2011年6月29日
毎週水曜日に、包丁会に行って刃物づくりをしているのは妻も知っている
作成途中の品を帰省のたびに持ち帰っては、サンドペーパーをかけたりするからだ。
その時の評価は『こぎゃんとば(例えば前作の腰ナタ)作って、いつ使うともっと役に立つものを作ったら私は、使いやすい牛刀が欲しか~』って言った。
それを聞いて『人がどんなものを作ろうと勝手だろ人の趣味にケチ付けるな!』と、喉元まで出たが、喧嘩にならないようにグッと抑えて『んなら、今度は牛刀ば作ってやるけん~』となった。
写真はいきなり形になっているが、鋼板からの切り出しの写真がどうしても見つからない 撮影できる状況でない時も多々あるので、そうだったのかもしれないが、記憶がない~記憶も記録もLost
簡単に説明すると、①牛刀用の1mmくらいの厚さの鋼板(青紙?号)に、お手本の牛刀を当てて線引き(好みの大きさに調整)②それを窯で焼いて柔らかくし、押し切りで切り出す。③冷めたら写真のように、バリを水砥石で削り、焼き入れに備えての軽い刃付け
素人目では、未だにまだよくわからない、押切りや熱による歪みの発生を、先生による金床の上で、ハンマーコンコンの歪み取り
次回までに、他の商売用の作品とともに焼き入れをやっておくそうだ
この夜宿題が出た『取っ手になる木材を探して、次の回まで持って来る事』
『そんなァ何処に売ってあるの』とも思いながら、ホームセンターで売ってあるはずも無く
実家に帰った時に薪の中から、適当な大きさの樫の木の材を見つけ出した
これは既に20年以上も経つ虫食いも無い材木
内心『僕と育ちも環境も違う人は、どうして適当な材木を見つけるの』とも思いながら、加工開始
2011年7月3日
電動カンナで、樹皮を削った次の作業は取っ手を挟む為の、半割これが難しく危険
径の小さな棒なので、手で握っての鋸引きは出来ない~万力にむと、圧力がかかって鋸挽きがしにくい
兎も角、万力に挟んで、電動丸鋸を入れた抵抗と反乱はあったが、なんとか半割り成功
適当な長さの半割部分と、もしかしてこっち使うかもの丸棒部分を準備した。
2011年7月13日
この日は、焼き入れの済んだ包丁に水砥石で、刃をつけた
お手本を見て、そのとおりにやっているつもりだが、なかなか思い道理にいかない。
牛刀も合刃(アイバ)なので、断面はV字型に中心の鋼を均等に出さなければならないが、回転する砥石に翻弄されながら、角度の大きな刃がついてしまう
『ダメだなあ~もう何年やってるのコウ~指で押さえたところが削れるんだから、じっとしていたらそこだけ減るバイこうやって刃渡り左右全面に動かして~』
背中の谷を汗がタラリ~んと伝うのがわかる水砥石の時には力が入ってしまう
四苦八苦しながらも、なんとか刃が付いた
後はSPで一生懸命磨く~80番の荒い目から始めて、水砥石の傷を出来るだけ無くしていく。
SPでの研ぎは、晩酌での夜なべ仕事~。気分良く酔ってもいるが、そもそも指に持ったSPで刃の上(シノギ)を滑らすものだから、ちょっとした油断でこの通り、指を切ってしまう事も何度か
最終の2000番までいくと鏡のように映るようになる。
また、水は表面張力の玉になって転がるようになる
2011年7月27日
今回はいよいよ取っ手の取り付けとなった。
先生は、半割りしたものを包丁取っ手に当てていろいろ具合を試すが、『いかん、こら使えん』
そこで、”もしかしてこっち使うかもの丸棒”を出すと、『うん、こっちが良か』となった。
なんでも、予備は準備しておくものだ
万力に挟んで、包丁の取っ手の厚さに鋸の縦引き
さらに、ベルトサンダーで小口(コグチ)磨き特に包丁を差し込む側はもう磨けなくなるので、今のうちに仕上げておく
取っ手の横っぱらはカンナで適当な厚さまで削り、ベルトサンダーで磨き上げ
ピン止めする穴の位置に印付け
2mmのドリルで穴あけ
さらに、ピンの頭が取っ手に埋まるように、8mmのドリルで浅い凹あけ。
ピンは両側の穴より打ち込むと、中央部分で膨らみ止まる仕組み
再びベルトサンダーでピンの頭を削る程に丸みを付け磨き上げる
グリップ部分はベルトサンダーにかけられないので、木工ヤスリで曲面をつける
2011年7月30~31日
休日もウズウズ~
”との粉”を水で溶いて、隙間を埋めていく。グリップの丸みは、実際の”握り”を確かめながらナイフで形を合わせていく。本当は妻の右手が欲しいところ
との粉は乾くとポロポロはげる性質があるので、空いた隙間に木工パテを塗り込んだ。
サンドペーパー1000番で滑らか仕上げ。
完成までもう少しだけど、残りは後編につづく~アップまでしばしお待ちを
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