ

思いつくままに、日々の思いを。出来た作品のテスト配信などをやっています。

高校ライトノベル・タキさんの押しつけ映画評『脳男』

2013-02-10 11:07:31 | 映画評
タキさんの押しつけ映画評
『脳男』


 これは、悪友の映画評論家・滝川浩一が身内に流している映画評ですが、もったいないので、本人の了解を得て転載したものです。


 微妙~にバランスを保ってました。

 ストーリーのリアリズム、オーバー過ぎない狂気の表現、世界の正常さを担保する医師と刑事……と コマは揃っている。
 まず、松雪泰子……下手とは言わない、これは100%彼女の責任じゃないかもしれないが、毎度お馴染みの泰子さん。似たような役がこの所続いている。このまま行くと、ほんまにこれしか出来なくなりまっせ。
 江口っちゃん…なかなか好演ながら、久し振りの癖が出ている。なにも江口に限らないが、こういう役が回ってくると殆どみんな松田優作に成ってしまう。しかし、どうしても優作を超えられない。その優作からして原田芳雄にあがれて、越えようとして足掻いて足掻いて、一時勘違いの泥沼に落ちて、這い上がって またもがいて…結局超えられなかった。原田芳雄恐るべしであります。
 生田斗真は褒められてしかるべし、異常者の演技ってのは半分以上メイクで作れるが、後半の正常者として覚醒したのか 元々スイッチの切り替えが出来るのか…この微妙さを上手く表現、しかもあまりメイクには頼っていない。
 この意味で染谷将太の演技も怖い。染谷と「ヒミズ」以来のコンビ、二階堂ふみは堂々たる狂気の人。
 テレビ特番ではない、確かに映画として成立しているのだが、だから安心して見ていたのだが……ここまで積み上げておきながら、本の失敗なのか監督の不手際なのか、なんたることをサンタルチ~ア。 生田斗真のキャラクターは感情と痛覚を持たない。だからといって、人間 スーパーマンに成れる訳じゃない。許容量以上のショックを受ければ身体は動かない。例えゾンビであろうが足が折れたら立ち上がれない。キャラ設定として超えちゃいけない一線って奴があるのだが……越えちゃいましたねぇ~軽々しく 嗚呼。せっかくのラストシークェンスの入り口で、この後江口最大の見せ場が……染谷の重要シーンも控えているのに、なにより生田の正念場が…なんもかんもぶち壊し! なんて勿体無い。
 せっかく積み上げてきたのに、たった一つの嘘で全てオジャンであります。アクションの作り方一カ所でカバー出来るのに……誰も気付かなかったんでしょうか。
 さて、この私がこだわっているミスがおわかりいただける否か……これは、見ていただくしかない…あれ?

『まどか 乃木坂学院高校演劇部物語』        

 青雲書房より発売中。大橋むつおの最新小説! 

お申込は、最寄書店・アマゾン・楽天などへ。現在ネット書店は在庫切れ、下記の出版社に直接ご連絡いただくのが、一番早いようです。ネット通販ではプレミア価格の中古しか出回っていません。青雲に直接ご注文頂ければ下記の定価でお求めいただけます。

青雲書房直接お申し込みは、定価本体1200円+税=1260円。送料無料。
送金は着荷後、同封の〒振替え用紙をご利用ください。

大橋むつお戯曲集『わたし 今日から魔女!?』
 高校演劇に適した少人数戯曲集です。神奈川など関東の高校で人気があります。
 60分劇5編入り 定価1365円(本体1300円+税)送料無料。

お申込の際は住所・お名前・電話番号をお忘れなく。

青雲書房。 mail:seiun39@k5.dion.ne.jp ℡:03-6677-4351
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする