七河迦南著、『七つの海を照らす星』、読了。
遠く日々願う。戸惑うとも御園(みその)にて。娘、澄む手に望み持とうと。待とう、鐘響く音。
連作短編集という小説の形態があります。
読んで字の如く作品と作品に繋がりのある短編集のことですが、実際連作短編集を謳ってはいても単に舞台と登場人物が共通するだけってものが多いな、と常々不満に感じていました。
しかし、本作を読んで、これぞまさしく連作短編集だと思いましたね。
「七海学園」という児童養護施設を舞台にした、学園ものによくある「七不思議」を取り扱った作品で、正直全七話のうち六話目まで読んだ時点では新人にしてはなかなか読ませるな、ぐらいにしか思ってなかったのですが、最終第七話で明かされる真相には「えぇっ!」と驚かされました。
多少強引かな、と思わないでもないですが、作者の仕掛けたトリックには素直に「やられた!」と白旗を揚げるしかないですね。
冒頭の一文、意味がわかりますか?
実はこの文章、回文になってるんですよね。
作中、回文が重要なキーワードとして用いられていて、作者のその遊び心も個人的には非常に好ましかったです。
遠く日々願う。戸惑うとも御園(みその)にて。娘、澄む手に望み持とうと。待とう、鐘響く音。
連作短編集という小説の形態があります。
読んで字の如く作品と作品に繋がりのある短編集のことですが、実際連作短編集を謳ってはいても単に舞台と登場人物が共通するだけってものが多いな、と常々不満に感じていました。
しかし、本作を読んで、これぞまさしく連作短編集だと思いましたね。
「七海学園」という児童養護施設を舞台にした、学園ものによくある「七不思議」を取り扱った作品で、正直全七話のうち六話目まで読んだ時点では新人にしてはなかなか読ませるな、ぐらいにしか思ってなかったのですが、最終第七話で明かされる真相には「えぇっ!」と驚かされました。
多少強引かな、と思わないでもないですが、作者の仕掛けたトリックには素直に「やられた!」と白旗を揚げるしかないですね。
冒頭の一文、意味がわかりますか?
実はこの文章、回文になってるんですよね。
作中、回文が重要なキーワードとして用いられていて、作者のその遊び心も個人的には非常に好ましかったです。