ミドリ色の屋根は永遠に~René Simardに首ったけ~

ルネ・ファンのルネ・ファンによるルネ・ファンのためのルネ・ブログ シマ姉のルネ・データ・バンク

モントリオール讃歌③

2007年04月29日 | モントリオール讃歌
 前回、ルネ・ファン・クラブMaple Mates(メープル・メイツ)の”Maple News”から、モントリオール・オリンピック情報の記事を紹介いたしました。
http://green.ap.teacup.com/rene_simard/116.html
 その紹介記事の補足です。
 ルネが歌い、発売予定だったアニメ「家なき子」の主題歌は結局発売中止になってしまいました。
 また、ルネからの手紙は直筆のものが掲載されていました。前回の記事で紹介したものは、私が打ち直したものです。当時のルネの文字は丸っこくて可愛らしいのですが、小文字の”a”と”e”と”o”が慣れないと判別しにくく癖があるため、間違っている部分があるかも知れません。その辺はお許し願えればと思います。 


       ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪


 今回紹介いたしますのは、Maple Matesの会誌「RENE 総集編」から、モントリオール・オリンピックについて書かれた新聞の記事です。


            NEWS
      開会式で賛歌を独唱
       日本で60万枚を売った美声

 アジアから、欧米から、アフリカ諸国から、えりすぐられた若人たちが続々、集まってきた。モントリオールオリンピック開幕まであとわずか。今日9日には、日本の”戦う選手団”の第一陣もどっと繰り込んだ。ゆっくりと、豊かな水をたたえたセントローレンス川をながめるモントリオール市内は、日増しにその多彩な国際色を強め、濃くしてきている。「人間とその世界」をテーマに万国博を開いたあの日から、まる9年。モントリオール市は再び全世界から”平和の使者”たちを迎える華やかな舞台となった。冷静なようで、なにかしら緊張を押し包んだような市民たち。いま、彼らは何を思い、何を期待しているのだろうか。

        緑色の屋根のルネ

 17日(日本時間18日)の開会式。透き通るようなボーイソプラノの独唱が、巨大なメーンスタジアムにこだまするはずだ。
 「ウェルカム・ツー・モントリオール」ーモントリオール・オリンピックの公式賛歌。カナダの天才少年、いま15才のルネ・シマールがその美声で歌い上げる。
 ちょうど2年前、第3回東京音楽祭(23ヵ国参加)のとき、フランク・シナトラと一緒に見事グランプリの栄冠に輝き、日本のヤングたちを熱狂させたあの少年だ。
 その時初めて歌った「緑色の屋根」のレコードは飛ぶように売れ、日本だけで60万枚を越えたという。
 このカナダの小さな巨星、国民的英雄は、ソバカスに囲まれた愛くるしい目、茶色の長髪を女の子のようにまとめたチャーミングな姿で、気軽に握手を求める。
 「オリンピック歌手に選ばれてとても光栄です。これまで日本へは5回行っています。日本は大好き。オリンピックが終わったら日本でまたリサイタルをやりたい。日本のファンにどうぞよろしく。」そつのない物腰もすっかりスターの風格。堂に入っている。
 ルネは、ここケベック州郊外のチクーティミの生まれ。父親は貧しいコックだった。7人兄弟の末から2番目のルネは、7才のとき教会の聖歌隊員になった。家計を助けるため兄と一緒に近所のバーにもぐり込み、兄のギターに合わせて歌ったのは9才のとき。帽子の中に投げ込まれる大銭を大事に持ち帰る生活だった。
 現在のマネージャー、ギイ・クルティエ氏が、結婚式のときオルガンをひきながら賛美歌を歌っていたルネの美声にほれ込み、スカウトしたという。ルネが10才のときのこと。
 デビュー曲「鳥」はたちまち175,000枚というヒット。一気にルネ・シマールはスターダムにのし上がった。もの悲しく、甘いソプラノ。それは「天使の声」「母親が思わずわが子を抱きしめたくなるような声」(米タイムズ誌)などと絶賛された。
 若く、新鮮で、人柄も魅力的。そしてなによりも「自分の歌が好きであること」ーこれがルネの美声を支えるとルネの周辺の賛辞は限りない。
 こんどのオリンピック公式賛歌の作曲者は、フランス留学中に「モーツァルトの再来か」と騒がれたアンドレ・マシュー氏。彼は80曲の名作を残し、39才の若さで惜しまれてこの世を去った。ルネも、マシュー氏も、ともにフレンチ・カナディアン。そして、”天才少年”といわれた同士。この2人が高らかにモントリオールの賛歌を歌い上げるわけだ。
 いま、ルネはワンステージ25,000ドル(750万円)というギャラで、米国ロサンゼルスを中心に、映画、舞台に活躍中。「将来は、ジェリー・ルイスのようなコメディアンになりたい。」いたずらっぽくそう言って笑った。
        (菊池、野中両共同特派員)
        (7月9日 神戸新聞・夕刊)



※videosimardより モントリオール・オリンピック映像 http://www.youtube.com/watch?v=NVhhf5ogxeQ


※「ミドリ色の屋根」が「緑色の屋根」になっていたり、「7人兄弟の末から2番目(本当は下から3番目)」など、内容に一部違う所はありますが、掲載された記事をそのまま紹介しています。ギイ・クルティエ氏がギイ・クルティニ氏になっていた所だけは訂正しました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする