クラスのクリスマスパーティのために
少し早起きして朝から海苔巻き作り♪
それぞれの国の食べ物を持ち寄ろう!と盛り上がり
Kaoruはライスね!と言われて
おにぎりを作ろうと思っていたんだけれど
数日後、先生がお寿司の本を持ってきて
みんなに見せたところ、
Wow〜!Shushi!Kaoru は作れるの?と
誰かが言い出すと
熱い視線が一気に私に注がれた。
もちろんよ!私、お母さんなんだから!
家庭料理の話になるとお決まりの私のセリフ。
うわぁ。一瞬みんなの視線が宙を舞う。
あまりに夢見ごこちな眼差しに
久々に巻き寿司を作ることに。
かくして、今日の学校で。
Japanese が作ったJapanese sushi !とフタを開ける前からみんなワクワク。
日本人が作った日本のお寿司。
日本では当たり前だけれど
よっぽど高級店に行って
そこそこの金額を出さない限り
ここニューヨークでなくても
海外ならきっとどこでも、
まして家庭の手作り寿司は
買うことができないほどの
プレミア付き超レアモノなほど貴重な存在。
ゴージャスさや非日常とかとはかけ離れた
おばあちゃん、お母さん、子どもへと受け継がれる
昔から慣れ親しんだお家の素朴なご飯
元祖、本場、ホンモノ。
あれ?メリークリスマスの乾杯とか、
先生のあいさつとかは?
誰も飲みものをコップに注がないの?と
思う間もなく、お寿司にお箸が集中。
トルコ人のクラスメイト
バハディエルが恐る恐る
これ生の魚入ってる?と聞くので、
(生魚はニガテな人もいるだろうと思って)
スモークサーモンとツナマヨネーズだから
大丈夫よ♪と答えると安心したように
手をのばして一口食べると、
美味しい!と叫んだ。
これまで魚の生臭い匂いがだめで
Sushi はキライ!って言ってたんだ。
こんなに美味しいものだったんだね!
今まで食べた中で1番美味しい。
これからはSushi は好き、って言うよ。
なんか人生が今日から変わった気分だよ!
毎週金曜日に作ってきて!冗談だけど。と
ちょっぴり目が本気で何度も言う。
ほかの各国のクラスメイトたちも
え?こんなに喜ぶほど?と
思うほどの盛り上がりよう。
お店の味とぜんぜん違う!と
口々に言うクラスメイトたち。
驚くほどの反応。
日本だったら、家で作るまったく普通の海苔巻きなのに。
ここニューヨークは
どこのスーパーにも置いてあるほど大人気、
というかすっかり暮らしに定着した味。
病院のなかのお店でも数少ない品揃えの中に
デン!として堂々と置いてあったり、
正統派?スパニッシュ系のお店なのに
なぜか寿司だけがしっかり並んでいたり。
ここにも?と驚くほどあちこちで見かける。
しかも、海苔は内側、すし飯が外側、
中にまたすし飯と具の日本とは違うスタイルが
一般的になっていて、
それには諸説理由があるらしいけど
(海苔を食べなれていないから
内側にすることで胃で膨らむのを防ぐ?とか?
真っ黒なのは見栄え的に受け入れられないとか?
…本当のところは不明)
今日は日本の伝統的なスタイルで。
だし巻き卵を焼き、キュウリを切って。
子どもの頃、
母の手伝いで酢飯を作った記憶が蘇る。
ご飯を、つぶさないように
斜めにしゃもじを入れてかき混ぜて
ツヤが出るようにうちわでパタパタあおぐ。
海苔は軽くあぶってパリっとさせて
す巻きにご飯は少なめに。
具を並べてクルっと巻き込みキュッと一回。
そのあともう一度最後まで一気にくるくるっと。再度形を整えて、ギュッ。
ちょっと無骨な形で今ひとつ納得いかない仕上がりではないものの
子どもの頃から幾度となく作っていると、
カラダはその動きをちゃんと
覚えているんだなー、と思いながら。
美味しく出来ますように。と
魔法をかけるようにいつも作る料理。
今日は、私が、というよりも
日本の技と味がみんなにほめられたようで
時間が経ってもウキウキと嬉しい気分♪