最初はSAH

2000.11にくも膜下出血(SAH)発症。無事後遺症もなく生還。今興味あること:脳のこと,教育のこと,テニスのこと

脳の病気

2005-06-01 17:01:52 | 医療と健康
私が、くも膜下出血になったのは、ちょうど家の建て替えで、忙しかった時だった。
幸い無事、後遺症もなく家に帰って来られたのだが、
その後、細菌感染を起こし再び手術となった。
二度目の手術の後、頭骨を一時、はずしたままだったので、
頭が大きくへこんでしまった。
上手に前髪を残してもらい髪の毛で隠すことが出来て、
私は、何の問題もないつもりでいた。
ちょうどその頃、家も無事、建て替えられ、正月を迎えた。
我が家は、1階に夫の両親が住み、
2階に私たち家族が住むいわゆる2世帯住宅である。
義父と義母は盛大な新築披露パーティーを本当はやりたかったのだろうが、
私が病気だったので田舎の親戚をほんの少し呼んで、ささやかなおもてなしをした。
その時お客が来る前にわざわざ2階に上がってきて、
「頭の病気で手術したことは、秘密にしてあるから、話さないようにして下さいね」
と言われた。私は一瞬何を言われているのかわからなかった。
しかし、話しぶりからして、この病気は、
人には言えない病気だと思っているようだということがわかった。

くも膜下出血って人には言えない恥ずかしい病気???

「はいわかりました」と言ったものの、全く心外だった。

脳は、確かに運動、感覚、情緒、思考 記憶など
人間としての人間らしさを司る中枢であり、
病気になると、本人も周りも大変苦労することが多い。
でも、なって恥ずかしい、人には言えない病気だろうか?
脳卒中だって、アルツハイマーだって、脳腫瘍だって
どんなに注意していてもなることもある。
誰だってなる可能性はあるのだ。
一人で、自立できない状態になることが、
恥ずかしい、みっともないという考えは
絶対に変えていかなければならないと思う。
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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
えー、そうなんですか? (ムンテラ)
2005-06-01 19:41:57
 mayakoさん 



 脳の病気に対する偏見が今も根強いことを、今回いろいろなブログを見ているうちに知りました。



 情報の少なかった大昔の話じゃあるまいし...というのが率直な感想です。



 うちは高齢者だったためか、周囲はとても好意的で理解がありました。



 こんなお話を伺うと、私は入院中の母の様子を不用意に周囲に喋りすぎたかしらと今になって後悔しています。誤解を招く種をまいたかも...と。



 母が倒れた時ご近所に助けられた手前、ご報告も詳しくしなければならず、術後、娘の私を「おじさん」と呼び、見当識も人格も一時的におかしくなってしまった母のことを話していました。



 高齢者の場合、病気がきっかけで認知症になる可能性があるとの話を主治医から聞きました。きっとその辺が世間の誤解を招いているのかもしれませんね。

 4、50代で社会復帰されるような方とはまったく違いますからね。

 啓蒙活動が必要ですね(笑)



 
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Unknown (ふにゃ)
2005-06-01 20:36:20
世間では、脳の疾患だけでなく、色々な病気に対して偏見や差別がありますよ。



私たちは、自分が病気になったので、それがいかに間違ったことか気づけた点が、病気になってよかったと言える点なのでしょう。



私たちが、元気にしっかり生きていくことで

正しい理解が得られるようになるのでは?と思っています。



学校と言う職場は、差別・偏見については許さないと言う姿勢で望んでいるので、平気で職場で自分の病気についても語れるのかもしれませんね。

自分のことを語りながら、生徒に弱者を差別しない、不平等やいじめ・偏見を許さないように、教えていってます。

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無知 (mayako)
2005-06-01 23:28:09
偏見は知らないことに依ることが多いですよね。

脳の病気についてはもっと広く知ってもらうことが大切。

私自身も自分が病気して、興味を持って知ったことがたくさんあります。

患者自ら、語ることの大切さを感じています。
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Unknown (ふにゃ)
2005-06-01 23:56:56
そうそう、患者自ら語らなかったら、誰も語ってくれませんからね!!
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同感です (ムンテラ)
2005-06-02 09:24:42
 ふにゃさんのように、直接次代を担う若者に実体験を語る機会があることは貴重ですね。

 高校時代「無知は罪なり」という言葉を良く使う個性的な教師がいました。当時は授業で指されて答えられない生徒に対するユーモアぐらいにしか捉えていなかったのですが、年を経てその意味が身にしみるようになりました。いい意味で好奇心を持ち続けていきたいです。

 
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Unknown (ふにゃ)
2005-06-02 21:11:28
ムンテラさん、こんにちは!!

お母様の介護さぞ大変なことと思います。



知人のお母様で私と同じ髄膜腫が見つかって、その人は、ご自分で手術を受けることも決められるようなしっかりした方でしたが、術後、痴呆が出てしまいました。



医師からは痴呆が出るかもしれないと言われていたのですが、本当にそうなってしまいました。

私も術後半年ほど、意欲がわかずに生活するだけで精一杯と言う時期が続きました。



こんな状態ですから、頭の手術を受けた老人に痴呆が出たりするのはある程度、止むを得ないのかなあとも思います。

本人がよほど自覚して動かないと。。。

大変ですが、気長に気分転換しながらやっていきましょうよ。







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ありがとうございます! (ムンテラ)
2005-06-02 21:47:04
 ふにゃさん、レスありがとうございます。



 今日のひげ鯨先生のブログにもありましたが、高齢者の場合術後の痴呆はありがちなんですね。



 母は記憶がところどころ飛んでしまっており、退院から3ヶ月を過ぎた今もいろいろな話題を投げかけては検証中です。今のところ違うみたいですが、今がまともでも将来痴呆が早まる可能性があると聞きました。



 でも、娘(私)は厳しいのです(笑)。たまに憎たらしいことを言っては母の奮起を促しています。そのせいか杖は必携ですが、何とか30分ほど散歩できるまでになりました。



 目下の心配はふにゃさんのおっしゃるような意欲の問題です。手術跡を触ってはため息をついている母が、不自由になった体と折り合いをつけながら、どう楽しみを見つけていくか。



 「大変ですが、気長に気分転換しながらやっていきましょうよ。」

 はい、上手に肩の力を抜いていきたいです。
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