けんきゅうきろく(と、あともうひとつ)

レアル・マドリー、リーガエスパニョーラ関係の、なんとなく気になるニュース。

非売品

2007-09-14 23:15:14 | football
突然ですが、数日前にASに載っていたグティのインタビューです。いつもグティのインタビューを見ると、主語が僕であるべきか俺であるべきか悩んでしまうのですが、とりあえず僕で。長いです。つまづいたQ&Aは飛ばしてありますし、それでも誤訳がある可能性は十分にあります。


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Q:いつもあなたはカペッロを擁護していましたね。彼がいないこのシーズンをどう思いますか?
G:ファビオは、誰にとっても厳しい3シーズンの後に、マドリーに重要なものをもたらしてくれた。深刻なタイトルなしの状況で、チームにとってリーガを獲ることは余裕のある事態ではなかった。彼には感謝しなければ。彼はできる限りすべてのことをしたけれど、でもクラブは哲学を変えることに決めた。

Q:カルデロンは辞任のリスクを背負った?
G:タイトルを獲得した後では、変化を起すことはリスクになる。でも新しいプロジェクトのスタートは希望に満ちているよ。

Q:カペッロからは何を学びましたか?
G:12年間僕が身につけてきたユニフォームの価値、自分を信じて戦うこと。

Q:でもシュスターのスタイルはあなたにとってより利益があるようです。
G:急激な変化だし、ベルントは彼がプレイしていたようにトレーニングをする。僕はより解き放たれたように、より自信を感じている。僕たち皆が彼と共にある。彼は攻撃レベルではより自由を与えている。昨シーズン、僕たちはとても密集していた。シュスターの下では、僕たちはディフェンスのトレーニングをし、よりボールを支配することに重点を置く。例えば皆がスネイデルを評価するのは、彼がボールを持てること、それと同じようにボールを取り返すのに熱心に働くからだろう。

Q:競争が激しくなりそうですが、あなたのスタメンは危険ではないようです。
G:僕のスタメンが間違いないと思ったりはしない。でもシュスターは、僕はマドリーで重要な存在なんだと感じさせてくれている。

Q:ロッベンも既に準備ができ、彼がデビューすればスネイデル-グティのコンビは終わりになります。誰かがベンチに行かなければならなくなるでしょう。
G:それは問題じゃない。僕たちそれぞれが時間をもらえるだろう。3人での競争ということについて話す時には確信が持てないものだ。こういった事態に直面しないチームはないだろうから。でも今は、確かにそういう可能性もあるね。

Q:シュスターがあなたに求めていることは?
G:よりディフェンシブに動くこと。ディアラだけが誰にも負けてない、と彼は言っていたよ。

Q:最終的に有名選手が移籍してきましたが?
G:僕の理論では、名前というものはピッチ上で見せる功績やクオリティによって得られるものだ。でも同時に、それほど名前を知られていない選手でもチームの中で活力となることがある。今回のマドリーの補強は、各ポジションの必要に応じた妥当なものだよ。

Q:その中のひとりがスネイデルです。彼は以前のギャラクティコのレベルにあるのでは?
G:そうだね。彼はたくさんパスを出し、素晴らしいシュート力があり、ゲームビジョンを持ち合わせている。彼についてはまだ良く知らない。落ち着いて見る必要があるけれど、とても素晴らしいよ。

Q:誰もラウルをベンチに置こうとはしません。カピタンの秘密は何でしょう?
G:毎日のトレーニングだ。彼はこのチームにとってとても重要な選手なんだ。彼は規範でありマドリーの魂だ。シーズンを通してみれば、ラウルもベンチスタートの時があるだろう。でもそれは彼とチームにとって有益だからそうなるんだ。

Q:ラウルが代表にいないのは恥だ、という考えは変わっていませんか?
G:その通り。それに今ではもっとそれが増している。ラウルを代表に呼ばないのは失敗でしかない。ただ望みは残されている…。

Q:そしてあなたは?
G:僕の場合はもっと難しいだろう。僕の状態は良いけれど、僕のポジションにはイニエスタ、チャビ、セスクのような素晴らしい選手たちがいるから。

Q:今のマドリーにはたくさんの外国人選手がいますが、スペイン人選手が核となり先頭に立っています。
G:スペイン人選手が基盤となり、だからファンもチームの主張を感じることができる。僕たちがチームのほかの選手たちのガイドとなる必要がある。バランスが大事なんだ。

Q:困難な事態は、何人かのカンテラーノスがシュスターの信頼を得られなかったことです。彼らに欠けていたものは?
G:特別な後押しだ。チームを離れ力をつけて戻ってくるのは良いことだ。今カンテラから上がってくる選手たちには、代理人がいてスポンサーをする会社がついて、周囲の多くの人間が彼を悩ましている。何かを成す前にね。それは害悪でしかない。僕がトップチームに上がるまでは、代理人なんていなかったよ。

