『月の女王』8冊目のノートから、抜粋。
一方、ジーンを追いかけたイズミは中二階の階段の途中にいた彼を上から呼びとめた。
「ジーンッ」
「おや?どうしたのかナ?主に忠実なイズミさん」
「・・・・・・聞きたいことがある」
イズミはからかい調子のジーンの横に飛び降りると、無表情を装ったまま彼を見上げた。
「姉さんは、元気か?」
「ああ、もちろん。元気だヨ」
ジーンの方はニコニコとしたままだ。
「あいかわらず料理上手だヨ。行くたびにケーキを焼いてくれる」
「そうか・・・・・・なっ」
ホッと息をついたところを、いきなり後ろから抱きしめられた。
「何を?!」
もがくがふりほどけない。いかに男勝りのイズミといえども、腕力ではかなわない。
「ジーン・・・・・・!」
「安心していいよ。アヤカには絶対に危害を加えない」
「?!」
ふりむこうとするが、強くおさえつけられた。耳元でジーンの低いささやくような声がする。
「ボクは初めからその気はないし、叔父上にしても、ワルター家の財力は分かっているはずだ。だからアヤカについては安心していい。だけど古沢のうちは・・・・・・」
「わかっている。だが、さっきも言ったが、両親を盾にしたところで私の意思は変わらない。月の姫をホワイト家の言うなりにさせる気はない」
「そう。わかったよ・・・」
ゆっくりと束縛が解かれた。ふりかえると、ジーンはニコッとウインクをして、
「今日は会えてうれしかったヨ」
「・・・・・・!」
イズミは驚いて飛び離れた。一瞬の隙にすばやく頬にキスをされたのだ。
「ジ、ジーン!!」
「マアマア、あいさつだヨ、あいさつ」
けらけらと笑いながらジーンは階段を下りて行く。
「あんの野郎・・・・・・!!」
残されたイズミはこぶしを震わせ、その場に立ち尽くしたのだった。
「こ、これ・・・どういうことよ?!」
「催眠が解けたってことじゃないですか?」
外では妙子と白龍が顔を見合わせていた。
それもそのはず、突然、操られていた高校生達がバッタリと皆一様に倒れてしまったのだ。
「でも・・・・・・起きないじゃない・・・・・・」
「ええ。これはかけた本人が・・・・・・あ」
「ヤアヤア、みなさん。お疲れ様でした。もう結構ですヨ」
明るい声とともに、くすんだ金髪の長身の男性が現れた。
「あなたは・・・・・・」
「ハジメマシテ。ジーン=マイルズ=ワルターです。辻白龍くんですネ? そして、こちらのかわいらしいお嬢さんは・・・?」
「・・・・・・・・・」
妙子はにらみつけただけで返事をしようとしない。それに対し、ジーンはやれやれと肩をすくめると、
「いけませんネ・・・かわいいお顔が台無しですヨ・・・。まぁ、とりあえず、皆さんお引き取りください。この人たちの催眠をときますので」
「どういうつもりですか? 何のためにこんな中途半端な攻撃をしかけたのですか?」
「・・・・・・中途半端とはひどいナ」
白龍の言葉にジーンは少なからず傷ついたようである。
「ボクにしてみれば精一杯の・・・」
「あなたにしてみればそうかもしれない。でもマーティン=ホワイトのやり方にしてはあまりにも甘すぎる。あなたは彼の指示を受けてきたのでしょう?」
「そうだけど、今のは違うヨ。ボクの単独行動。叔父上の命で戦う前に一度、クリスティに会っておきたかったものでネ。それに月の姫にも。あの子、おもしろいネ。あんなに揺るがない瞳をみたのは久しぶりだ」
「・・・・・・やはり、ホワイト家は姫のことを・・・・・・」
---------------------------------
ノートはここで終わってます^^;
なんでしょう、この尻切れっぷりは^^;
こないだ読み返してて、
は?!え?!これで終わり?!
と思わず声に出して言ってしまいました^^;
さて。詳しい制作ノートはすでにシュレッター済みなため、
あとは私の記憶を頼りに書くしかないのですが・・・
ぼちぼちと書いていこうと思います。
ちゃんとは無理なので、
こんな感じで、ストーリーの流れが分かる程度の要約
(今までよりもかなり端折ると思われます)と
書きたかったシーンの抜粋って感じで・・・
よって、今までよりも更新スピードは遅くなると思います。
色々やらなくちゃいけないことあるのに全部放置してたしね。
そういうわけで・・・
今後は、週に一回、土曜日の夜9時に更新します。たぶん。希望的観測。
現在、うちの小学校高学年の息子が扁桃腺炎で41℃の熱出してます。
皆様も体調管理にはくれぐれもお気をつけくださいませ。
一方、ジーンを追いかけたイズミは中二階の階段の途中にいた彼を上から呼びとめた。
「ジーンッ」
「おや?どうしたのかナ?主に忠実なイズミさん」
「・・・・・・聞きたいことがある」
イズミはからかい調子のジーンの横に飛び降りると、無表情を装ったまま彼を見上げた。
「姉さんは、元気か?」
「ああ、もちろん。元気だヨ」
ジーンの方はニコニコとしたままだ。
「あいかわらず料理上手だヨ。行くたびにケーキを焼いてくれる」
「そうか・・・・・・なっ」
ホッと息をついたところを、いきなり後ろから抱きしめられた。
「何を?!」
もがくがふりほどけない。いかに男勝りのイズミといえども、腕力ではかなわない。
「ジーン・・・・・・!」
「安心していいよ。アヤカには絶対に危害を加えない」
「?!」
ふりむこうとするが、強くおさえつけられた。耳元でジーンの低いささやくような声がする。
「ボクは初めからその気はないし、叔父上にしても、ワルター家の財力は分かっているはずだ。だからアヤカについては安心していい。だけど古沢のうちは・・・・・・」
「わかっている。だが、さっきも言ったが、両親を盾にしたところで私の意思は変わらない。月の姫をホワイト家の言うなりにさせる気はない」
「そう。わかったよ・・・」
ゆっくりと束縛が解かれた。ふりかえると、ジーンはニコッとウインクをして、
「今日は会えてうれしかったヨ」
「・・・・・・!」
イズミは驚いて飛び離れた。一瞬の隙にすばやく頬にキスをされたのだ。
「ジ、ジーン!!」
「マアマア、あいさつだヨ、あいさつ」
けらけらと笑いながらジーンは階段を下りて行く。
「あんの野郎・・・・・・!!」
残されたイズミはこぶしを震わせ、その場に立ち尽くしたのだった。
「こ、これ・・・どういうことよ?!」
「催眠が解けたってことじゃないですか?」
外では妙子と白龍が顔を見合わせていた。
それもそのはず、突然、操られていた高校生達がバッタリと皆一様に倒れてしまったのだ。
「でも・・・・・・起きないじゃない・・・・・・」
「ええ。これはかけた本人が・・・・・・あ」
「ヤアヤア、みなさん。お疲れ様でした。もう結構ですヨ」
明るい声とともに、くすんだ金髪の長身の男性が現れた。
「あなたは・・・・・・」
「ハジメマシテ。ジーン=マイルズ=ワルターです。辻白龍くんですネ? そして、こちらのかわいらしいお嬢さんは・・・?」
「・・・・・・・・・」
妙子はにらみつけただけで返事をしようとしない。それに対し、ジーンはやれやれと肩をすくめると、
「いけませんネ・・・かわいいお顔が台無しですヨ・・・。まぁ、とりあえず、皆さんお引き取りください。この人たちの催眠をときますので」
「どういうつもりですか? 何のためにこんな中途半端な攻撃をしかけたのですか?」
「・・・・・・中途半端とはひどいナ」
白龍の言葉にジーンは少なからず傷ついたようである。
「ボクにしてみれば精一杯の・・・」
「あなたにしてみればそうかもしれない。でもマーティン=ホワイトのやり方にしてはあまりにも甘すぎる。あなたは彼の指示を受けてきたのでしょう?」
「そうだけど、今のは違うヨ。ボクの単独行動。叔父上の命で戦う前に一度、クリスティに会っておきたかったものでネ。それに月の姫にも。あの子、おもしろいネ。あんなに揺るがない瞳をみたのは久しぶりだ」
「・・・・・・やはり、ホワイト家は姫のことを・・・・・・」
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ノートはここで終わってます^^;
なんでしょう、この尻切れっぷりは^^;
こないだ読み返してて、
は?!え?!これで終わり?!
と思わず声に出して言ってしまいました^^;
さて。詳しい制作ノートはすでにシュレッター済みなため、
あとは私の記憶を頼りに書くしかないのですが・・・
ぼちぼちと書いていこうと思います。
ちゃんとは無理なので、
こんな感じで、ストーリーの流れが分かる程度の要約
(今までよりもかなり端折ると思われます)と
書きたかったシーンの抜粋って感じで・・・
よって、今までよりも更新スピードは遅くなると思います。
色々やらなくちゃいけないことあるのに全部放置してたしね。
そういうわけで・・・
今後は、週に一回、土曜日の夜9時に更新します。たぶん。希望的観測。
現在、うちの小学校高学年の息子が扁桃腺炎で41℃の熱出してます。
皆様も体調管理にはくれぐれもお気をつけくださいませ。