大橋むつおのブログ

思いつくままに、日々の思いを。出来た作品のテスト配信などをやっています。

高校ライトノベル・ムッチャンのイレギュラーマガジン・37『ダウンロード・アップグレード』

2015-05-11 15:43:55 | イレギュラーマガジン
 ムッチャンのイレギュラーマガジン・37
『ダウンロード・アップグレード』
          


 わたしの本名は大橋睦夫である。その大橋睦夫が主人公になった芝居を発見した!

 2007年の公演であるので、旧聞に属するが、内容が、わたし自身と被るところが多いので、取り上げてみることにした。
 以下は『仔馬と私』というブログからの転載。転載禁止とは書いていないので、そのままの転載である。


  

 髪を柳屋ポマードでベッタリ八二分けにし、黒縁のメガネを掛け、ピンクのネクタイをしめる。

 芝居『ダウンロード・アップグレード』で俺が演じる大橋睦夫の完成だ。

 何度もコイツを演じてるが、生理的に好きになれない。

 運命至上主義で、33歳にもなってまだ理想の結婚のあり方を追い求めているという、ちょっと痛い、気持ち悪い男だ。

 たぶんコイツが実在したら、まず友達にはならないだろう。

 だが演じるぶんには面白いキャラで気に入っている。

 演じる役ってのは自分から距離があればあるほど面白い。

 自分にない感情や言葉で遊ばせてくれる。


 


 わたしを生理的に好きになれない人は、自覚しているだけでも数十人いる。知らずに嫌っている人を入れれば多分数百人になる。
 ありがたいことに「殺してしまいたい!」ほど嫌われてはいないので、今でもこうして生きている。

 柳屋のポマードは使ったことはないけど『ダウンロード』という脚本が、わたしの作品群の中にある。その上にアップグレードが付いているのだから、偶然なのかどうなのか、一度読んでみたい作品である。

 運命至上主義で、33歳にもなってまだ理想の結婚のあり方を追い求めているという……まるで、わたしの三十代そのもので、結果的に三十九という、かなりの晩婚になってしまった。

 コイツが実在したら、まず友達にはならないだろう……大当たり。わたしを友だちの列に加えてくれているのは、広い世界で片手で足りる。
 以前は、ブログを書くと、必ず匿名のひどいコメントが来た。元々教師だったので、すぐに添削したくなり、ブログで取り上げ、あれこれ批評を加えるので、近頃めったにコメントが来なくなった。

 ただ、仔馬氏の名誉のために、氏はわたしのことをご存じではないでああろう。

 念のため大橋睦夫で検索すると、わたしと同姓同名の方の情報が544件も出てくる。

 漢字の大橋睦夫の主な顔は元高校教師である、教師生活の半分は組合員であった。好きで入った組合ではなかった。教師になると指定された銀行に口座を作ったり、互助会や共済会に、ほとんど自動的に入らされる。それと同じ流れで組合員になって、シマッタ!

 わたしは日教組の「教え子を二度と戦場に送らない」に反対であった。お決まりの「何が何でも戦争はダメ!」で、自衛隊入隊希望の生徒を説得して止めさせるようなことは人権侵害であると思っていたし、今も思っている。生徒がどんな進路を選ぼうと、基本は本人の自由である。たとえ、そこが戦場であったとしても、本人の自由である。日教組を始め多くの教職員組合が共通して持っているスローガンは、戦時中「何が何でもお国のために戦場へ!」というスローガンとネガとポジの関係だが。わたしは同じフィルムに焼いた言葉だと思っている。
 組合費という源泉徴収(だった)のかなりの金額が政治活動に使われていたことも気に食わなかった。病気、特に精神疾患にかかり休職や退職に追い込まれる教職員に関心が無いことも感心しなかった。
 民主集中制で、組合の古参の人たちは、組合上部組織、ひいては特定の政党に従順すぎた。たった一晩で言うことが180度変わってしまうことに何度か出会った。
 ある生徒を持った時、この生徒はとても進級できないだろうと瀬踏みし、立ち話という面接指導や、家庭訪問を繰り返し、やっとの思いで、進路変更にこぎつけた。むろん早くから変更先は調べて複数用意してやった。本人も保護者も納得し、不安を抱きながらも新しい場所で自分の道を切り開いていった。妙な言い方ではあるが寿退学であった。
 その生徒の母親が組合のビラまきを手伝っているところに出くわした。
「先生と学校には、ずいぶんお世話になりました。お礼の万分の一でも……」とおっしゃった。
 組合の先輩が、電話をして協力を要請していた。まるでハゲタカのやり方である。

 平がなの大橋むつおも嫌われている。多くは書かないが、高校演劇の有り方に、ずいぶん反発した発言やブログを書いてきたので、関係修復不可能なほどに嫌われている。真の意味で「造反有理」だと思っていたが、高校演劇というのは「勧め一億火の玉だ!」の精神なので、この二月(2015)に関わることを止めた。

「自分にない感情や言葉で遊ばせてくれる。そういう意味ではこの男が好きである」

 仔馬氏の言葉は「そういう意味ではこの男が好きである」と結ばれている。

 仔馬氏に多謝。



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