ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

楽しさを纏って。

2012-09-20 20:46:48 | Weblog

田舎町のガソリンスタンドには、たくさんの人が集まって来る。
暇つぶしと思しき、近所のおじさん。ガソリンを入れに来て、そのまま喋りこんでる会社員風の人。
長い時間、ガソリンスタンドに居座った経験など無いから、ちょっと楽しかったりもする。

湧別の芭露・・・バロウと読む。やっとの事で、ガソリンスタンドにたどり着いた。
給油機への誘導を無視して侵入するマグナを見て、スタンドの兄さんはちょっと驚いていた。

とにかく事情を説明する。説明しなくても、タイヤがペチャンコになったマグナを見れば、誰でも状況は把握できる。

スタンドにもガレージがついているが、バイクは直せないと言う。それは想定内だ。
近くにバイク屋はないか?と聞いたが、60キロ離れた紋別と北見に行かないと無いと言う。・・・やっぱりね。

さて、どうしようか?と、みんなで考える。所長さんや、お店のにーちゃん2人や、近所のおじさんが、どうしようか?と考えてくれている。
知っているバイク屋に片っ端から電話をかけて、マグナのリアタイヤの在庫が無いか、廃タイヤでもいいからさがしくれないかとか、聞いてくれている。
おれはおれで、任意保険のロードサービスに電話をかけて・・・と、携帯や店の電話が鳴りっぱなし、話しっぱなし。

電話ラッシュがちょっと落ち着いて、今度はスタンドに常連のお客さんが来る度に、マグナの周りに集まって、みんなで対応策を検討。あぁでもないこうでもない。

車のタイヤを履かせてみたらどうか?という話になって、所長さんは脚立に乗って店の在庫のタイヤのサイズをメジャーで計り始める。
バイク乗りの店員のにーさんは、軽自動車のタイヤが使えるんじゃないかと・・・車で家に帰って、タイヤを持って来てくれた。

ホントにみんな優しい。面倒な顔一つ見せずに、スタンドに降ってきたトラブルを解決しようとしてくれる。
その全部を見ながら、こういう全部がおれの旅なんだなぁ・・・と、写真を撮ったり。
なんだか、大変なんだけど・・・すごく、大変な事態なんだけど・・・楽しさを纏った大変さ・・・みたいなね。

素敵なスタンドがそばにあって良かった。そう想いながら、過ごした午後なのであった。右にいるのは、近所のおじさん。軽自動車のタイヤを持って来てくれた店員さん。いよいよ運ばれていく時。スタンドの全員でお見送り。バイク好きのサラリーマンのおじさんもいる。

僕は大人になった。

2012-09-20 20:05:28 | Weblog

二十歳を過ぎて少し。僕はオーストラリアの大地で、もうすこし優しくしてくれと、神様に泣いて頼んだ・・・「BELIEVE」

それから数年して。僕は、トラブルよやって来い!と声高に叫びながら、ヨーロッパの国々を闊歩した。

そして、それから長い月日を経て・・・。
僕はリアタイヤが摩耗と熱で裂けてしまったマグナに跨がって、時速20キロで国道の左隅をトロトロと走らせながら、ヘルメット越しにニヤニヤと笑っている。

「まだ生かせてもらえるってことだ・・・」

サロマ湖畔を走っていた。スピード違反の取り締まりが怖いし、急ぐ旅でもないので、時速70キロくらいで走っていた。
北海道の車は速い。道民は、取り締まりポイントを知っているので、それ以外の場所ではぶっ飛ばす。

僕の後ろにトラックが追いついて来た。70キロでは煽られる。煽られてもどうしようもない。追い越し禁止の区間なので、クネクネと曲がりくねった道の間は我慢してもらうしかない。

国道には、大きな轍がある場所が多くあって、そこに入り込むと、バイクのハンドルが取られて怖い。
トラックに後ろにつかれて走っている間、何度か轍にはまってマグナの挙動が乱れた。怖い怖い。でも、轍らしきものは見えない。カーブの度に、マグナが右に左にぶれていく。・・・轍はない。・・・おかしいぞ?・・・おかしいぞ。

道幅が広くなった所で、バイクを左に寄せてトラックを先に行かせる。そしてバイクを停めて、リアタイヤをのぞいてみた。・・・触ってみた。ペコペコとしてる。パンクだ。・・・いや、パンクじゃない。裂けている。タイヤは路面の熱さも拾っていて、焼けたように熱くなっていた。

たぶん、きっと、危なかった。そのままもう少し走っていたら・・・バーストして、点灯して、対向車かトラックの下敷きになるか・・・70キロのすひはでサロマ湖に飛び込んで、ワカサギの餌になるところだった。ちょっとゾワッとした。

とりあえず、辺りには何もない。近くの町、湧別の外れまで約10キロ。そこまでは走らせるしかない。

僕はだいぶ車高が低くなったマグナに跨って、走り始める。
僕は少し大人になったな。これが旅だと、素直に想える。何が起ころうと、自分が望む限り旅は続くと知っている。
そう、僕は、こんな時でも前を向いて走っているんだ。

