タルタルはお好き？

豊浦の道の駅。豊浦出身の世界チャンピオン、内藤大輔に因んだものが多いみたいで・・・。
ホタテのフライに名前が付いている。
「ホタテフライ級」・・・うーん微妙過ぎやしないか？ホタテフライ級という商品名・・・微妙過ぎだとオレは想うのだが・・・。

ホタテフライ級、一本120円。

「すいません、ホタテフライ・・・級、一本ください」。級を言う時の声が我ながら小さくて笑えた。

おばちゃんは言う。
「ソースにしますか？タルタルにしますか？」
えっ？
ホタテフライ級におつけするのはソースですか？タルタルですか？と聞いているのです」
あぁ、じゃあタルタルで。
「タルタルは10円プラスなので130円になりまーす。チーン」
えっ？

最初から、タルタルたっぷりホタテフライ級、一本130円！・・・で売ればいいのにな。

怖いよぉ・・・アワビの神様

あなたが落としたのは1000円のアワビですか？1200円のアワビですか？もしかして、今だけ特別1500円のアワビですか？さぁ！どのアワビですか？
「いや、僕は300円のイカを食べに来ただけなんですけど・・・」
イカなんてありません。さぁ、どのアワビですか？正直に答えれば、今なら150円で白いご飯を付けてあげましょう。アワビだけでは寂しいから、180円のツブ貝を二つ付けてあげましょう。さぁ、1000円と1200円と今だけ特別1500円のアワビ、どれを落としたのですか？

「300円のイカが・・・じゃあ・・・1000円ので・・・」

合計1510円でーす。
「えっ？うそ？まぢで？」

大出費の昼食です。3日分の食費が・・・。

豊浦の星

今日は豊浦にいます。
砂浜にシートを敷いて寝転んでいます。
聞こえるのは・・・波の音。
時折通る室蘭本線の列車の音。列車が鳴らす甲高い警笛。地球滅亡のサイレンを模したと想われる踏切のサイレン。それが過ぎ去った後の、波の音。

それにしても、凄い銀河だ。想うに・・・北海道の星はキメが細かい。ふるいにかけた後の小麦粉みたいにキメが細かい。さらさらと降って来そうだ。

それにしても、室蘭本線、列車の数が半端じゃない。地球滅亡のサイレンがなりっぱなしだ。開かずの踏み切りか？環八か？井荻の踏み切りか？ってくらい、鳴ってるよ。

明日はどこへ行こうか？・・・どこだっていいな。
明日は何をしようか？・・・何だっていいな。

北海道に着いてから、ずっと雨に降られてる。・・・明日は晴れがいいな。

熊に注意。

夷王山にいます。三度目の夷王山。いつもここは風が強い。
天の川に手が届きそうです。
なんとなく、まだ実感が湧かないでいる。今、本当に、僕は旅の中にいるのだろうか？

例えば旅でも旅行でも、二度同じ場所を訪れることって・・・そうそうない。と僕は想う。
そこがどんなに素敵で、また来たい！と思ったとしても、もう一度訪れることって・・・なかなか無い。

自称旅人の僕。二度訪れた場所を振り返ってみると・・・伊勢神宮、京都、ベルリン、シェーンブルン宮殿、ブロークンヒル、鳥取砂丘、伊豆、箱根・・・あっ、結構ある。まだまだある。
いや、そういうことを言ってるんじゃないんだ。

同じ旅をすることが、なかなか無い、と言いたい。同じような旅をして、同じようなモノを観る旅を、同じ場所でする。・・・そんなことは滅多にない。
長い時を経て、郷愁に浸る旅、なんていうのはある。今僕がオーストラリアやヨーロッパを巡りたいと想うのは、完全にノスタルジックな感情からなのだと想う。

とにかく、三度目の北海道ツーリングなのである。この四年で三回目。スタンドのあんちゃんに、「すごい荷物ですね。毎年来てるんですか？」と聞かれたら、「毎年来てますね」と十年選手のように答えても、差し障りがないのではないか？ないか？ないか？

夷王山。今年も誰もいない。一人っきりだ。最初の年、初めての北海道、最初の日にこの場所で嶋田家の夫妻に出会った。
三度目の夷王山、会ったのは嶋田家のけんちゃんとめぐちゃんだけ。ははは。人気無いのかな？
おれはここ、好きなんだけどなぁ。・・・熊が出そうで。熊に注意って書いてあるし。注意って書かれても注意しようがないし。熊出たら注意しても絶対ダメだし。勝てる自信、ちょっとしかないし。

そんなこんなで、良く走った一日と半分。実感が湧くのは、きっと明日だな。
だって、今日は真っ暗で何も見えなかったんだもん。

夷王山、ここは携帯圏外です。明日ね、出発したら送信するよ。