Q:それにボージャンもジオバンニもいません。
G:いや、でもそういう選手はプリメーラへ上がることを急ぎ、時が来る前にチームを離れてしまう。僕が思うに、悪いことは決定するのが彼らではないということだ。

Q:バルサのファンタスティック4をまとめるには問題があるのでは?
G:僕たちは既にここで経験したからね。素晴らしい選手たちを抱えるのは嬉しいことだ。でも逆の事態も生み出す。僕たちはそこから学んだ。マドリーのギャラクティコのミラーだね。もし厳しい手段がバルサに取れなければ、問題を残すだろう。すべてはライカールトにかかっている。

Q:0-5でエル・マドリガルで勝利した後ですから、ファンはとても興奮していることでしょう。
G:僕たちのゲームパターンを見せることができた。常に素晴らしいプレイをしゴールを生み出せるわけではない。でもできる限りのことをトライしていく必要があるんだ。今僕はプレイすることをより楽しみ、かつてないくらい興奮していることは明らかだ。最高の雰囲気が息づいている。今とても多くの望みを僕は持っている。素晴らしいものを見ているからね。年齢の重みもあるし、今はピッチの中のことと外のことが関連しあっていると感じるよ。

Q:12月にバラックが来るという噂には嫌な感じを受けていませんか?
G:クオリティの高い選手が来るのはいつでもチームにとって良いものだ。でもこのチームは良い選手で満たされていて、さらに補強しなくても広がりがある。

Q:30歳になると、何歳までプレイできるかということを考えるものですが?
G:時間は短いけれど希望は持っているよ。僕にはまだ3年以上の契約が残っていて、とてもうまくやっている。それ以上のことは考えていない。もし僕のフィジカルの状態がよければここで続けたい。他の行き先を探したりしなければ。

Q:将来はあなたしだいです。チャンピオンズリーグのファイナルで最初の写真撮影をする11人に入ることは。
G:確かにね。この先手にできるかどうかわからないけれど挑戦したいことが2つある。まずはチャンピオンズのファイナルで戦うこと、それからスペイン代表に復帰すること。本当のことを言うと、代表のことは僕の心にひっかかるとげなんだ。EUROかW杯で1分もプレイしていないということを、僕はまだ信じていないんだ…。

Q:試合前夜にコンセントレーションをしないという決定の受け入れについては?
G:とても良いね。すべてがどれだけ違うことか! (前夜に試合をしないということは)この決定をしたデル・ボスケのマドリーが終わる原因のひとつだった。1試合プレイするたびに3日間僕たちはずっとホテルにいるんだから、当然のことだよ。家にいるということは選手が落ち着きを得るためには良いことだ。僕たちは大人なのだし、試合の前に何をケアしたら良いかよく理解しているよ。

Q:アルメリアをどう見ていますか?
G:よくまとまったチームだし、ネグレドがプレイしないというのは僕たちにとって幸運だ。彼は素晴らしいゴレアドールだからね。それでも素晴らしいクオリティをもったコロナがいる。とても難しくなるだろう。

Q:クラブがスペイン国旗をユニフォームに付けたいとしていることは好ましいですか?
G:そうだね。最終的にレアル・マドリーだけではなくスペインとその誇りとを代表するのだから。僕にとってはとても素晴らしいことに思えるよ。

Q:フエラに行くときに周囲が大きく変わったと感じていますか?
G:そうだね、普通になった。ベッカムが移籍したことで、僕たちみんながより落ち着いた状態になっている。彼ひとりにたくさんのマスコミがついていたから。

Q:有名な選手が移籍したことで、今はフレッシュな空気がロッカールームにある?
G:そういうことだろうね。ひとつのチームに長くいると、良くない習慣も生まれる。チームに多くをもたらした偉大な選手たちが去り、しかし他の選手たちが多くの希望を持ってやって来る…。

Q:プエルタの件があった後で、フットボール選手はどのように生きていくのでしょうか?
G:自分の身に起こったときのことを考えて、最初の日々はひどく不安が増していた。誰にでもなく、僕たちにとってショックなことだ。僕自身、まだ信じられないんだ。理解していくのは難しいことだろう。

Q:これで最後にしましょう。グティにはいくらの値段をつけますか?
G:ナシ。僕は売り物じゃないよ…。

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過去に「代表への扉は自分には閉ざされている」と言ったグティですが、やはり代表への夢は捨てきれないでいる。しかし、あんな状態のスペイン代表でも呼ばれることは厳しいだろうという認識。辛いですね。グティ自身が好調なだけに余計に。
チーム全体を見渡した発言、「この先のキャリア」への言及、ラウルへの敬愛のこもった発言、と大人らしさが増しているグティでした。もう30歳ですが。

そんな好調グティが見られるはずのマドリーvsアルメリアは……放送、無理そうですね…。