【鷲(おおとり)神社の酉の市】
「酉の市」の季節がまたやってきた。
毎年11月の「酉の日」に近所の鷲神社で
開催される年中行事。
商いを営んでいる我が家は、
家族揃って毎年でかけたものだった。
前の年に買った大きな熊手を父が担ぎ、
感謝の気持ちとともに奉納する。
そして、長い列を並び順番がくると
鐘を鳴らし、お賽銭とともに1年のお礼と
来年のために手を合わせたあと、
境内を降りて、
華やかな色と形で作られた縁起のよい熊手を選ぶ。
父も母もにぎやかなオーソドックスなタイプよりも
オカメの顔がついただけの
超シンプルなタイプが好きだった。
職人さんとの掛け合いの末、
新しい熊手が決まると
江戸っ子の威勢のよい掛け声が響き渡る。
火打ち石のカンカン!という音と火花が飛び散り、
「商売繁盛!家内安全!いよ~っお!」と
豪快な三拍子で締めくくられる。
たくさんの景気のよい手拍子に包まれると
厄も邪も一気に吹き飛び、
来年も幸先よくスタートできそうな気分になるのだ。
************************
お参りのあと、子どもたちは
500円のお小遣いをもらい
それぞれに好きなものを買うのが
もっぱらの楽しみだった。
(当時は、そういえば500円札だった。)
寒空の中、幼い姉妹は
肩を寄せ合い、今年は何を買おうか慎重に選ぶ。
お互いが買った水あめやら、
おもちゃのおままごとセットやら、
ソースせんべいが気になってしようがない。
やっぱり私も同じのにすればよかったな・・・。
人のものをみると急に羨ましくなったり、
後悔したりするものだ。
そして、
来年は私もアレを買おう!と密かに
心に誓ったりしていた。
************************
ここ数年、息子が一緒に行ってくれなくなってからは
すっかりと足が遠のいていた。
でも、ふと気がついたのだ。
そうそう、私もフリーでお仕事してるということは
やっぱり熊手が欲しい!
それに、
これから新しくスタートする
札幌在住のNAOKIとそして私、KAORU♪との
ジュエリーユニット
“Luce e’ Luce”
〔ルーチェ・エ・ルーチェ〕のためにも
ぜったい必要である。
今日は、家族と一緒ではなかったけど
ひとりでたっぷりと商売繁盛と家内安全を願ってきた。
そして境内に置いてあった
小ぶりのお多福の熊手を購入すると
若い巫女さんが白い幣(ぬさ)を頭の上で振って
清めてくれた。
お酉さまは、仕事と家庭の
両方の“幸”を願う
まさしく我が家の、
そして私の原点だったことを
思い出した。
************************
幼い頃、何も考えずに
お祭り気分にひたっていた酉の市を
大人になって自分で仕事を始めた今、
本気で手を合わせて祈りを捧げる。
父と母も同じように
会社の繁栄を祈願し、
子どもたちがすくすくと育っていくことを
願っていたのであろう。
そんな気持ちがよくわかるような
立場になるなんて、思ってもみなかったが
私の人生は想定外だらけのことが本当に多い。
でも、もうやっぱり前進していくしかない。
酉の市を迎えると今年も終わりだな、と
思っていたが、年々温暖化で初冬の冷え込みが
和らぎ、年末気分がなくなってきたけれど
それでも暦は今年もあと1ヶ月ちょっと。
来る新しい年のための準備に
取り掛かかりつつ、
丁寧に毎日を過ごしていこう
「酉の市」の季節がまたやってきた。
毎年11月の「酉の日」に近所の鷲神社で
開催される年中行事。
商いを営んでいる我が家は、
家族揃って毎年でかけたものだった。
前の年に買った大きな熊手を父が担ぎ、
感謝の気持ちとともに奉納する。
そして、長い列を並び順番がくると
鐘を鳴らし、お賽銭とともに1年のお礼と
来年のために手を合わせたあと、
境内を降りて、
華やかな色と形で作られた縁起のよい熊手を選ぶ。
父も母もにぎやかなオーソドックスなタイプよりも
オカメの顔がついただけの
超シンプルなタイプが好きだった。
職人さんとの掛け合いの末、
新しい熊手が決まると
江戸っ子の威勢のよい掛け声が響き渡る。
火打ち石のカンカン!という音と火花が飛び散り、
「商売繁盛!家内安全!いよ~っお!」と
豪快な三拍子で締めくくられる。
たくさんの景気のよい手拍子に包まれると
厄も邪も一気に吹き飛び、
来年も幸先よくスタートできそうな気分になるのだ。
************************
お参りのあと、子どもたちは
500円のお小遣いをもらい
それぞれに好きなものを買うのが
もっぱらの楽しみだった。
(当時は、そういえば500円札だった。)
寒空の中、幼い姉妹は
肩を寄せ合い、今年は何を買おうか慎重に選ぶ。
お互いが買った水あめやら、
おもちゃのおままごとセットやら、
ソースせんべいが気になってしようがない。
やっぱり私も同じのにすればよかったな・・・。
人のものをみると急に羨ましくなったり、
後悔したりするものだ。
そして、
来年は私もアレを買おう!と密かに
心に誓ったりしていた。
************************
ここ数年、息子が一緒に行ってくれなくなってからは
すっかりと足が遠のいていた。
でも、ふと気がついたのだ。
そうそう、私もフリーでお仕事してるということは
やっぱり熊手が欲しい!
それに、
これから新しくスタートする
札幌在住のNAOKIとそして私、KAORU♪との
ジュエリーユニット
“Luce e’ Luce”
〔ルーチェ・エ・ルーチェ〕のためにも
ぜったい必要である。
今日は、家族と一緒ではなかったけど
ひとりでたっぷりと商売繁盛と家内安全を願ってきた。
そして境内に置いてあった
小ぶりのお多福の熊手を購入すると
若い巫女さんが白い幣(ぬさ)を頭の上で振って
清めてくれた。
お酉さまは、仕事と家庭の
両方の“幸”を願う
まさしく我が家の、
そして私の原点だったことを
思い出した。
************************
幼い頃、何も考えずに
お祭り気分にひたっていた酉の市を
大人になって自分で仕事を始めた今、
本気で手を合わせて祈りを捧げる。
父と母も同じように
会社の繁栄を祈願し、
子どもたちがすくすくと育っていくことを
願っていたのであろう。
そんな気持ちがよくわかるような
立場になるなんて、思ってもみなかったが
私の人生は想定外だらけのことが本当に多い。
でも、もうやっぱり前進していくしかない。
酉の市を迎えると今年も終わりだな、と
思っていたが、年々温暖化で初冬の冷え込みが
和らぎ、年末気分がなくなってきたけれど
それでも暦は今年もあと1ヶ月ちょっと。
来る新しい年のための準備に
取り掛かかりつつ、
丁寧に毎日を過ごしていこう