空は晴れて・・・僕は。

2012-09-20 18:10:24 | Weblog

今日は一日のほとんどを、ホクレンのガソリンスタンドで過ごした。
過ぎていく時間の中で「旅って面白いなぁ・・・」と、染み染み想っていた。

今日は照り付ける陽射しを浴びながらのんびりとブログを書いて、荷物を片付けて、10時に呼人浦を出発。女満別、大空町辺りをちょこっと走ってから、オホーツク沿いを走り始める。

夕べ、キャンプ場で出会ったハーレーダヴィッドソン、ウルトラクラッシック320万円に乗ったお兄さんと、クッチャロ湖で会おうと約束してしまったのだ。クッチャロ湖まではちょっと遠い。でも時間はたっぷりある。のんびり行けばいいと、イージューライダーを歌いながら、大好きなサロマ湖畔を走っていた。

今、僕は北見にいます。北見がどこか分からない人には見当も付かないだろうけど、クッチャロ湖とは程遠い、逆の方向にある場所にいます。

それは、なぜか?

それは、一日のほとんどを、ホクレンのガソリンスタンドで過ごしたからなのです。

名もなき展望台。

2012-09-20 08:09:11 | Weblog
今日は網走にいます。街道沿いにあるのに、真っ暗なキャンプ場です。入り口が暗くて、通り過ぎてしまいます。バイクが走ってくると、必ず通り過ぎてからUターンをして来ます。みんな同じだなと、ちょっと安心したりします。

湖の湖畔にテントを張って、際に座って空を見ます。真っ暗で、星が綺麗で、静かで、何の音も聞こえなくて・・・もしかしたら、星が巡る音が聞こえてくるんじゃないかと想ったりしました。

湖面に星が映っているのが見えました。水面に映る星を見たのって・・・初めてかもしれない。・・・そんな穏やかな夜でした。

ここに来る途中で、素敵な風景を見つけました。ちょっと息を飲んでしまうような・・・そんな景色でした。
どこまでも真っ直ぐに進む道の先は、海みたいなものまで延びています。
あまりに道の先が遠すぎて、先がどうなっているのか・・・わかりません。地の果てまで真っ直ぐな道です。夕陽が、その道の先の向こうに落ちようとしています。

幸せな気持ちが、こんなところにも在った・・・そんなことを思った夕暮れの一ページでした。

この旅ナンバーワン。

2012-09-20 07:53:52 | Weblog

そんなわけで、戦いは終わった。
全部食べたらしばらく動けなくなった。
戦いは辛かったが、面白かったから良しとする。

この店がなぜホワイトハウスと言うのかはわからないが、メニューはかなり面白い。
例えば・・・ワシントンライス、ピラフボストン、アメリカンライス、アラスカ、ハワイ、シカゴ・・・。
なるほど、国とか州とか都市名とか、統一性はないものの、そういう名のメニューがたくさんあるのだ。・・・まったく意味がわからない。
だって、普通にサーロインポークとエビフライとか、特製弁当とか、ホタテステーキとかいうメニューがあるんだもん。シアトルとかコロラドとかつけろや!と、ふと思ってしまう。

で、例えば、ハワイなんて名前が付いてたらロコモコ風なのかな?とか思うでしょ?アラスカなんて名前が付いてたら魚介かななんて思うでしょ?でも・・・実際は違うんだよね。名前、付けてるだけなんだよね。

面白いんだよねぇ。コンセプトの甘さというか、適当さが、面白いんだよね。

いい感じのおじちゃんとおばちゃんが切り盛りしているホワイトハウス。みなさんもぜひ一度、おいでください。

あぁ、お腹いっぱい。

正直に言っていいですか?

2012-09-20 07:32:57 | Weblog

「網走にホワイトハウスっていうお店がありましてね。ウニイクラ丼とステーキのセットが1150円ですごいボリュームなんですよ。ええ、若いライダーに勧められましてね。」
大分から来た"ミスター熊の湯はちょっと熱くて苦手なおじさん"は、そう言っていた。

だから、メニューで迷うことはない。
カウンターに座って、目当てのセットを注文した。

待つこと10分。すごいボリューム、迫力のあるセットが運ばれて来た。これで美味しくなかったら、かなり、かなりワイルドな戦いになるはずだ。

"ミスター熊の湯のおじさん"に僕は聞いた。
美味しいんですか?
「うん、まぁ、なんというか・・・とにかくすごいボリュームなんですよ。」
味については若干怪しい。

で、実際食べて、美味しかったかって話だよね?
・・・正直に言っちゃっていいですかね?
ウニを食べながら、ちょっと微笑んでしまいました。・・・マズイ。
・・・ハッキリ言っちゃっていいですかね?
山盛りウニとの戦いは、若干負けそうになるくらい不味かった。・・・笑える。
イクラは・・・普通より下。これで丼は全滅。
でも、まだビーフステーキがある。ビーフステーキは意外にいけた。柔らかいし、昨日まで魚しか食べてないし、久しぶりの肉だし、ミディアムレアに焼けてるし、そこらの下手なステーキよりは全然いける。
ステーキをオカズにイクラを食べ、強敵ウニと戦う。かなりワイルドな戦いだ。

この店、多分、肉料理はいける。とにかくメニューが豊富。ステーキとトンカツセットとか、サーロインと生姜焼きセットとか。次に来たら、そっち系を攻めてみようかと思う。きっと美味しいはずだ。