この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

シンデレラマン。

2005-09-22 21:57:31 | 新作映画
古いローマの格言に、こういったものがあります。
「ラッセル・クロウの映画に外れなし」
・・・・・。
嘘です。
いや、ローマの格言云々ってのは嘘ですけど、ラッセル・クロウの映画に外れがないなぁって思ってるというのは本当ですよ。
『インサイダー』、『プルーフ・オブ・ライフ』、『マスター・アンド・コマンダー』、『グラディエーター』、彼の出演作ってどれもかなりの力作ばかりといっていいんじゃないでしょうか。
とてもこれらの作品に主演している俳優が「ハリウッド一の暴れ馬」として日々ゴシップ欄を賑わしている同一人物だとは思えません。
こちらこちらなど。(特に共演者のガールフレンドに取り押さえられたっていうのはいろんな意味でなさけない。)
ま、プライヴァシーのことはさておき、ラッセル・クロウの最新作がこれ、『シンデレラマン』です。
ストーリーはというと、大恐慌時代、一度は怪我のために引退を余儀なくされた男が、愛する家族のために、そして人々に希望を与えるために再びボクシングのリングの上に立つというものです。
肝心の出来の方はといえば、やはりローマの格言に間違いはなかった!(まだいってるよ!)、そういっていいのではないでしょうか。
安心してお薦めできる良質の感動作です。
ただ、、、お薦めできるからといって個人的に好みの作品かというと必ずしもそうでなかったりします。
どういう意味かというとですね、自分は「感動の実話!」とか「実話を元にした」といった謳い文句があまり好きではないのです。
よく、「事実は小説より奇なり」などといいますが、自分はそれが事実を元にしていようが、まったくの絵空事であろうが、生み出される感動に違いなどありはしない、そう思っているのです。
自分が一番好きな映画は『ショーシャンクの空に』という作品ですが、これは元々スティーブン・キングという一人の男の脳内で作り出されたお話にすぎません。
いってみれば絵空事です。
けれど自分は『ショーシャンクの空に』という絵空事を鑑賞するたびに感動してしまいます。
そして思うのです。
感動に、本物も偽物(作り物)もありはしないと。
翻って『シンデレラマン』を始めとする実話(を元にした)映画、事前にそのことを知らされていなければ本当に感動できないのかな、なんてひねくれたことを自分は考えてしまうのです。
もし「実話を元にした」ということを知らないとその作品に感動出来ないのであれば、その感動って本物なのかな、なんてふうに思っちゃうんですよね。
所詮、「実話を元にした」なんて謳ってはいても、原作者、脚本家、映画監督、様々な人の手を経て、(おそらくは事実と異なるであろう)かなりの脚色がされているはずなのに。
といったうがった見方をしてしまうのは、自分がひねくれ者たる由縁でしょう。
ごく普通に観るのであれば、『シンデレラマン』、上質の感動を味わえる作品です。
安心して映画館に足を運んでくださいね。笑。
コメント (4)
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