この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

『インセプション』の結末について思う。

2010-08-23 23:32:57 | 新作映画
 『インセプション』の結末についての解釈が映画サイトの掲示板で二分しているのだそうだ。
 え?と思う。
 何故なら、自分が観る限り『インセプション』の結末の解釈は一つしかないからだ。

 『インセプション』の結末、あれは夢である。
 そうとしか解釈出来ない。

 いくつか根拠はあるが、一番わかりやすいのは、数年ぶりに会ったはずの娘たちが、主人公コブの記憶の中にある姿のままだった、という点だ。
 これは現実的にはありえない。

 ただ、何故多くの人が『インセプション』の結末を現実だと解釈したのかは、何となくわかる。
 それは、『インセプション』の結末が夢だとすると、あまりにコブは救われないからだ。
 だからこそ、純粋にハッピーエンドと言える結末を無意識に選択したのではないだろうか。
 だとすれば、真実を見抜いた人間よりも真実を見抜けなかった人間の方が上等といえるのではないか。

 そう考えると、一瞬たりとも結末の解釈を迷わなかった自分がひどく冷酷な人間に思える。
 まぁ実際そうなんだけど。
コメント (3)
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