大橋むつおのブログ

思いつくままに、日々の思いを。出来た作品のテスト配信などをやっています。

ネットラノベ・ムッチャンのイレギュラーマガジン『民間人校長って、どうなんだろう』

2015-03-14 12:51:31 | イレギュラーマガジン
ムッチャンのイレギュラーマガジン
『民間人校長って、どうなんだろう』



 いま(2015・2・14現在)大阪府の教育行政のトップが二つとも不在である。

 二つとは、教育長と教育委員会会長の二つである。
 日本中の都道府県で、こんなところは大阪だけだろう。どこに原因があるか私見はあるが、ただの退職者のグチと軽く受け止めていただくぐらいでいい。私見と言えるほどにも資料的な裏付けを持っていないからである。

 民間人校長というのが、程度の差はあるが全国的な流行りである。大阪市は区長までが一般公募の民間人が多いが、不祥事が絶えない。
 確かな記憶ではないが、民間人校長の半分前後が、なんらかの理由で辞職している。
 管理職の登用制度としては、もう破綻していると言っていいだろう。

 想像していただきたい。

 民間人警察署長、民間人消防署長、民間人保健所長、民間人刑務所長、民間人自衛隊連隊長、などなど……。
 聞いただけで耳に馴染まない(優しい言い方)。あり得ない、有ってはならない人事(厳しい言い方)だろう。
 
 どうも、教育だけが軽く見られているような気がしてならない。教育は首長のオモチャではない。高度な専門職である。現場に居る方や、居た方なら容易に理解していただけると思うのだけど、民間人校長でなくとも、新年度に校長が替わると、教職員は新校長の経歴やら、人物評をどこからともなく集めてくる。
 例えば、57歳ぐらいで初任でやってくる校長には、失礼ながら「こらあかんわ」と思う。校長の試験にはもっと早く合格していたが、現場に立たせるのに教委が二の足を踏み、本校を最初で最後の赴任校にしたんだなと深読みする。最近は管理職の成り手が少ないと聞く。一番不足しているのは教頭。現場での教頭の仕事量を見て居ると「さもありなん」と感じる。
 下世話な話、教職員が一番気にするのは、校長の人事能力……簡単に言えば、どれだけ教委に顔が利くか。

 人事能力がない校長の場合、校長の在任中に移動させられると、ろくな学校に転勤させらかねない。その学校出身(職員として)の校長にも腰が引ける。滞っている人事を刷新しに来た首切り校長の可能性が高いからだ。

 こういう校長による職員の幸不幸を「校長間格差」と言った。

 しかし、こういう校長でも平教員からのたたき上げであれば、蜘蛛の糸一本程度の信頼感は持てる。自分たちが持っている問題を最低理解する感性はあるからだ。生徒の問題行動や警察との連携、校内の人間関係の調整などに現場の感覚を持っているからだ。
 噂ではあるが、現場のたたき上げの場合、管理職登用試験に合格すると、管理職配置する前に困難校での勤務経験をやらせる。ゆるゆるの学校でしか勤務経験がないのに、いきなり困難校の管理職は務まらない。

 わたしが現役であったころ、教委は、最低このぐらいの良識は持っていたように思う。

 さて、民間人校長はどうであろう。現場の経験がまるでない。経営学的な見地からだけで学校を見られてはかなわない。いや、まだましである。姿勢としては前向きである。
 マネージャーあるいはプロディユーサー感覚で、自分の実績を作ろう。あるいは、現職の仕事が嫌で、あるいは芽の出る見込みが無く校長に応募してくる者など論外である。

 民間人警察署長があってはならないほどに民間人校長はあってはならないと思う。



『ノラ バーチャルからの旅立ち』ノラ バーチャルからの旅立ちクララ ハイジを待ちながら星に願いをすみれの花さくころの4編入り(税込1080円)
『はるか ワケあり転校生の7ヵ月』     (税込み799円=本体740円+税)
 ラノベの形を借りた高校演劇入門書! 転校生が苦難を乗り越えていっぱしの演劇部員になるまでをドラマにしました。店頭では売切れはじめています。ネット通販で少し残っています。タイトルをコピーして検索してください。また、星雲書房に直接注文していただくのが確実かと思います。


『まどか 乃木坂学院高校演劇部物語』    
    

 青雲書房より発売中。大橋むつおの最新小説と戯曲集! 


△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

 ラノベとして読んでアハハと笑い、ホロリと泣いて、気が付けば演劇部のマネジメントが身に付く! 著者、大橋むつおの高校演劇45年の経験からうまれた、分類不可能な新型高校演劇入門ノベルシリーズと戯曲!

 ネット通販ではアマゾン(完売)や楽天があります。青雲書房に直接ご注文頂ければ下記の定価でお求めいただけます。

 青雲書房直接お申し込みは、下記のお電話かウェブでどうぞ。送料無料。送金は着荷後、同封の〒振替え用紙をご利用ください。

お申込の際は住所・お名前・電話番号をお忘れなく。

青雲書房。 mail:seiun39@k5.dion.ne.jp ℡:03-6677-4351


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする