午前中のお日様と桜の
パワーをいただきにいきましょう!と
母に誘われ、コロも一緒に
近所の桜並木をお散歩。
青空とほんのりさくら色のソメイヨシノの
絶妙で最高の組み合わせ。
遠くの桜の名所まで足を伸ばさなくても
家から数分以内のいたるところに
桜並木があって、本当に日本人は桜が大好きなのだと
しみじみ思う。
昨日もバーベリン会で
先日、教えてもらったサクラの話を
みんなにお話したのだが、
ここでもまたあらためて、ご紹介。
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日本に少なくとも数百万年前から
自生しているとされているサクラは
縄文時代にはすでに慣れ親しまれていたのだとか。
「万葉集」や「古今和歌集」などにも
多くの歌が詠まれており、
農耕民族である日本人にとってサクラは農耕神が宿る
五穀豊穣の大切なシンボル。
農耕儀礼として花見を観賞する風習は古くからあったけれど、
娯楽としての花見は平安時代初期あたりから
天皇や貴族、将軍などが開催していたのだそう。
庶民に花見の風習が本格的に根付いたのは
江戸時代に将軍吉宗が上野、飛鳥山(王子)、隅田川、御殿山(品川)
にサクラを植えて花見をレジャーとして奨励したことから
一気に広まったのだという。
桜といえば思い浮かぶ
「ソメイヨシノ」が生み出されたのは
江戸末期。
園芸が盛んだった江戸にはいたるところに
園芸の街があり、そのひとつ豊島区の駒込にある
「染井」という地域で売り出された新種が
人気となり、明治以降本格的に広まったそうだ。
当初、奈良の吉野の桜にちなんで
「吉野桜」という名前だったのが、のちに
山桜である吉野山の桜と区別をするために
「染井吉野」と改名。
最近のDNA鑑定の結果、
オオシマザクラとエドヒガンの交配種ということが
わかり、間違いなく人為的に作られた品種であると
判明したのだそうだが、
その交配を誰がしたかは解っていないのだという。
一世を風靡し続けている最高傑作の
産みの親は謎のまま、というなんともロマンチックであり
ミステリアスで、興味深いお話なのである。
そして、人工的品種が影響しているのか、
自生種、野生種ではないためか
平均寿命も60年と意外に短い。
樹齢何百年の桜は日本古来からの自然に
自生している品種なのだろうか。
ほかの桜と違い、
開花時期が10日間ほどと短く
ぱっと咲きそして、散るという姿が
世相を反映させて象徴とされたり、
新入学時期に咲くという時期的な要因、
若木から花をつける、ということから
街路樹にも用いられやすく
さまざまな要素が組み合わさって
不朽の名作、となったわけなのである。
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あんまりに気持ちがいいので
ちょっと足を伸ばして、
立会川の運河までお散歩。
(坂本竜馬が黒船を見張るために
護衛していたあたりの場所。
当時は海岸だったけど、今は数件の舟宿が並び
屋形船や釣り船が停泊しています。)
護岸には菜の花畑。
桜を見上げるリュック姿のなで肩の和恵さんと
海を眺めるコロちゃん。
ゆっくり歩く、なんとものどかな
春のひととき。