きのうはやあるきのじいさんにおいぬかれる

犬と酒依存症のおっさんが、車椅子を漕ぎながら、ネガティブに日々見たり聞いたり感じたりした暗めの話題を綴ります。

ついでの町走り

2011-05-08 20:57:53 | 近場の異邦人
いろんな用事の「ついで」走りはよくやります。買い物ランなんかも「ついで」走りですし。というより最近「ついで」に山に行くことが多いような気もします。季節が変わり、足が向きやすくなったように感じます。これまでもちょこちょこと報告していますが、これも先日の「ついで」走りです。

走ったのは「工都」ともいうべき昔から工業が盛んな街で、市の北側の瀬戸内海側は大きな工場が広がっています。ただこの街も山を隔てた南側は昔からの小さな田舎町が点在しています。そのギャップに、この町の静けさやのどかさの顔よりり寂しさが際立ってくるようにも感じます。どこがというほどの典型的な風景はないのですが(今回そういう風景の写真は撮れずじまいでしたし)、昔儂の祖母や母からこの地名を、あんまとかやいと(お灸)のいい施術師がいるみたいな話や、真偽のほどはともかくまじない師の話とともに聞かされていたことから、ちょっと民俗的なにおいというか昭和30年ぐらいの高度経済成長手前の日本の静けさというか荘厳さというかものものしさというかそういう感じでとらえてしまうのかもしれません。実際のところ儂はこの町のことにそんなに詳しいわけではないので誤解している部分もあるんだろうなと思います。ただ、自分の体験からこの町のイメージはそういうように作られているのでしょう。

今回は、街から町へ「小」山を越えてみました。道路の距離表示には当然のことながら、距離だけで標高というか高低差は書かれていません。今回も高低差を甘く見て山に入ったら案の定脚がなかなか前にいかなくなる勾配が待ち受けていました。

振り返ると、遠くに今走ってきた街が見えました。

山越えは、時間にして約40分程度でしたが、山を降りてからのちょっと物悲しい町の表情を感じました。でもまあ、そこに住んでいる人にとっては「物悲しい」なんて思われたら迷惑な話で。
ただそれでもあえて言うなら、自分の原体験というか遠い記憶というかそういうものに響いてくるような、微妙な感じがしたのは確かです。勝手にそう思っただけですけど。

日没にはまだ時間がありました。もう少し時間があったので、さらに隣町まで国道沿いを走ることにしました。
先ほどの町も国道が通ってはいますが、本当に小さな町なのに対して、ここは、田んぼが広がりながらもそこそこにスーパーがあり、大きな工場もあります。結構「おおっ」という感じで目立つのが、鉄塔の群れ。

近くに火力発電所があるからでしょうか。関係ないんかな。

大きな荷物を背負ったままでのついで走りは、なかなかめんどいししんどいんですが、いつもと違うところを走る機会になるので、そう苦にならずに走れる気もします。ただこの日のリュックの重さは7.5キロ。30分ぐらいでベルトが緩んでしまうのもあって結構きつかったかもしれません。

それでもまだ、今度はどこで「ついで」走りができるかと思っています。