この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

史上最大の嘘。

2019-04-01 22:56:46 | 戯言
 エイプリルフール恒例の嘘についての考察です。

 突然ですが、史上最大の嘘って何だと思いますか?
 自分はこう考えます。
 史上最大の嘘とは「嘘はついてはいけない」である、と。

 子どものころから我々は嘘をつくことはいけないだと教えられます。
 常に正直であれ、とも言われますね。
 でも、本当に嘘をつくのはいけないことなんでしょうか?
 正直であることはそんなに尊いこと?

 例えば癌で入院している叔父のお見舞いに行ったら、叔父の顔色がビックリするぐらい悪かったとします。
 そういう時、正直に「叔父さん、顔色がビックリするぐらい悪いですね」と正直に言いますか?
 そうじゃないですよね。
 そういう時は、「叔父さん、思っていたよりも顔色がいいね」と嘘をつくべきではないでしょうか。

 ご近所さんからもらった海外旅行のお土産のお菓子が恐ろしく不味かった時、正直に「不味かった」と言いますか?
 言わないでしょう。

 一人娘の幼稚園でのお遊戯会を観に行って、娘の演技が人一倍下手だったら、正直に感想を伝えますか?
 やっぱり「上手に出来たね」って褒めてあげるんじゃないですか?違いますか?

 このように往々にして私たちは生きている間、嘘をつかなければいけない、もしくはついた方が良い場面に出くわします。
 どのような時に嘘をつき、どのような時に正直であるべきなのか、その判断がつくようになることが「大人になる」ことなのだと思います。
 まぁそういった意味では自分は大人になり切れていないのですが。笑。

 ただ、どういった時に嘘をつき、どういった時に嘘をつくべきじゃないのか、その基準は弁えているつもりです。
 ついた方が良い嘘、それは他人のための嘘です。
 逆につかない方が良い嘘は自己保身のための嘘です。

 幼いころ、親に「嘘をついてはいけない」と教えられますが、この場合の嘘は自己保身のための嘘です。
 子どもに「自己保身」といっても訳がわからないだろうし、そもそも子どもが他人のために嘘をつくとは考えにくいので、親は子どもに「嘘をついてはいけない」と教え諭すのです。

 なので「嘘をついてはいけない」と教えることが間違っているとは思いませんが、弊害もあり、「嘘をついてはいけない」と教えられた子どもは、事実でさえあれば何を言ってもよいのだと勘違いしがちです。
 決してそんなことはないんですけどね。
 嘘であろうが事実であろうが、要は相手を不用意に傷つけるようなことは言うべきではないのだと思います。
 それも自分が出来ているとは言い難いですが…。

 こんな感じで嘘についていろいろと考えを巡らせることが出来るので、エイプリルフールも案外悪くない、自分はそう思うのです。
コメント (2)
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