2016年1月9~10日
2009年(平成21年)から3年間続けた単身赴任時の鍛冶屋通い~
異動もあって、それは終わった。
このナタは、その禁断症状が出て、どうしてもトンチンカンやりたくて、我が家の駐車場で炭を熾して作ったモノ~(アンタも好きね~)
ところがこのナタには解決しなければならない、問題点があった。
それは、取っ手の部分。
玄関のアルミ製ドアバーが折れたのを材料に作っていたモノ。
アルミは柔らかいイメージがあるが、固まりとなると実際は固い。
これに柄(つか)部分の溝を切るのは、それなりに苦労をした。
金属なので、包帯を巻いて使っていたが、振り回すと刀身:刃渡り30cmもある重みの遠心力で、手から飛び出す事があった。
昨年の台風15号で、職場で倒木となった樫の木を葉枯らし状態で保管していた。
目ざとい、と言うか、常々問題意識を持っていると、『アレに使える!』と、ただのゴミも利用出来るというもの。
グリップに相応しい大きさの、枝分かれ部分を2種類切り取った。
どれくらいの柄の長さにすればよいか~
実際に使っていて、以前の13cmでは短いと感じていた。
2倍は欲しい。26cm・・・枝分かれ部分を滑り防止の引っかかりにするために、とりあえず26.5cmでカットした。
このノコも手作りで、師匠からけっこう叱られながら完成した苦労作品。
固い樫の木も、難なく切れる優れもの。
ノコづくり:ブログ
完成イメージはこの腰ナタの取っ手。
柄頭(つかがしら)を膨らませて、究極の振り飛び防止です。
これも樫の木で手作り。
腰ナタ:ブログ
先ずは、皮剥ぎ~ナイフで表皮を剥いていく。
クリーム色の綺麗な樹体が出てくる。
このナイフも手作りで良く切れる。
ナイフ:ブログ
枝分かれ部分の膨らみに丸みをつけなければならないが、固いので手斧の出番。
これも、駐車場での手作り作品。
手作り道具の総動員で、だんだん形になっていた。
手斧づくり:ブログ
枝に若干の曲がりがあったので、カンナで真っ直ぐに削った。
柄と刀身を締め付けて、抜けないように嵌める金具(口金・縁金?)は、短い円筒形だが、実は直径が入り口・出口で1mm程度違う。(28.5mmと29.5mm)
刀身側が小さく作ってある。
マジックで、内側に色を塗る。
柄にゴリゴリねじ込むと、きつい所が黒くなる。
そこだけを削って、フィットするまで繰り返す。
良し!縁金が填りました。
ちょっと隙間がありますが、後述しますがこれは計画的です。
作業は、いろいろ並行してやっていて、紹介の都合で写真の採用が、前後しています。
ナイフ等で形を整えたら、ベルトサンダーで磨きです。
けっこう音がするんで、『正月明け早々に、朝から、かなみっつあんとこ、また何かやりだしたバイ!』という、視線(耳線?)を感じながら、キーン、ジャーン、ジャーン!
ベルトサンダーは便利です!アッと言う間に、ツルツルになりました。
これは、市販品には絶対無い、自分の指のグリップに応じた、溝描きです。
グラインダーの幅が、ちょうど良い溝を削り出します。
時々握っては、感触を確かめます。
グリップの良さ:フィット感は、太さや、包む指の接触面だけではなく、指の側面まで触れる事で高まるとの経験です。
そしてそれは、手のひら側の(丘:きゅう)にも言えます。
人差し指(木星丘)、中指(土星丘)、薬指(太陽丘)、子指(水星丘)
そして、押さえの親指(金星丘)も意識して、窪み凹を入れます。
さて、困った事に縁金の直径28.5mmに対して、金属の柄の幅が30mmもあり、入りません。
細める程、弱くなるので、出来るだけ削りたくありません。
そこで、バイス(万力)で潰して、楕円形の長径を30mmにしました。
傷防止に、樹皮をあてて、キリキリと30mmまで潰しました。
良し、入った。
さて、今度は一番やっかいで危険な、柄の溝切りです。
5mm幅を手ノコで引く方法もありますが、幅が狭いので、実際は1回しか引けません。(2回目は、1回目に脱線してくる)
そこで、電気丸鋸で、2回で5mmの溝を切りました。
切り進むと、空間が出来るため、バイス圧が弛み動き出します。
慎重に素早く切り進み、丸鋸の断面が斜めに刃が止まるので、ひっくり返して、同じ溝を通しました。
取っ手の柄と、金属柄を固定する真鍮ピンを通す穴を空けます。
柄の径、たった3cm程の穴あけですが、裏の同じ位置に穴を通すためには、垂直にドリルを入れなければなりません。
綺麗に貫通しました。
在庫で持っているのが、真鍮管のため、曲がりながらも打ち込みました。
ぐらつきのない取っ手が着きました。
なかなか良い感じです。
刀身 30cm + 柄 26.5cm =全長 56.5cm デカイ!
サンドペーパーで仕上げの磨きです。ツルツルの表面に仕上げました。
柄頭の膨らみも、色っぽく感じます。
さて、色を何色にするか~林業家の専門職なら、迷わず、赤でしょう。
山林では紛失防止のため、直ぐに目立つように、赤が無難ですが、木質感を残すため透明ニスにしました。
いい感じです。
一晩、乾燥させました。
塗装も出来上がり、完成と言えば完成ですが・・・・
日本刀なら、ハバキ:金偏に祖 と書く金具があります。
鞘(サヤ)にカチッとフィットする金具で、鞘の脱落防止が出来ますが、それを解決しなければなりません。
そこで、赤いヒモを編んで、柄の真鍮の穴に、ピンを差し込む事にしました。
端っこは、ベルト通しに結わえていますので、これで鞘が落ちる事はありません。
全部の課題を解決し、完成しました!
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