大橋むつおのブログ

思いつくままに、日々の思いを。出来た作品のテスト配信などをやっています。

高校ライトノベル・タキさんの押しつけエッセー『ウイスキーアンドシネマ』

2014-02-23 06:23:47 | エッセー
タキさんの押しつけエッセー
『ウイスキーアンドシネマ』



これは悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に身内に流しているエッセーですが、モッタイナイので転載したものです


こういう「酒と何々」ってな本 大好きでよくよみます。

 古くは吉行淳之介や開口健、「酒呑みの自己弁護」なんてなアンソロジーは最高でした。ただ全10巻のこの本、事故で入院中にオヤジが買って来てくれた。いや、嬉しかったんですが なんせ入院中の身、飲酒は御法度! 一種の拷問でしたね……しかも枕元にはアホの友人から“お見舞い”で届いた一升瓶が2本、オヤジもオフクロも「重いから」と持って帰ってくれない(この頃平野の救急病院に入院していた)……看護婦にゃ嫌み言われるわ、同室のオッチャンからは「呑もうよ」と言われるし、なんせ整形外科だから骨折以外は健康体なもんで……別方向のたち悪い見舞い本は 亡くなった金端(志忠屋の元オーナー)が“壇ノ浦 枕合戦記”を持って来た。はっ? 歴史本かって? いやいや 由緒正しい“エロ本”であります、こんなもん怪我で動けん人間に渡してどういう気や!?ってんです。

 いやいや、話戻して……本書は映画に登場するウイスキーに焦点を当てたエッセイ集です。類似本は有りそうで割と少ない、映画雑誌や酒系雑誌に記事を良くみかけますが 纏めた本はあまりありません。

 無くて七癖、酒飲みってぇ人種は「アルコールやったらええねん」なんてぇ事を言ってる人程「これだきゃあ譲らん!」ってなこだわりを持ってるもんで、本書を書いた武部先生(本職、関大の先生です)なんてなその点 確信犯ですから愛するウイスキーが映画に登場すると その扱われ方が気になって仕方がない。 私もウイスキー大好きですから気持ちは滅茶滅茶解ります。私も映画評を書いとりますが、酒にはあまりこだわらないように、あくまで小道具の一つとして扱うようにしています。それでなくとも“押し付け”ですから この上 酒に関してまで自分の意見を押し付けるのは気が引けます。
 酒に関しては、人の書いた本で楽しむか バーテンダーとの会話で楽しむのが一番。まぁ、食べ物屋商売ですからそこそこに知識はありますが、それを文字にしようとは思いません。特に洋酒についてアレコレ書くのは、ジャズと一緒でスノッブを気取っているように見えてしまいます(自分で自分が) まぁ、文字にするほどの知識もありませんから、あくまで“好き者の半可通”でいるのが居心地がよろしいようで。

 酒場での与太話よろしく、人それぞれの好みや蘊蓄を聞いているのは楽しいもんです。武部先生は好みのウイスキーが登場すると、その酒が飲みたくなるそうで、これまたよう解ります。おんなじ病気持ちであります、私はこの本を読んでウイスキーが飲みたくなりました。
 この武部先生、大阪のBarでは超有名人です。カジュアルな店は知りませんが老舗やオーセンティックな店に行くと必ず武部好伸著の本が置いてあります。一番多いのは“ケルト紀行”シリーズで私も何冊か持っています。
 Barで飲んでいて、いつかは会えると思っていたのですが、これがすれ違いばっかりで、曰わく「ついさっきまでいてはりました」とか、「昨日来られてました」とか言われるばかり。
 そんなこんなで すっかり忘れておりましたら、先日 天神橋サンボアで飲んでおりましたところ ギターを肩に男性が一人、練習があるからと本を数冊置くだけで出ていったのでありますが、主人の田仲さんに伺うと「武部先生です」との事。あっちゃーまたもやすれ違い、まぁ お顔だけはチラッと見えました。その時の本が本書であります。 実は、この先生 私と同年で、S谷高校の出身です。私は山本高校でしたが、市内S谷高校とはなんやかんや縁が有って良く行ってました。武部の名前に覚えはなかったんですが、同じくS谷高校出身の友人が「絶対に知ってるはずや」と言うもんで ずっと気になっていました。まぁサンボアで網を張っていたらその内お会いできるでしょう。ワクワクしとります。

 訂正……冒頭の「酒飲みの自己弁護」ってのは山口瞳さんのエッセイのタイトルです。なら オヤジが買ってきてくれたのはなんやったかいなぁ?
 思い出さんなあ~ “ナンチャラ読本”とかいうタイトルやったっけ? 家に帰るまでには思い出します……???


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