この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

脚本が雑過ぎると思った『M3GAN/ミーガン』。

2023-06-10 20:02:37 | 新作映画
 ジェラード・ジョンストーン監督、アリソン・ウィリアムズ主演、『M3GAN/ミーガン』、6/10、イオンシネマ福岡にて鑑賞(ACチケット835⑤にて鑑賞料金1000円)。2023年26本目。

 この『M3GAN/ミーガン』、当初は今年の1月に公開予定だったんですよね。
 それが直前になって6月に公開延期になり、公開を楽しみにしていた自分はガッカリした覚えがあります。 
 天海祐希主演の映画『緊急取調室 THE FINAL』が公開延期になったことは記憶に新しいですが(あの作品に関しては関係者が不憫だとしか言いようがない)、まぁどういった作品であれ、公開が延期になるのであればそれなりに理由はあるのでしょう。
 であれば、公開を延期にする理由はちゃんと教えて欲しいです。
 公開を楽しみにしている人間もいるのですから。

 さて、公開を楽しみにしていた『M3GAN/ミーガン』なのですが、実際観賞したらその脚本の雑さ加減にガッカリしました。
 どこら辺が雑だったかというと、、、
 主人公のジェマは玩具会社に勤める技術者です。 
 今やっているプロジェクトは一体5000円ぐらいのファービー人形(もどき)の改良なのですが、彼女は片手間に超高性能AI搭載の人型アンドロイドを開発するのです。
 会社に無断で10万ドルの費用をかけて。
 へぇ、ファービー人形を改良する片手間に人型アンドロイドを開発しちゃうんだ、、、いや、無理やろ。
 人型アンドロイドの開発って片手間に出来ることじゃないと思うし、さらにそれを会社に無断でやるというのも無理と思うし、それをたった10万ドルでするというのも無理としか思えません。
 最初の導入部ですでに「無理」の三重苦でした。

 それはどうか、って思うところが他にもあって。
 ジェマは両親を亡くした姪っ子のケイディの世話をミーガンに任せます。
 ミーガンはケイディにちょっかいをかけてきた少年の耳を引き千切り、恐怖に駆られた少年は道に飛び出し、トラックに轢かれて亡くなるのです。
 当初、少年の死は事故死として処理されるはずだったのですが、少年の耳が森で見つかったため、警察は再調査をすることになります。
 え?って思いましたよ。
 引き千切った耳を森にポイ捨てしたら、後々面倒なことになるかもしれないってことが優秀なAIを搭載したミーガンにはわからなかったんですかね?
 ミーガンは優秀なAIを搭載しているという設定なのですが、やることが本当に行き当たりばったりで、その説得力がまったくなかったです。

 後は、CEOを殺害する際に用いたナタが渡り廊下に置いてあったのは謎でしたし、クライマックスでケイディがグローブをいつはめたのかも謎でした。
 AIの反乱といえばSF映画の定番で、『2001年宇宙の旅』を始め、『ターミネーター』や『アップグレード』など、様々な傑作がありますが、『M3GAN/ミーガン』はその末端ではあってもお世辞にも出来のいい作品とは言えないかと思います。

 お気に入り度★★★、お薦め度★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント
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