2011年10月16日(日)
彫刻をしていると、刃物では、あれも欲しい、こんなのがあればもっと綺麗に、効率的になる~という思いで、今までいろいろと作って来た
そして今度は、『槍鉋』
そもそも、槍鉋(ヤリガンナ)とはなんぞや
の説明が無いと、何の事か分からないと思う。
~その説明はこちらに任せよう。動画と写真での紹介です。
http://www.youtube.com/watch?v=SWL7Ep8JGsU&feature=related
http://www.google.co.jp/search?q=%E6%A7%8D%E9%89%8B&hl=ja&rlz=1T4GGIE_jaJP383JP384&prmd=imvns&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=xkHQTpSAAZGVmQXq382rDQ&ved=0CD8QsAQ&biw=1024&bih=516
作りたいと思った動機は、ナイフでもない、ノミでもない~表面を削ぎ落したり、奥をえぐったり出来る道具は無いだろうかと探したら、昔の槍鉋に行きついた
しかし、先生は『ソギャンとは作った事なかけん、モデルば作ってこやん』というのが目に見えているので、先ずはカマボコ板を削って~
ベルトサンダーで滑らかにカーブをつけて、3種類を作った
2011年10月19日(水)
さて、いよいよ包丁会。
先生たちとデザイン、カーブ、大きさについて検討~
そして、またまた、板金の端切れの詰まった木箱の中から『これで良かろ~』と、片刃(一面側が鋼鉄の鉄材)を出してきた。
残念ながら実はこの日の画像は無い~テレビ(テレビタミン)の取材でカメラを向けられていたので、鍛造の工程が全く撮れていない。
2011年11月9日(水)
前回は、左側の写真のここまで進んでいた。
今日は、水砥石による荒研ぎから入った。
裏研ぎを行って、らしくなってきた。
グラインダーで、縁を整え、理想の形に近づける~
さて、問題は『反り』をどうやって付けるかだった。
先生は『金槌で叩けば表に傷が入るからダメ~。やった事ないからなあ~』
と言いながらも、『柔らかいモノで叩けば、傷は入らんど~』と、窯に投げ込んだ
そして、取りだすと~鎌の柄(木製)で叩きだした。
高熱で、焦げる煙を出しながら~成る程、湾曲し出した
表面の傷も入っていないようだ。
『どぎゃん良かかい』『良か、良かです』反り具合も良い感じ
形が決まったら、焼き入れ
焼き入れは照明を全て消した、暗闇で行う
オレンジ色か、黄色い~850℃と思われるところで、油に投入~マルテンサイト状態になって堅い組織になっていると思われる
色が赤っぽくなったところで取りだし、照明点灯
そしてすぐに今度は、水の中へ~
ジュッといったところで引き上げて、刷毛で水を落とし、水玉の走り具合を観察~どうやら、良い焼き入れが出来たらしい
焼き入れ後
反り具合もいいじゃないか~
次は、水砥石での荒研ぎ~今度は刃を付ける。
水砥石の後は、サンドペーパーで荒いキズを取っていく。
2011年11月20日(日)
日曜日を利用して、サンドペーパーから砥石に替えた。下面の鋼側は研ぎやすい
しかし、表のこの斜めが難しい~反っているから、平面の砥石には当てられない~だから、鎌研ぎに使う、手持ち砥石でちょこちょこ研ぐしかない。
狭い面はやはりサンドペーパーが使いやすい。
刃の完成が近いとなると、柄の準備もしなければならない
以前、鬼の彫刻で角のために集めた枝打ちの枝がちょうど良いカーブと見立てた
グリップは指の形に合わせてグラインダーで窪みを付けた。
夜な夜なの研ぎで、サンドペーパーは1500から2000番に上がって、ここまで光る様になった。
すでに、顔が映る鏡面仕上げになった
日本刀みたいな反りのカーブも綺麗だ
完成への工程は、次の後篇で~
~お願いイイネなら、『熊本情報』をクリックして、投票して下さい。
ランキングに参加中です。