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2016年2月7日~東京バレエ団「白鳥の湖」


2016年2月7日(日)14:00開演 東京文化会館
東京バレエ団「白鳥の湖」
キャスト

オデット/オディール:川島麻実子
ジークフリート:岸本秀雄
ロットバルト:森川茉央

第1幕

道化:入戸野伊織
王妃:山岸ゆかり
パ・ド・カトル:河谷まりあ  二瓶加奈子  宮川新大  松野乃知
アダージオ:三雲友里加

第2幕/第4幕

四羽の白鳥:金子仁美  中川美雪  上田実歩  浦由美子
三羽の白鳥:二瓶加奈子  政本絵美  川淵瞳

第3幕

花嫁候補:小川ふみ  三雲友里加  榊優美枝  川淵瞳
四人の道化:海田一成  高橋慈生  中村瑛人  井福俊太郎
スペイン(ソリスト):奈良春夏
スペイン:宮崎大樹  松野乃知  原田祥博  樋口祐輝
ナポリ(ソリスト):沖香菜子
チャルダッシュ(ソリスト):岸本夏未  河合眞里  岡崎隼也  杉山優一
マズルカ(ソリスト):伝田陽美  梅澤紘貴


指揮: アントン・グリシャニン
演奏: 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団



というわけで、ブルメイステル版の東京バレエ団の初演、3日目、川島&岸本主演の日に行ってまいりました。

とても素晴らしい公演だったと思います。

麻実子ちゃんは子供のころから観ているから、どうしても、「大丈夫ってわかっていても手に汗握る」って感じになるし、冷静に観れない、悪く言えない、かつ褒めちぎるのもなんだかなー、ってなるんですが、
でもきれいだし好きなんだもん、、、、

オデットについてはもっともっと、改良の余地はあると思いますが、たおやかで白鳥の女王オーラは十分出ていました。
美しくて神秘的でなによりです。
私はもっともっともーーーーっと、硬質なオデットが好みなんですけどもね。
オディールはすっばらしかった!!!!!期待通りでした!ブラボー。

岸本君は、ブルメイステル版の「王子って、結局何をしたんだろう?(特に最終幕)」な、ダメダメ、役立たずっぷりが素晴らしく似合っていて(あ、褒めてるんですよ)、オデットにメロメロなのも伝わってきました。
もしかしたら、跳んだり回ったり、の部分では、岸本君らしい、いつもの伸びやかさが薄れていたような、やや力みがあったような部分もあったんですが、とにかくひたむきな感じで、オデットへの愛情が伝わってきました。
やっぱりこの二人の組み合わせ、好きですね。川島&秋元組も観てみたいかなー、なんて思ったりもしましたが、川島&岸本の愛情表現、良かったです。自然な感じ。
オデットと王子のところは、なんとなく、美佳さんとマラーホフが踊ったときに感じた「この二人って、いい相性なんだなー」っていうのに似た思いを抱き、
オディールと王子のところは、強すぎる美佳さんのいけにえと、弱すぎる長瀬くんのいけにえ、あの春の祭典を思い出しました。
美佳さんと麻実子ちゃんが似ているわけじゃーないのですが、不思議だ。


1幕観てて思ったのですが、ダンチェンコはもうちょっとごちゃごちゃしてたような?ガゼボ?あずまやみたいなのとかあったからなのか、ダンサーの人数とかガタイの関係なのか。

カトル男子を観てて、クミジン・ハムジン・コンビを思い出しつつも、お二人のダイナミックな踊りにうっとり。

2幕の湖畔の場、、、、ふ、、普通になってる、、、、まさか東京バレエ団でこれを観るとはなあ。
きれいに揃っていて美しかったです。


3幕は!
ロットバルト様の衣装がアップリケじゃなくなって、感涙。
森川君演技素晴らしかったですね。ただ、イワノフ版にしたんだったら、2幕、、、ロットバルトも岩からおろして踊らせて欲しかったけども、それじゃあ、ダメなのね、きっと。

そしてなにより、おそらくあまたある白鳥の湖のブラックスワンの場面で、面白さではぴか一の、よってたかって、王子をだます皆様方!
どなたさまも生き生きと悪ものっぷりを発揮していましたが、やはり、奈良さんと沖さん、梅澤さんのキッレキレの踊りが最高でした。



最終幕の、オデットと王子を引き裂こうとする白鳥群舞ちゃんたち、この演出、わりと好きです。
そりゃそうだ、王子が悪いのだからね。責められて当然です。


もうちょっと、オデットが身を投げて、悪が滅びるところがわかりやすいといいと思うのですが。
よく知らない人は、王子があわあわやられっぱなしなのに気を取られちゃうんじゃないのかなあと。


ところで私が、この日最も、主役カップルで一番キラキラ素敵に感じたのは、最後の「人間に戻ってる」って嬉しそうにしているお姿でした。泣けました。





終演後は吉岡美佳さんの引退セレモニーがありました。

美佳さんらしく、きっぱりすっきりさっぱりめ、短く簡潔なセレモニーでしたが、ここでも泣いてしまいました。


ギエムのときみたいに、幕が上がったままいつまでもずるずる団員たちとハグ、みたいのはなくて、飯田団長からの特別団員証の授与と感謝の言葉、美佳さんの言葉、ユカリューシャからの花束贈呈、団員たちの拍手で幕。

幕が閉まってから、何回も、拍手などが沸き起こっている雰囲気でした。

美佳さん、今までほんとにありがとうございました!





ブルメイステル版、これはこれで、面白いので、東京バレエ団がレパートリーに入れてくれて嬉しいです。
いろいろな主役の組み合わせ組あ、み合わせやソリストで、繰り返し観ていきたい作品です。

踊りこんでよりよい舞台にしていってほしいですね。





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