この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

マーターズ。

2009-10-12 11:06:23 | 新作映画
 パスカル・ロジェ監督、『マーターズ』、10/10、シネテリエ天神にて鑑賞。2009年41本目。

 
 一昨日の記事で、ユナイテッドシネマが10周年メモリアルデーで鑑賞料金1000円だったので映画のハシゴをした、と書きました。
 でも実は『ワイルド・スピードMAX』にしろ、『ATOM』にしろ、地元のシネコンでも上映しているので、この二本を観るだけであればそちらで観た方がいいんですよね。
 往復の電車代で1000円も要るし、天神まで出るとなるとそれなりに時間も掛かりますから。
 それが何故キャナルシティで二本映画を観たかというと、理由は単純、この日観る三本目の映画が天神でしか上映されないから、です。
 ここだけの話、自分には映画の神様がいて、普段はこの神様、ごくごく大人しいのですが、ここ最近あるホラー映画を観ろ観ろと五月蝿くて仕方がありませんでした。
 そのホラー映画とは他でもない、『マーターズ』。

 三本観ることにしたのはいいんですが、そのスケジュール調整は至難を極めました。
 三本の上映時間が微妙に被ってたり、空き時間が尋常じゃなく長かったりで、頭を悩ませました。
 結局、一本目に『ワイルド・スピードMAX』、二本目に『ATOM』、三本目に『マーターズ』を観ることにしたのですが、この組み合わせにも問題があって、二本目の『ATOM』の終了時刻と三本目の『マーターズ』の開始時刻の間に十五分しかないということです。
 十五分、同じ映画館で観るのであれば理想的なインターバルが取れる時間だと思いますが、キャナルシティとシネテリエ天神の間はかなり離れています。歩いて三十分ぐらいでしょうか。
 しかし自分には秘策がありました。
 歩いて三十分のところを十五分で行き着く方法、それは何かというと“走る”でした(それだけかよ!!)。
 そりゃもう『ATOM』が終わって全力でダッシュしましたよ。走って走って、ここ最近こんなに走ったことはないっていうぐらい走りましたね。
 シネテリエ天神につく頃はもうへとへとで、倒れこみそうなぐらいでした。
 しかし、その甲斐あって無事上映時刻に、、、間に合いませんでした。
 上映が始まって、五分過ぎてました。
 やっぱり歩いて三十分の距離を走って十五分で行き着くのは無理でした。走り損でしたね。疲れただけでした。
 どうでもいい映画であれば冒頭の五分ぐらい気にしなかったかもしれませんが、この映画はどうしても観たかったので次回上映を観ることにしました。
 次回上映開始は三時間二十五分後
 金もないのに映画館の周りをうろついて、三時間以上過ごすのがどれぐらいきついか、皆さんに想像がつくでしょうか。
 ともかく言いたいのは『マーターズ』を観るのに苦労した、ってことです。

 さて、これだけ観るのに苦労した『マーターズ』の感想ですが、一言、傑作でした。
 ホラー映画史に残る作品といってよいでしょう。
 映画の神様はやはり正しかったです。
 が、しかし。
 傑作でしたと言っておきながら矛盾するようですが、この映画、フツーの人は観てはいけません。
 ホラー映画によほど耐性がある人じゃなければ耐えられないんじゃないかなぁ。
 それぐらい残酷描写が突き抜けてました。
 日本でもやたら残酷なシーンがある映画ってあります。
 例えば一昔前でいうと『ギニー・ピッグ』とか。
 でもああいう映画って、残酷なシーン、それ自体が目的であって、特に作品全体で訴えたいこと、伝えたいこととかないじゃないですか。
 『マーターズ』にはそれがあります。
 そのことがすごいな、と思いました。

 それにしても『マーターズ』のような映画を上映する勇気がある映画館が閉館されるのは返す返すも惜しいです。
 KBCシネマやソラリアシネマじゃ間違ってもこんな映画は上映されないでしょうからね。
 シネテリエ天神、長い間お世話になりました。

 お気に入り度は★★★★、お薦め度は☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント (2)
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