内田けんじ監督、『WEEKEND BLUES』、DVDにて鑑賞。
内田けんじ監督の商業映画デビュー作『運命じゃない人』が好きです。
今まで見た邦画の中で一番好きかもしれません。いや、間違いなく一番好きですね。
ともかく脚本が絶妙なんですよ。
ある出来事を多視点で語る作品は近作では例えば『バンテージ・ポイント』などがありますが、脚本の完成度ではこちらの方がはるかに上。
このときコイツはこういう状況下だったの?と見ていて驚かされること必定です。
話の運びだけではなく、キャラクター作りがまた上手いんだ。
主人公はのび太みたいなお人よしの宮田たけし(のび太みたいなたけしというのは意図的なものであろう)。今日も今日とて先輩社員の無理難題を断れない。
宮田の親友で探偵である神田。本作では一方的に宮田のサポートに回っているけれど、過去においては宮田に助けられてきたんだろうなぁと想像されます。
宮田の婚約者で実は女詐欺師のあゆみ。
出会ったばかりの宮田の家に一晩泊めてもらうことにした真紀。
あゆみに金を持ち逃げされたヤクザの組長の浅井。
主な登場人物はこの五人なんだけれど、五人が五人ともいい味出してるんだよね~。あゆみなんてホントろくでもない女なのに憎めない。
物語の筋立ては完璧といってよく、キャラクターの描き方も秀逸、さらに見終わった後はすごくいい気分になれます。
褒めすぎじゃないのか?と思われる方もいるかもしれませんが、決してそんなことはありません。どれほど褒めても『運命じゃない人』に限っては褒めすぎということはないのです。
このDVDを置いてあるレンタルショップはあまりないと思いますが、もし見かけたら即借りて下さい。
っていうか、財布にゆとりのある方は購入を是非是非検討してみて下さい。
決して損はしませんよ!
さて、内田監督が『運命じゃない人』の前に撮影した自主製作映画で、彼の原点といわれているのが『WEEKEND BLUES』です。
以前から見たい見たいと思ってましたのですが、このたび『WEEKEND BLUES』と『運命じゃない人』のツインパックのDVDセットをよーやくヤフオクで入手することが出来たので、念願叶って『WEEKEND BLUES』を見ることが出来ました。
さて、『WEEKEND BLUES』の感想ですが、、、う~ん、残念ながら手放しで褒められる傑作というわけではなかったなぁ。
自主制作映画としてはよく出来ているのだろうけれど、逆にいえばよく出来た自主製作映画だなぁという以上の感想がない。
まず、設定がかなり乱暴っていうか、無理があるんだよね。
例えば、作中重要なアイテムとして一粒飲めばやたらめったら自信過剰になって、何でも出来ると思い込める、でもアルコールを摂取すると効能がたちどころに消えるという薬が出てくるのだけど、そんな薬はねーよ!ってツッコミたくなってしまう。
それに一流の詐欺師であればプータローとバリバリ稼ぐサラリーマンの見分けぐらいはつくだろうと思ってしまう。
他にもいくつか設定上の無理、矛盾があって、『運命じゃない人』みたいに手放しで褒める気には到底なれないのだけれど、逆にいえば『WEEKEND BLUES』の中の無理、矛盾を丹念に一つずつ消していった結果が『運命じゃない人』ではないかって思う。
つまりジェームズ・キャメロンにとっての『ターミネーター』と『ターミネーター2』、サム・ライミにとっての『死霊のはらわた』と『死霊のはらわた2』同様、『WEEKEND BLUES』のセルフ・リメイクが『運命じゃない人』だといえるのではないだろうか。
『WEEKEND BLUES』単独ではそれほど評価は出来ませんが、内田監督の成長の証しが確認出来て、見てよかったな、と思えました。
内田けんじ監督の商業映画デビュー作『運命じゃない人』が好きです。
今まで見た邦画の中で一番好きかもしれません。いや、間違いなく一番好きですね。
ともかく脚本が絶妙なんですよ。
ある出来事を多視点で語る作品は近作では例えば『バンテージ・ポイント』などがありますが、脚本の完成度ではこちらの方がはるかに上。
このときコイツはこういう状況下だったの?と見ていて驚かされること必定です。
話の運びだけではなく、キャラクター作りがまた上手いんだ。
主人公はのび太みたいなお人よしの宮田たけし(のび太みたいなたけしというのは意図的なものであろう)。今日も今日とて先輩社員の無理難題を断れない。
宮田の親友で探偵である神田。本作では一方的に宮田のサポートに回っているけれど、過去においては宮田に助けられてきたんだろうなぁと想像されます。
宮田の婚約者で実は女詐欺師のあゆみ。
出会ったばかりの宮田の家に一晩泊めてもらうことにした真紀。
あゆみに金を持ち逃げされたヤクザの組長の浅井。
主な登場人物はこの五人なんだけれど、五人が五人ともいい味出してるんだよね~。あゆみなんてホントろくでもない女なのに憎めない。
物語の筋立ては完璧といってよく、キャラクターの描き方も秀逸、さらに見終わった後はすごくいい気分になれます。
褒めすぎじゃないのか?と思われる方もいるかもしれませんが、決してそんなことはありません。どれほど褒めても『運命じゃない人』に限っては褒めすぎということはないのです。
このDVDを置いてあるレンタルショップはあまりないと思いますが、もし見かけたら即借りて下さい。
っていうか、財布にゆとりのある方は購入を是非是非検討してみて下さい。
決して損はしませんよ!
さて、内田監督が『運命じゃない人』の前に撮影した自主製作映画で、彼の原点といわれているのが『WEEKEND BLUES』です。
以前から見たい見たいと思ってましたのですが、このたび『WEEKEND BLUES』と『運命じゃない人』のツインパックのDVDセットをよーやくヤフオクで入手することが出来たので、念願叶って『WEEKEND BLUES』を見ることが出来ました。
さて、『WEEKEND BLUES』の感想ですが、、、う~ん、残念ながら手放しで褒められる傑作というわけではなかったなぁ。
自主制作映画としてはよく出来ているのだろうけれど、逆にいえばよく出来た自主製作映画だなぁという以上の感想がない。
まず、設定がかなり乱暴っていうか、無理があるんだよね。
例えば、作中重要なアイテムとして一粒飲めばやたらめったら自信過剰になって、何でも出来ると思い込める、でもアルコールを摂取すると効能がたちどころに消えるという薬が出てくるのだけど、そんな薬はねーよ!ってツッコミたくなってしまう。
それに一流の詐欺師であればプータローとバリバリ稼ぐサラリーマンの見分けぐらいはつくだろうと思ってしまう。
他にもいくつか設定上の無理、矛盾があって、『運命じゃない人』みたいに手放しで褒める気には到底なれないのだけれど、逆にいえば『WEEKEND BLUES』の中の無理、矛盾を丹念に一つずつ消していった結果が『運命じゃない人』ではないかって思う。
つまりジェームズ・キャメロンにとっての『ターミネーター』と『ターミネーター2』、サム・ライミにとっての『死霊のはらわた』と『死霊のはらわた2』同様、『WEEKEND BLUES』のセルフ・リメイクが『運命じゃない人』だといえるのではないだろうか。
『WEEKEND BLUES』単独ではそれほど評価は出来ませんが、内田監督の成長の証しが確認出来て、見てよかったな、と思えました。