この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

フライ、ダディ、フライ。

2005-07-09 23:32:24 | 新作映画
『フライ、ダディ、フライ』という映画を観てきました。

もしあなたに一人娘がいて、その子が誰かに顔をぼこぼこに殴られて怪我をさせられたら、あなたはどうしますか?
当然最初は憤るでしょうけれど、最後はあれは悪い夢だったのだとか、交通事故みたいなものだったのだとかいうふうに自分自身と周りの人間、そして肝心の娘に言い聞かせて、結局は諦めてしまうのではないでしょうか?
それが普通だと思います。また常識的といえる対応でしょうね。
しかし『フライ、ダディ、フライ』の主人公鈴木一は違います。
持てる力と勇気のすべてを振り絞って愛娘の仇と対決するのです。

はっきりいって『フライ、ダディ、フライ』はファンタジーです。(原作者自らそういう旨の発言をしています。)
中年サラリーマンが突然四十日の長期休暇を取れるとは思えませんし、仮に取れたとしてもそれだけの日数でボクシングインターハイチャンプに勝てるようになるとは思えません。
しかし、そんな普通に考えてありえないこと、言い換えれば奇跡が起こるからこそファンタジーであり、奇跡を起こすべくひたすら特訓に励む主人公の姿に、自分は不覚にも感動しました。
最初は海浜公園を一周するだけでもへとへとになっていたのに、やがてたくましく成長し、対決に臨むべくチャンプの高校に乗り込む主人公は文句なしにカッコイイ!
そしてその主人公を導くトレーナー役のスンシンもこれまた文句なくカッコイイ!
それぞれ堤真一、岡田准一、ともに適役だったと思います。

周りを固めるバイプレーヤーたちもよかったです。
主人公が乗り合わせたバスの乗客と運転手、彼らはバスと競走するようになる主人公を奇異の目で見ていますが、いつしか主人公を応援するようになっていきます。
彼らの応援抜きでは主人公の勝利はありえなかったでしょう。
それから主人公の対決をマッチメイクする通称“ゾンビーズ”もいい味出してる!と思いました。

それからこの映画のヒロインといっていい、娘役の星井七瀬も可愛かったです。(←これ重要。笑。)

というように観に行って本当によかった、面白かったと思える『フライ、ダディ、フライ』なのですが、封切り初日にもかかわらず、上映が一日にたったの二回!
ということは、上映期間って二、三週間ってところなのでしょうか。
だとしたら非常に残念ですね・・・。
いい作品なので少しでも上映期間が長く、そして多くの人に観てもらえたら、と思います。
コメント (22)
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