Goo・ちょき・パーで、なに作ろう!

定年退職してしまいましたが、再任用でまだまだ老後の蓄えをしなくてはなりません。それでも悔いのない人生にしたいと思います。

春作業~クリ園の溝さらえ

2015年03月23日 23時08分57秒 | Weblog

2015年3月22日

昨日の夜は、疲労と腰痛っで、早くから寝てしまい報告が延びてしまいました。

熊本の桜の開花宣言も出ましたが、ぜんぜんウキウキ感は無いのです
それは毎年恒例の春作業の一つ、クリ園の溝さらえをしなければならないからです


実家には下の写真のように、馬蹄形の地形に沿って、2枚の栗園があります。
地形的に土手側には水が染み出し、畑でも排水は必要となります。
今回は、下段の園(写真右端に黒っぽく見える部分)の溝さらえ作業を紹介します

 
溝さらえの時には、長靴からズボンを出します
こうしないと、泥が中に入って、靴下真っ黒、さあ大変になります。




排水対策の溝さらえ、だけならさっさと終えますが、面倒なのが春告げの『土筆:つくし:スギナの地下茎』です。(ピンボケ、ごめん泥だらけの手袋を、1回1回脱いでの撮影のため、撮影もままならず、良い写真が少ないです



しつこい雑草にもいろいろありますが、園の周辺からジワジワと侵入するのが、この土筆や、カヤ、ヨモギ、笹です
阿蘇の野焼きの、火の延焼を防ぐワチギリと同じく、これら雑草の侵入を防ぐのが”溝さらえ”の役割なんです。
みんな、地下茎で広がるやっかいものです
三つ又鍬を入れて、土塊を崩し、その中から黒い電線みたいな土筆の地下茎を、手で取り出します~




これを、ひと鍬入れては拾い出し、ひと鍬入れては・・・・と続けます



ほんと、WWW (World Wide Web(ワールド ワイド ウェブ、略名:WWW))じゃないけど、インターネットの網みたいに地下茎が縦横に走っています
管理機や耕耘機で耕せば良いと思うでしょうが、切断された地下茎は、それぞれ自活するので、かえってやっかいとなります





除草剤を使えば?
除草剤を使わない主義ではありませんが、除草剤もお金がかかるし、除草剤でもなかなか減らないのが現実です。



それにしてもこの日は、25℃?暑いほどでした
天気の良い日曜日~アチコチに行楽に出かけ遊ぶ人も多かったでしょう
以前は、そう思うと『バカらしか~!』と、イライラしたものです

90歳(1925産まれ)になる親父と一緒に作業していると、親父は口癖の様に、『ぎゃんキツカこつして、バカらしかね~バカらしか~』と言います。
僕は、『親がそぎゃんこつ言うから、子どもはしようとせん子どもはもっとバカらしかって思うばいた
そんな会話が、飛び交う。
小規模零細だから、こんな作業をしなければならない~とも言えるが・・・・

農業後継者が育たないのは、小さい頃からそんな親父の愚痴を聞かされるのも一因だと思う




人力での農作業は、急いで雑にやって、疲れて、あげく中断・放棄・怪我するよりも、ゆっくりと丁寧にやって、休憩をしながら疲れを少なく、時間がかかっても最後までやり通す方が絶対優位と思う。
もちろん省力・小力の工夫を考える事は大事なこと。



なかなか進まないが、それでもだんだんと終点に近づいてきました。



幅2m×長さ20m=40㎡ を2人で正味約6時間 だから、 40㎡/12時間・人 で 作業効率は ちょうど 3.3㎡/時間・人 と計算できた
1時間に 『畳二枚、ひと坪か~』 そんなもんかもしれない。

機械作業での考え事は事故の原因となりますが、手作業での考え事は安心していっぱい出来ます。

『仕事~両親~両親の死後~農地、家、実家~子ども達の事・・・。』
こんな考え事の時間は、日頃なかなか確保できないから、こんな農作業時間があるのも良いかもと思います

最後の排水溝を切り、やっと完了

日が長くなり、いつまでも仕事が出来る様になりました。すでに夕方の6時になってしまいました  『腰、痛っ



親父は、冬の間剪定した枝ぶりを観察~時々ハサミを入れています。



仕事が終わると、親父は『オレが死んだら、こぎゃんなるどね』と、まるで息子への当てつけの様に、耕作放棄地となった隣の柿園を見せます。
3年も経てば笹や茅で2mもの高さに畑を埋め尽くされ、柿園だったのかも分からない程に荒れています



大雨による作業道の崩壊も、放置したまま~軽トラックで奥まで資材を運ぶのも出来なくなってしまいました



上の畑の放棄地の孟宗竹林は超過密の状態~そこから、クリ園に筍が入ってきます



やれやれ、中山間地の畑の管理は大変です
そもそも、耕作放棄地の発生は、それが最も経済的と判断されたからです

分かっていながら耕作するから、『バカらしか~』が出るのです。

親父と話していると、1枚1枚、1山1山について、そこの地主の話しを聞けます
全部、人を背景とした、経緯・根拠がそこにあります


去年の今頃も、こんなことしていました。

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