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定年退職してしまいましたが、再任用でまだまだ老後の蓄えをしなくてはなりません。それでも悔いのない人生にしたいと思います。

刈り払い機の廃棄刃ディスクで、トラクターロータリーの泥落とし器具&ネジリ鎌の作成

2021年09月12日 00時44分48秒 | 日曜大工

2021年9月上旬

①トラクターロータリーの泥落とし器具の作成編

農作業で刈り払い機を使うと、どうしても消耗品である刃のディスクがたまって来ます。
ロータリー耕をすると、耕うん爪などには泥がたくさん着きます。
大事な土壌だし、道に落とすと迷惑となりますので、出来るだけ圃場(田畑)内で落として帰るのですが、古くなった鎌でこそぎ落とすこともやっていました。
でも鎌は絡んだ草は取れるけど、接触面が点・線となり効率的に泥を落とせません。
そこで、刃の廃棄ディスクの薄っぺらさを
活かして、これで作ることにしました。

ディスクグラインダーを使いながらの切断場面の撮影は大変危険なので、結果のみです。




目的の▼を切り出しました。
軽量化ディスクは各所に穴が空いているので、どうしてもこうならざるを得ません。




さっそくグラインダーで刃を付けました。
摩擦熱で赤く焼けると金属がオーステナイト状態になり、ナマクラになりますので、すぐに水で冷却しなければなりません。



まあ、泥落としですので、硬いマルテンサイトにすることもありませんが、クセです。
十分ケガをする刃が付きました。




本当はここで、次に紹介する『ネジリ鎌』の作成に移っていますが、ここでは話の流れで続けます。
写真は、10年ほど前に作った、『バッテリー溶接機』です。
使う頻度が落ちて、日ごろ実家に置いているので、週遅れの間が空きました。




12ボルトバッテリーを3連直列に繋いで、36ボルト、30~50アンペア流れます。
電極を設置して、いざ、溶接開始。
これも、危険なので結果のみです。



パイプハウスのパイプにディスクグラインダーで切れ間を作り、そこに▼を突っ込んで、バランスを取り溶接しました。
パイプの肉厚が薄いので、溶けて穴が空きましたが、十分固定が出来ました。



取っ手はビニペットのコの字の溝にパイプを挟み込み溶接しました。



これも肉厚が薄いので、溶けて飛び散り穴が空きます。
薄い金属ほど難しいのです。




試しに、地面を何度か突いてみたら、ポロっと外れました。
やはり難しいですが、何とか取っ手を付けないと使いものになりません。
いろいろ探していると、10cm位の長い錆くれボルトナットが見つかりました。
写真はありませんが、パイプ内径に6角ナットの角を少し削って径を合わせを突っ込み、ボルト側は取っ手に穴を開けて通しました。
締め付けの際に、パイプに入ったナットが右側に移動しない様に、パイプをハンマーで潰して狭くします。
右の取っ手のボルトを締まると、左のナットは右に移動したいのですが、潰されて狭いのでグイグイと圧着固定されました。
これで完成です。




②ネジリ鎌の作成編


これも①の端切れの利用になります。
穴だらけなので、なかなか良い形を罫書出来ませんが、妥協の形です。



バイス(万力)に挟んではいますが、これも危険な切り出しなので、結果のみ。



これにも刃を付けましたが、草の根を切るので、ナマクラではいけません。
マルテンサイト形成を意識して、最後の一直線の刃付けで焼けたら、一気に冷却しました。



さて、今度は取っ手を付けるために、直角に曲げなければなりませんが、鋼のディスクは思いどうりには曲がりません。



バーナーで赤く焼いて、金属がオーステナイト状態になったところで、一気に曲げます。



お手本の商品の様には曲げるつもりはありませんので、これで良しとしました。



らしくなりました。



取っ手の作成です。
これは椿の木です。
準備が良いというか、薪ストーブの薪活の際、形の良いモノがあると、切って保存乾燥して、数年物のストックを備えるようしています。(ローマは一日にして成らず)



挟み込む(ナカゴ)の溝を、ノコで作ります。



口金(クチガネ)は買えばホームセンターにあるのですが、直管パイプの端切れ(①の泥落とし)が出ましたので、それから切り出しました。
これは周囲に出来たバリを削って、丸みを付けているところです。




内側のバリも丸ヤスリで取って、赤鉛筆で内側に塗り付け、口金がはまる様に削りだします。
本当は、鉄の鉛筆形の大きな杭みたいなものを口金に撃ち込んで、口金を先に突っ込む側の一方をやや広く・一方がそのままの加工しますが省略。
赤黒く汚れている所が、出っ張り部分ですので、そこを口金が柄に収まるまで何度もナイフで削ります。



柄とナカゴ(茎)は2本の目釘(メクギ)を打たないと、グラグラしますので、目釘を2本打つために、茎孔(ナカゴ穴)を空けるのですが、これが意外と難しいのです。



先の1カ所だけ柄の木から通しで、ナカゴにドリルで傷を入れます。
次に刃を引き抜き、尖ったポンチで傷に打ち込み、バイスに挟んであらためてドリルで穿孔します。
通しの穴を確認して、1本目の目釘を(とりあえずの金釘とかで)仮通します。

動かないここを支点に角度を適正に調整します。
それが決まったところで柄の木から通しで、2カ所目のナカゴにドリルで傷を入れます。
次に仮通しの1本目の目釘を抜き、刃を引き抜き、尖ったポンチで傷に打ち込み、バイスに挟んであらためてドリルで穿孔します。
面倒くせ~挙に貫通させればいいんじゃ?
という疑問もあるでしょうが、焼き入れをちゃんとしたナカゴは堅くてなかなか穿孔できず、ドリルは柔らかい木の柄の中で、左右・前後ろに暴れだし、柄の穴はドンドン大きくなったりするからです。
面倒ですが、そうしています。



余計な軽量化穴にも刃を付けないと抵抗となるので、薄刃のグラインダーで刃を付けました。



完成です!



ティラノザウルスの歯には、ステーキナイフの様にノコギリ状のギザギザが並んでいますが、まあ、『ティラノ刃・ネジリ鎌』 と命名しましょうか!


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